お〜いお茶新俳句大賞2020落選句集
あれから二年、再挑戦を前に、当時の落選句を振り返ることにしました。
眠り猫さくらさくらの高枕
→猫と桜と春の陽気という組み合わせは大量の類想(かぶり)があったと思われる。
恋かなと猫にたずねる十二歳
→物語が句の中で完結してしまい、想像やコミュニケーションを産まない。
また、恋猫は季語であるが初恋のようなピュアなイメージというよりは、身を乱すもののイメージがあり、穢れを含んでしまっている。
柴犬の仔のごわつきも牙も春
→柴犬かわいい以外の情報がない。生えたての牙と春にあふれる生命力の呼応にうまく焦点があっていない。
野良猫をなでれば枯れ草のにおい
→これも句の中で話が完結している。においを嗅げるほど近しい野良猫というのは稀有な関係ではあるが、賞の趣旨からは遠そう。また、野良猫とどんな関係か想像したくなるような構成にできればよかったと思う。
干したての布団のにおい猫の首
→枯れ草の句よりは身近で猫との関係を想像しやすいものになっているが、お茶のラベルの横につけるには不適切な題材だったと思う。猫のにおいだもんな…。
俳句初心者失敗句集「死体にたずねるな」 千住 @Senju
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