彼女を傷つける意味
「ッ……っ、て、あ。れ?」
「え?……あ、な、なんで」
「く、ふっ……だ、大丈夫、ですかっ?」
「贄波、さんっ」
「そ、そんな、なんで、夜々、さんッ!」
「そんな、体が、真っ二つに、え、ぁっ」
「し、心配する事、無いです、よ」
「ば、ばっちゃが、寮生の、みなさんを守る、のは」
「と、当然、の事、ですの、で………」
「でも、これはっ」
「本当に……心配、無い、ですよっ」
「ばっちゃは……不老不死、ですから」
「傷、は、治ります……にえ、なみさ、んが」
「心配するようなこと、じゃない、です、……よ」
「……あ、あぁ……わ、私は」
「なんという真似をしてしまったんだ」
「あんな可愛らしい幼女の体に……傷を入れてしまった……」
「なんという失態……彼女の体なら」
「とても良いトルソーになっただろうにっ」
「………余計な口を開かない方が良いわ、貴方」
「……っ」
(雰囲気が変わった?)
(バッグの中身から、あれは……士柄武物?)
(術符を刺し込んで………床を貫いている?)
「貴方」
「自分がなんの真似をしたのか」
「理解しているのかしら?」
「何の罪も無い彼女を攻撃して」
「許されるとでも?」
「それは私も心を苦しめているよ」
「何の罪も無い彼女の体を」
「傷つけてしまった……」
「そう、罪を感じているの?」
「なら良かったわ」
「ッ―――ぐぶぁッ!!?」
「罪を抱いて死になさい」
「贖罪なんてさせないし」
「赦してあげる気なんて、無いもの」
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