第4話 美里視点

「(さっきはびっくりしたなぁ。私の昔のことと同じだって言うから思い出したのかと思っちゃった。でも、そこまで覚えててくれてたんだね。たっくん)」

と美里は帰り道のなかそう心の中で呟いた。

武男の昔話を聞いたときには驚きはしたが嬉しさが勝っていた。

帰りの道先を聞かれて同じかと聞かれたときは少し焦ってしまって同じ道だよとそのまま言ってしまって少し落ち込んでしまったけど、でも彼はその事には気づいていないことにホッとはした。

横を見るとそこには昔とは少し変わっているけど

優しくて、かっこよくて、気遣いができ、誰にでも助け合えるそんな彼を私は小さい頃の時に恋をした。

それまでは幼なじみとして接していたけど何処で恋におちたのかは覚えてる。

そして私が引っ越す前にした約束のこともすべて。

私はその事を思いながら話し合っていた。

「高橋さん、俺の家はここなんだけど、高橋さんの家って何処かな?えおぉな大分暗くなっていてこの辺りはこの時間に変質者が出たりしてるから家まで送るよ?」

とたっくんの家についたことを知らせてくれた。

そして、その後の言葉は、私にとっても嬉しい言葉でもあった。

でも私の家はたっくんの家の隣になる。

「ありがと。大丈夫だよ。私の家は隣なんだ。」

「えっ、そうなんだ。驚いたな。」

「……えっ?」

「さっき話した昔のことなんだけどその子の家はここだったんだ、引っ越すまえまではね。よくその子と俺の家とその子の家で遊んだりしてたんだ。引っ越したあとは空き家だったけどね」

「そうなんだね。」

「うん」

とたっくんは言うので私は驚いた、たっくんは昔のことをほとんど覚えていないと思っていたから。

驚きや嬉しさが勝っていた。

この家は引っ越す前に住んでいた家でよくたっくんと遊んだりしていたのでよく覚えていて、10年前、引っ越す時、私はお母さんにこの家を残すようにお願いしたけど反対して残してもらえなかったと思っていた。だけど今年引っ越す2ヶ月前にお母さんから「あの、10年前の家は残してあるよ。」と聞いたときは驚いた。反対していたお母さんがどうしてなんだろうと聞いたとき「あの時は、まだ武男君がいつ引っ越すかどうかも分からないのに残すのはと思って反対したのでも美里の悲しい顔や、武男君のことが好きなんだなと強く感じるところがあってね。それで残してあげたいと思って、あと、武男君の両親に聞いて引っ越すことはないから残しててもいいよと聞いて嬉しくもあり残すことにしたのよ。」と聞いた時私は嬉しかった、嬉しさのあまりお母さんを抱きしめてないたことを思い出していた。

私が黙り込んでいるのを心配して、顔を覗き込んで

「どうしたの?」

と聞いて来たので、私は驚きと恥ずかしさを誤魔化すように。

「ううんなんでもないよ。少し考え事していたの。」

と言った。

「そっか。」

「うん。ねぇ、明日一緒に登校しない?」

「えっ?」

「ほら私さ今日来たばかりでまだ分からないことだらけだからさ、明日一緒に登校しながら学校の事教えてほしいなぁと思って。ダメかな?」

「そうだね、ううん大丈夫だよ。何時にする?」

「七時半はどうかな?早いかな?」

「大丈夫だよ。了解。それじゃまた明日。」

「うん、また明日。」

と、まだ一緒にいたい気持ちを抑えて学校の事等を教えてもらいながらたっくんの事を聞いたりして知っていきたいと思い、明日に備えて準備などをしていく。








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遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。

今年も頑張って参りますので、何卒よろしくお願いいたします。


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幼馴染みの美里が昔より綺麗になって帰ってきたことを知らない武男は、気づいたときには恋をしていた。 @KAZUKI4869

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