目覚めを待つ

【前回】https://kakuyomu.jp/works/1177354055478314367/episodes/16816410413975554780


「あの日から数日」

「………」

「八峡義弥は眠っている」

「彼の肉体は」

「奇跡的に助かった」

「けれど」

「精神は未だ」

「眠っている状態……」

「昏睡、と言う状態」

「……彼が目覚める日は」

「明日かも知れないし……」

「このまま、目覚めないかもしれない……」

(……結局)

(助けた意味なんて)

(ないのね)

(……これじゃあ)

(借りなんて)

(返せないじゃない)

「……ばか」

(私を助けようとするだなんて)

(思い上がりも甚だしい)

(一言、文句を言わなきゃ気が済まない)

(だから)

(さっさと目覚めなさい)


【次回】

https://kakuyomu.jp/works/1177354055478314367/episodes/16816452218276396347

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