第2話 少しだけ

ズキンッッ...........痛い


「ごめんね、10年ぶり、、、くらいかな?」

そう言って、若そうに見える男は申し訳なさそうに笑った。


「僕は、佐々木 大。ゆたか君と初めて会ったのは、君が小学校1年生の時。

覚えてない、、、かな?」


...........ズキンッ...........。


「おいっ、真由子さんにあまり詮索するような事は言うなって言われているだろ。

気にしないでくれ、ゆたか君。せんり君も。俺は、高橋 進。よろしくな。」


「なあ、真由子先生の知り合いなの?」


「ああ、君たちがここに来る前から知り合いだよ。」


.....なんだ、この感覚。


「ふーん、そうなんだ。」


「で?何してる人たちなの?名前だけじゃわかんない。...........ケホッ」

ズキンッ


「ああ、俺たちは、刑事をしている。」


「刑事!?!?!?!?かっけーーーー!!!」

せんり、うるさい.....


「そうかな?」

そういって、二人はぎこちなく笑った。


「刑事、、、」


「ゆたか!?どうした?顔色悪いぞ?」


「え、いや.....イタッ」

イタイイタイイタイイタイ。みんなが僕に話しかけている。雑音のような、カセットテープが壊れたような音で。そんな音じゃ、何言ってるかわかんないよ。

そのまま僕は音のある世界から意識を手放した。


「ゆたか!!!え、なんで!?!?ゆたか!!!」

「ゆたか君!?!?」


「せんりくん!!!おちついて!佐々木も!!!真由子さんに伝えて来い!!!」

「は、はい!!!」












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不公平で理不尽なこの世界で。ボクは戦う事を決めた。 結人 哀 @Ai-0000

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