ブラック企業に就職した俺がチートスキル(精神疾患)を手に入れて、現実社会で俺YOEEEE!!する実話2! ~ブラック・アーティスト群像劇編~
第24話 問題点を見つけられた第一回公演。問題外になる未来が見えてきた第二回公演。
第24話 問題点を見つけられた第一回公演。問題外になる未来が見えてきた第二回公演。
前回までのあらすじ。
役者Aが率いる劇団の初のイベントも開催直前。
準備を進めるGhostを始めとした裏方一同だったが、歌い直しを要求するミュージシャンBによって何度も中断されるゲネプロ(本番を想定した通し稽古)。
Ghost
「今歌っても上手くならねぇよ!」
ミュージシャンB
「それでも! 私は! プロとして!(以下略)」
〇初公演は問題点だらけ!
さて、いきなり問題点だらけと書きましたが、ま、初めての公演です。失敗して当然。むしろ問題点が浮き彫りになる事は良い事です。
さて、では問題点を箇条書きにしていきましょう。
・脚本段階のイメージと会場での実演に大きな開きがある。
これは僕にとっては良い勉強でした。脚本や練習の段階ではそれなりの形になっていても、意外とお客さんの反応が薄かったり、伝わってないのかな? と言うところがありました。
要は下手くそなんですん(´・ω・`)
・スタッフが少なすぎる!
当初から予想できたことです(/・ω・)/
お客さんのチケットを切る係、お金を管理する係、搬入・搬出の人員、会場内の案内係……数えればきりがないほどスタッフが足りない!
・会場が寒すぎる!
季節は冬だったと思います。なのに劇場の空調がぼろすぎて全く役に立たない!
急遽、ファンヒーターを数台持ってきたものの焼け石に水状態。
お客さん、ごめんなさいm(__)m
・役者Aがキモすぎる!
キモすぎる! と書きましたが、同じことをやっている人が居たらすみません。
何がキモいかと言えばですね、役者Aの”うがい”の仕方なのです。
本番前ともなれば喉の調子を整えるため、水分補給やガラガラうがいは欠かせません。
僕もデスメタルバンドでボーカルやってたから分かるのだけれど、役者Aの”うがい”の仕方が……
1.お茶を口に含み、上を向いてガラガラガラガラ、とうがいをする。
2.正面を向いて、おもむろに口の中に残っているお茶をゴクン、と飲み干す。
うわぁぁぁぁ、キモい! ちょっと僕には生理的に無理!(多分、衛生面的にも良くはないと思う)
・MCが寒すぎる!
音楽、演劇などの幕間では出演者による簡単なMCが行われていました。ミュージシャンD君のMCは本人の爽やかさと共に余計な事を言わない(これ、ホント大事)ので非常に好感が持てたのですが問題はミュージシャンBと役者A。
ミュージシャンBの場合……身内ネタばかり! アナタの友達の話とか興味ないです。知り合いに有名人がいるとか興味ないです。
役者Aの場合……話しが終わらない! もうMCの内容が深夜にかかってくる電話と同様まったく中身が無くて、そのうえ終わらない。ようやく終わりかな? と思うと再び話し続ける。しかも中身が無い! しまいにゃ、お客さんをいじり始めるという最もやってはいけない暴挙まで!
ちなみにミュージシャンD君はMCだけでなく、弾き語りも最高に良かったです。
尾崎豊さんのカバーを数曲やった後はオリジナル曲も歌い、それぞれの曲が彼の世界観を作り出していたので、僕の演出として手出しすることが無粋に感じるくらい。
ちょっと暗めのスポットライト一つで彼を照らせば、それ以上は何もいらない。
……あー、もう、なんで、こうも両極端かな!!
〇第二回公演時、この劇団はクソだと思う。
さて第一回の講演が終わった一月後、別の会場を借りて第二回目の公演が企画されました。内容は第一回目と大きな違いはありません。
ミュージシャンの二人は歌を歌い、役者Aは一人芝居を行う。細かな相違点と言えば……
・音響が無い。
よってミュージシャンBお得意のカラオケが出来ません! 困った……!?
じゃあ、ミュージシャンD君にギターで弾いてもらえばいいじゃないか!
ミュージシャンD君
「いや、自分で弾けばいいじゃないですか」
と言う物の、最終的には弾いてあげるミュージシャンD君でした。うーん、何だか彼からは同じ巻き込まれキャラの匂いがするぞ。
音響が無いので当然ながらマイクもありません。それを想定した小さい会場(と言うかほぼ会議室に近い作り)でしたので、発声を基本とした表現活動を行う彼らには何の問題もないハズ……
ミュージシャンB
「マイク無しで歌うのって歌い手の負荷が大きいんですよ。喉痛めちゃう~」
はぁん? そんな話聞いた事ねえよ!
ちなみに僕がボイストレーニングに通っていた時の先生曰く、
トレーナー
『ベストな発声は音を頭、体に響かせて全身で発声する状態。力めば喉を傷めるのでリラックスして喉を開く。この次元に達すればマイクはそれほど重要じゃないよ。さぁ、Ghost君、デスメタルなんてやめてジャズをしよう!』
Ghost
『(´・ω・`)……メタルが歌いたいですん』
〇さかのぼる事、第二回公演の数週間前。
第二回目の公演の数週間目に関係者で集まって打ち合わせをしておりました。その時にミュージシャンBが言っていたことがあります。
ミュージシャンB
「このあいだ東京の方で活動したんですけど~、その時にホリプロの社長さんと知り合っちゃって~、それでわたしの事気に入ってくれたみたいで~」
役者A
「マジで!? スゲーじゃん!!」
Ghost、ミュージシャンA,小説家A(裏方三人組)
(((ウソくさ!)))
ミュージシャンB
「それで~、今回のイベントにホリプロの社長とハライチさんが見に来てくれるって」
役者A
「マジで!!」
Ghost、ミュージシャンA,小説家A(裏方三人組)
(((絶対、ウソやん)))
当時、ハライチさんはテレビに引っ張りだこになり始めた時期。そんな暇だとは思えません。社長だって忙しいでしょうに。
そんな出来事があってからの本番当日。ゲネプロの段階で役者AとミュージシャンBが、ホリプロの社長さんとハライチさんをネタにし始めたので照明卓にいた僕は頭の上でバッテンマークを作ります。
Ghost
「お客さんをネタにするような事は絶対に言わないでください」
その場は僕の言い分を聞き入れる二人でしたが、ま、話が通じる連中じゃございません。本番のMCの際……
役者A
「今日はホリプロの社長さんとハライチさんも見に来ていて……」
Ghost
(あー、言いやがったよ、あのアホ)
多分……と言うか間違いなくホリプロの社長さんも、ハライチさんも来ていなかったのですが、その言葉に騒めく会場。ステージ上の二人(役者、とミュージシャンB)はビッグネームの名前を出したはいいけれど、そこから話しを面白くするわけでもなく、お礼を言うわけでもなく、ただただ見栄を張りたい気持ちが滲み出ている。しかもそれに対して会場の空気は若干引き気味。
イベント終了後、この事について僕はブチギレでしたが、何を言っても響かないのがこの二人。(なに怒ってんの?)みたいな顔をされるだけ。
そして僕は思ったのです。僕がちゃんと舞台を作らないと、時間とお金を消費して恥を晒した挙句、見に来てくれたお客さんや友達にがっかりされるだけだ。
ここから僕は役者AやミュージシャンBの言い分を無視してでも、自分の好きな物を作るぞ!
そして、旧来の一人芝居を抜本的に変える仕組みの脚本の制作に着手するんですが、ここからはまた次回!
to be continued(/・ω・)/
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