第4話 森の調査
「アリスさん、楽して稼げるお仕事ないですか?」
「仕事なめんじゃないわよ」
「えーないですか」
「媚ってもないもの……あ、」
「何ですか、その反応。もしかしてあるんですか?」
「調査の仕事があったわ。ちょうどいいから手伝いなさい」
「えーそれって正規の仕事ではないですよね」
「ギルドの仕事を手伝うのもハンターの務めよ。報酬はちゃんと出すから安心しなさい」
「わかりました」
「調査には私も同行するから。それとすでに別の人達にも声をかけておいたわ」
「なら私はいらなくないですか?」
「いるわよ。言ったでしょ調査だって。あんたの探知スキルを頼ってるんだから」
探知スキルを頼りって嫌な予感がします。
「すいません。やはり、このお話はなかったことに」
「だめよ。エマ、一度交わした約束は破っちゃ。じゃあ行きましょう。仲間が待ってるわよ」
アリスさんに首根っこを掴まれ、私は引きずられるように連れて行かれるのでした。
街の入口にはアリスさんの言ってた調査の依頼を請けたハンター達が集まっていました。その中の一人と目が合います。
「やぁ、エマ」
さわやかな笑顔のこの人はセシリアさん。本物の実力者です。まー私以外はみなさん出来る人達ばかりですけど。
「今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしく。今回の調査の要は君の探知スキルだとアリスから聞いているからね。頼りにしてるよ」
「善処します」
今回の調査ではギルド職員が三人、ハンターが四人の計七人で行動することになった。
今回の調査はオーガが森の奥で見つけたとの報告があり、上級ハンターとギルドの職員が確認することになりました。
「エマ、お願い」
アリスさんに言われ、私は探知スキルを使います。
「周囲に反応はありません」
「なら、警戒しつつ進もう」とセシリアさん。
今回は森の調査ですから、魔物との戦いはできるだけ避けるべきです。
私の探知スキルのおかげで森の中枢まで一匹の魔物と出くわす事なく辿り着きました。
「報告にあったのはこの近くです」
「全員、周囲を警戒!」
セシリアさんが指示を飛ばします。
私も探知スキルの範囲を少し拡げます。
探知スキルの範囲内に魔物が引っかかりました。
「セシリアさん。二時の方向に接近してくる魔物。数は三です」
「了解」
悠々自適なセカンドライフを目指して頑張ります。 うすしお @BB-9
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