第39話 母のこと

今朝、実家の母を訪ねると、母は起きたところだった。

母はもう歩くのがやっと、ベッドの横にポータブルトイレを置いて,そこで深夜は用を足す。


毛布が便で汚れていた。

昨日、酸化マグネシウムを飲み過ぎて、おなかの調子が悪いと言っていた。


毛布を洗う私に、悪いね、ごめんね、と言う。


私もこうなる時が来るのだろうか。多分,来るのではあるまいか?


しかし私は知っている。


私が赤ん坊の頃、あるいはまだ小さくて粗相をした時とか、一体何回母が私の便を洗ってくれたか、数え切れないだろう。


だからたった一度くらい母の便を洗うのくらい、何ということはない。


これからこういうことはひどくなっていくに違いない。


でも、私は母の世話をするだろう。


色々あった。怨んだこともある母だが、私は母の世話をしていこうと思う。

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こんな夢を見た〜エッセイと小説の間〜 レネ @asamurakamei

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