凄いですね。最後まで拝読して驚かされました。
【序幕】あなたが犯人です。
は、椎菜が、インカムを通して、砂金へ犯行を指示するシーンだったんですね。
最初は、読者向けのちょっとしたレトリックや演出だと思ってスルーしてました。
名前を明かされていない作中のキャラから、読者視点が設定されているが不明の犯人へ話しかける【幕間】は、本当によくできていると思います。
そして、複雑な多層構造になっているのに、読み進めると、読み解けるっていうのが、一番すごいと思いますけど。
また、ありがちな密室殺人ではなくて、死を見る会の主催者とメンバーという設定も、驚かされました。本当の意味で全員が怪しすぎです。その中で、メンバーが死生観をそれぞれに語る展開は、スリリングであると同時に、キャラ造形の深さが垣間見えました。
最期に推理ですが……
はずしました。
状況を作っているのは、椎菜と考えました。彼女だけ、このお屋敷に関する知識が突出してますから。嘘をつけないメイドという点も、進行役として適任と思います。彼女が庇うであろう相手となると、舞花。でも、動機やらはわからず。
砂金は、初期のアリバイリレーのときのブラフで犯人ではないと除外してました。後から振り返ると、あれも椎菜の指示だったのかと。
普段、推理小説なんて読まないのですが、うん十年ぶりに最後まで読めました。
素晴らしい作品と思います。
長文、失礼しました。
作者からの返信
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!本作はかなり複雑な構造をしていて、推理を当てるのはとても難しかったかと思います。真相が明らかになった後「あー、なるほど!」と納得と共に手を打っていただけていれば、これほど嬉しいことはございません……!久しぶりに最後まで読めた推理小説だったとのこと、本当にありがとうございます!作者冥利に尽きます……!なかなかヘビーな話だったと思いますが、最後まで一気に読んでくださり、本当にありがとうございました!
(ネタバレに繋がり得る感想です)
小説において「語りかける」形式である場合、語り手は誰か、聞き手は誰か、そしてなぜ語るのか、には意味があって欲しいと思っています。本作の幕間は読者に考えさせるというだけにとどまらず、トリックに深くかかわる重要な意味があったので、その点大変満足させていただきました。
犯人、探偵、被害者、容疑者たち、いずれもキャラが立っていて把握しやすく、各キャラに愛着を持てました。また、自力で謎を解くことはできなかったのですが、ヒントや違和感のちりばめ方、推理の過程は非常にフェアで良質のミステリを読ませていただいたと思います。ありがとうございました。
作者からの返信
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました! 今作はかなりトリッキーな構造になっていますので、読後、読者の皆様に納得していただけるかどうかとてもドキドキしていました。満足いただけたというご感想をいただき、とてもうれしいです!ミステリーはフェアであることが大前提だと思っておりますので、その点もお褒めいただき、大変うれしく思います。改めまして、この度は最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
おめでとうございます、あなたが犯人です。
煽りの通り、私はたしかに犯人であったように思います。
この作品はかなり特殊なつくりをしていて、意図的に、あるいは意識的に、読者は物語の外に自分を置かざるをえない。
だからでしょうか、事件が解決されても、この作品に犯人はいないように思える不思議な空虚さが読後に残りました。
これが人を殺した気持ち、あるいは犯人が自首する気持ちなんだろうかと錯覚してしまいそうです。
作者からの返信
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
仰る通りこのお話は特殊な構成になっておりまして、タイトルにある「NARRATOLOGY」を体現したものになっているかなと思います。読了後、少しでもその不思議な感覚に浸っていただければとても嬉しいです!ありがとうございました!
すごかった!