双極性障害さんの独り言。

全力疾走から、コツコツ登頂へ。

　彼の仕事が決まった。

　今週から勤務開始だ。

　いやー、助かった。

　金とか関係ない、私のメンタルが崩壊寸前だった。

　だってお互いに双極性障害だもの、向こうが悪化すると釣られるのよ。しかもあいつカマッテチャンだから、在宅ワーク中の私にじゃれつきまくるし。「お前は一人で時間を潰せんのか！」と、何度怒鳴りつけた事やら。

　怒鳴るたびに、私まで躁鬱混合状態になっちゃって、仕事が本当に進みませんでしたことよ。

　というわけで、月曜日はガンガンに集中して仕事をした。サクサク作業が進むのが楽しくて楽しくて。そもそもが『モノを作る』事が大好きなんである。その日は決めた仕事時間が終わっても、延々と脳内で仕事の手順なんかを考えていた。

　ところがだ。

　その翌日の火曜日、つまり昨日の祝日。

　私の脳は、完全に異常を起こしていた。言い間違い多数、物忘れ多数、お金の計算もできない。

　小説を書こうとしても言葉が続かないわ、無理に書くと同じ事をループするわ、書いているうちに頭痛がして意識が遠のくわ。

　諦めてテレビでMV動画を流していたら、妙に目頭が熱くなった。音や歌詞が妙に脳内で反響して、ぼろぼろと涙が出た。

　――私、疲れてたんだな。やっと気づけて、笑えないけど笑いたくなった。

　鬱が酷かった時も、似たような事があった。音楽を聴いていたら不意に涙が出始めて、やけっぱちになって号泣していた。「泣くと心が楽になる」と聴いたから、これでもかってくらい泣き叫んでいた。

　その頃の自分と今の自分が重なって、私は前日の自分を反省した。

　今日は出力６０％を心掛け、たっぷり休みつつ仕事をした。おかげ様で、今こうやって文章が書けている。論点が大きくずれる事も起きていない。でも少し疲れが残っているのか、書いている途中でちょいちょい記憶が飛ぶ(笑)

　派遣社員だったころは、勤務時間内に全力を出すのが好きだった。だけど今はプログラマだ。終わりが見えない仕事では、そんな無理はやる事じゃないね。

　頑張るのはほどほどに、着実に確実にやっていこう。

　前の私は短距離走者。だけど今の私は、きっと登山家。