ほとんどろくな人間が出てこない物語

世界を救ったのに、クズばかりの異世界だったため「狡兎死して走狗烹らる」の諺の如く、罠に嵌められて拷問と火あぶりという悲惨な死を迎えさせられた勇者。
女神の働きで復活し、サディスティックな「切断魔法」「骨折魔法」「内臓破裂魔法」といった、暴力的殺戮魔法「人体破壊魔法」を引っ提げて、自分を傷つけ陥れ殺した連中に復讐を果たす。

この物語のポイントは、主人公の勇者を含めて、ほぼまともな人間が出てこないところ。
勇者は悲惨な死に方をしたけれど、性格は女好きで誠実さの欠片も無いクズ。
ただ、その勇者が復讐を誓っている相手、元々の仲間や協力者たちは、それ以上のクズですけども。

そんな物語ですが。
不思議なことに、最終話まで読んだ後の読後感は悪くありません。
それが何故かは、読んでお確かめ下さい。
(1話あたりの文章量が適切なので、読むのに疲労感は感じないかと)

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