第2話

 少年は遠くの町で魚介類を売り歩いている際に在ること気がついた。

 魚を買った客。或いはスルメを買った客がそのまま飯の中にぶちこんで食事をする光景を。

 何故彼らはそんなことをするのだろうか?

 普通の人間であれば。


「おかずを買ったんだからご飯と一緒に食べるのは当たり前だ」


 でおしまいだった。

 だが、少年は違った。


「大陸内陸部には海がない。彼らは塩味を求めているんだ」


 すぐに彼は行動を開始した。塩を造るのである。故郷の村人達に海の水を浜辺に撒き、それを集めて海水で煮込み、塩を採るよう頼んでみた。

 彼がほんの少しだけ知恵を働かせただけで彼の家族が金持ちになったのは村人は皆知っていたので村人達は皆協力してくれた。

 遠くの町まで塩を売りに行くと村は豊かになった。

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