第5話 5歳
「ほら!行きますよ!」
「「はーい!」」
今日は5歳になった誕生日だ。その日に教会に行くことになっていた。なぜかと言うとそこで初めてステータスを見れるようになるらしい。なので普通の子は楽しみで仕方がないらしいが俺は見れているので別に楽しみではない。馬車に乗って教会に移動した。
「アドルフォ様。お待ちしておりました」
「この2人をお願いします」
「かしこまりました」
元々作法は教わっていたので神の像の前で膝を付いてお祈りした。真ん中にあの神の像があるところを見ると結構偉い神だったらしい。もっと丁重に扱えばよかったかな?
「「ありがとうございました」」
「いえ。またお越しくださいませ」
用事は祈るだけだったので早く終わった。
「早く!ステータスを見せてよ!」
「母様。家に帰ってからゆっくり見ましょう」
「そ、そうね…」
時々子供っぽい母様をなだめて家に帰る。そして俺はその間に偽装で、スキルと称号を隠したりしていった。
「早くステータスを見せて!」
「私から見せます!!」
一応調べていたので平均は知っているがここの家系のレベルが分からないのでソフィから見せてくれるのは助かる。
「ステータスオープン!」
【名前】 ソフィア・アドルフォ
【種族】 人族
【年齢】 5
【レベル】 1
【HP】 30/30
【MP】 50/50
【攻撃】 9
【防御】 9
【敏捷】 9
【魔攻】 17
【魔防】 16
【知力】 17
【スキル】
・算術Lv.2・礼儀作法Lv.2・隠密Lv.1
【称号】
・天賦の才
「わぁっ!すごいわ!!ソフィは魔法よりなのね!」
「………」
悲報。妹にステータスの合計値が負けている…
というか攻撃から知力までの合計値が60が平均なのに当たり前のように軽く超えてくるのね…
そしてなんだよ!?天賦の才って!俺もほしいんだけど!!というか隠密は絶対俺のストーカーしてたから取得したスキルだよな…確かに最近は撒いたと思ったのに気がついたら傍に居るわけだ…
「次ゼロも見して!」
「わかりました…」
「ステータスオープン…」
【名前】 ゼロス・アドルフォ
【種族】 人族
【年齢】 5
【レベル】 1
【HP】 40/40
【MP】 40/40
【攻撃】 14
【防御】 10
【敏捷】 14
【魔攻】 14
【魔防】 10
【知力】 14
【スキル】
・算術Lv.2《Lv.6》・礼儀作法Lv.2
《・危機感知Lv.2》《・剣術Lv.1》《・武術Lv.2》
・投擲Lv.1《Lv.3》《・雷耐性Lv.1》
《・魔力操作Lv.2》
【ユニークスキル】
《・雷魔法Lv.1》《・高速反射Lv.5》
《・偽装Lv.MAX》
【エクストラスキル】
《・【称号】収集》
【称号】
《・転生者》
《・希少魔法使用者》
《・早熟》
《・神童》
《・九死一生》
《・一騎当千》
《・虫キラー》
「………」
「母様?」
母がステータスを見て固まっている。
ソフィのステータスを参考にしてスキルを偽装した。そしてこの年で称号を持っているのはとても珍しいと母がソフィに言っていたので称号も全て偽装した。ステータスの《》で囲まれている部分は見えていないはず。ちゃんと隠せているか確認しているが大丈夫なはずだ…
「あなたー!!!」
「え!?」
母が慌てて父を呼びに行った。俺は狼狽えることしか出来ない。ソフィはこちらを見てにこりと微笑んでいる。可愛いな…
「なんだ!」
「ゼロ!グレアムにもステータスを見せて!」
「は、はい…」
ちなみにグレアムとは父の名前だ。何が起こっているかは分からないが覚悟を決めて父にステータスを見せた。
「よ、よ…」
「お…?」
「よくやったぞ!我が息子よ!」
「ふぇっ!」
いきなり抱きかかえられて持ち上げられたから変な声が出てしまった。
「よかったね。ゼロ兄様っ!!」
いったい何が起こっているのだ……
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