次の日・八峡気絶

「はぁッ……はぁッ」

「クソッ」


無理に体を起こす。

既に体は憔悴しきっている。


「ん?」


其処で八峡義弥はグラウンドからくる二人の姿を認識。

上級生の輝嶺峠義勇之介と延永苦去の二名。


「お前が」

「八峡義弥か?」



「そうっすけど」


答えると同時に攻撃を受ける。

輝嶺峠の稲妻が八峡義弥を吹き飛ばした。


「かはっ!」



「お前が……」

「お前がッ!」

「五十市をォ!」


俺は無理に体を起こす。

殴られた左肩が痛い。

その部分が黒く焦げている。


一体何をされたのか。

俺は長髪の男を見る。


「帯電……?」


長髪の男は青白い光が眩く散っていた。

それは電気だ。


長髪の男は電気を纏っている。

誰がどう見てもそれは祓ヰ師が扱う術式。

このクソ野郎は、俺に対して術式を使ってきやがったッ!


「ざっけんな……テメェッ」


俺は憤りながら睨み付ける。

祓ヰ師としての資格はあるが。

それでも俺の体は一般人に近いんだ。

そんな攻撃を喰らって死んだらどうするんだ。


「黙れッ!」

「貴様がぁッ!」

「五十市をォ!!」


攻撃しようとする瞬間。


「やめなよ」


延永苦去がそれを止める。


「……これ以上は死んでしまう」

「ゴホッ……殺したいのは分かるけど」

「それは……五十市は望んでないよ」



「………ふん」

「こんな奴を」

「何故、五十市は……」


「……五十市が救ったんだ」

「せめて、無様死ぬのは止めてくれよ」


延永苦去がその言葉を残して去ろうとするが。

八峡義弥は逆上して背後から攻撃しようとする。


「ざけんな……こらッ」


輝嶺峠義勇之介に攻撃をする八峡義弥だ。

八峡義弥の奇襲を見破り八峡義弥に対して攻撃を行う。


「馬鹿が」

雷威ライ


指先から雷を放ち、八峡義弥に電気を浴びせる。


「が、ァっ」

「が、ぎ、ぎッ」

(か、体)

(動かねぇッ)


「〈離廻籠の封游雷リェゴノフューラー〉」


雷の能力によって行動を封じられると。

八峡義弥の前に輝嶺峠が立ち、片足を上げて八峡義弥に向ける。


「血沸け」

「〈肢鳴跋弩テァシメバツド〉」


足を雷に変換して、雷速で八峡義弥を蹴り上げる。

そのまま吹き飛ぶ八峡義弥、地面に体を鎮めて戦意喪失。

体を引き摺って命乞いをしたり助けを求めたりする。


其処で八峡義弥が贄波阿羅を発見して助けを求めると贄波阿羅はそれを無視。

八峡義弥は輝嶺峠によって半殺しにされてしまうのだった。


【次回】

https://kakuyomu.jp/works/1177354055478314367/episodes/16816452218250734895

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