第40話 ランクアップ試験 ソフィ編

「じゃあソフィアちゃんにはリゼットとマイナお願いできる?」


「え?2人ですか?」


「そう」


「わ、わかりました…」


ギルド長がソフィには2人だと言った。その2人とは元々ソフィに魔法を教えていたリゼットさんと神官のような姿をしたマイナという女性だ。


「みんな準備はいい?」


「はい」


「問題ないです」


「だ、大丈夫です」


「では始め!」


「ファイアアロー」

「ウィンドアロー」

「ストーンアロー」


「照らせ!バリア!!」


ソフィは始まった瞬間に魔法を放った。アローはスピアよりもサイズが小さい代わりに一度に5本作ることができる。そして多重詠唱で3つ魔法を使ったので合計で15本となった。しかしマイナさんが結界?のようなものを作って全て防いだ。


「あちゃー…もう師匠越えられちゃってない?こりゃあ2人な訳だ。マイナ!フォローお願い!」


「は、はい!」


リゼットさんがマイナさんにそう言うとそこからは魔法の打ち合いとなった。


「ファイアスピア!」


「ウォーターボム!」


「ウィンドボム!」


「ストーンボール!」


ソフィが魔法を打つとそれにリゼットさんが打ち返すというやり取りを続けていった。そしてボムとは文字通り触れると爆発する魔法である。


「ファイアスピア!」

「ストーンアロー!」


「ウォータースピア!」


「ライトアロー!」


そしてソフィが2つ詠唱するとマイナさんが加わった。


「ファイアスピア!」

「ストーンアロー!」

「ウィンドボム!」


「照らせ!ライトバリア!」


そして3つ詠唱するとマイナさんが結界を張った。


「なんかこれで勝っても人数差で勝ったみたいになるからちょっと本気で魔法使うよ」


そう言うと少しの間マイナさんにソフィの相手を任して意識を集中させた。


「吹き荒れろ!ストーム!」


「参りました…」


リゼットさんが使った魔法はまだ放たれていないが手の上で小さな竜巻のようなものができている。これが放たれたらと思うと少しゾッとする。ソフィもあのストームという魔法とは打ち合えない。そして参ったと聞いたリゼットさんは手をぎゅっと閉じて魔法を解除した。


「ソフィアは魔法を複数同時に発動できるのは凄いけど一個一個が大雑把になりすぎかな?」


「はい」


「あれなら一個を丁寧にした方が効果的だと思う」


「はい」


「あとこれからはもっと強力な一撃必殺みたいな魔法も覚えた方がいいね」


「ありがとうございます」


「あ、あと光魔法は便利だから覚えた方がいいと思うの」


「わかりました」


「こ、今度教えるね?」


「ありがとうございます」


そして反省会が始まった。マイナさんが使っていた魔法は光魔法だったみたいだ。そしてちなみに光魔法は俺も教えてもらいたい。


「それじゃあ次は坊やだね」


「あ、はい」


俺だけ名前を呼んでくれなかった。まだ年齢のことを怒っているのだろうか?


「それとティラとリゼットとマイナはまだいける?」


「余裕です」


「問題ないです」


「だ、大丈夫です」


「なら良かった」


なぜその3人にそれを確認する?もしかして俺はその3人とやれと言わないよね?


「それじゃあ坊やの相手はウォレス、リゼット、ガードナー、ティラ、マリナの5人全員で行きなさい」


ギルド長は俺に恨みがあるようだ。謝ったら許してくれるかな?


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