家族談義(+α)
「はぁ.......」
当主さんとの話が終わり、俺は部屋へ戻る。
「桜城様」
うおっ。びっくりした。
「如月さんいたんですか」
「当主様とお話になってる際も傍に居ましたよ?」
マジかよ.......あの完璧にあっちの思惑通りに言ってしまったところ見られたのかよ。
「安心してください。当主様は仕事の関係上口などはとても強く負けているところなどほとんど見ることが出来ません。あの方の周りはあの方の思惑通りになってしまっているのでもうそのぐらいの気持ちでいるのが一番ですよ」
そこまでなのか.......まぁ、話しててあそこまで何考えてるか分からない人なんてそうそういないと思うけど。
まぁいいや。病み上がりのせいか話つかれてとても眠い。
「俺は寝ますね。何かあれば起こしてください」
「分かりました。恐らく二時間後には夕飯の支度が出来ると思いますのでここに持ってまいりますね。それまでに何かあればまたこのベルを鳴らしてください」
そう言ってドアから如月さんが出ていった。
俺も目を瞑ると、どっと眠気が襲ってきてすぐに寝入ってしまった。
次の日、昨日ぐっすり眠れたせいか頭も体もスッキリしている。
家に帰ることを如月さんに伝えると車を用意してくれて家まで送ってくれた。
当たり前のように何も言わずとも家を知っているのは少し怖かったが。
「ただいま」
そう言って家に入ると予想通り母さんが飛び出してくる。
「雪奈。大丈夫なの?」
「うん。ゆっくり寝かせて貰えたしもう元気だよ」
「なら良かった。じゃあ、色々話聞かせてもらってもいい?少しは先輩から聞いたんだけどあの人私にはあんまりきちんと話してくれないから」
そう言って母さんはリビングへ行く。
リビングのテーブルに父さんが先に座っていて母さんはその隣に座った。
その向かい側の椅子に俺も座る。
「えーと、何から話せばいいかな。まぁ、話の始まりは初詣に.......」
「雪奈様。私からお話しましょう」
ビクッ
「き、如月さん??」
いや、居たのかよ!!ってか隣に座ってるのに気付かない俺も俺だけどさー?
「私は皐月家護衛職の如月と申します。この度桜城家との連絡員の任を任されておりこの場におります。まずは最初にこの度は誠に申し訳ありませんでした」
そう言い、如月さんは頭を下げる。
数秒後、頭を上げ初詣以降の話をしてくれた。
そして、話終わったあと
「雪奈のバカ!!なんでそういう時に周りに助けを求めようとしないのいっつも!!何かあってからじゃ遅いの。分かる?」
そう言って母さんがこっちを見つめてくる。
父さんもそうだぞというふうに頷きながら俺の方を見てきていた。
「ごめんなさい」
「謝らなくていいからこれからしないって約束して」
「うん。これからは周りの人に助けを求めるよ」
そういうと母さんはため息をついて
「も〜、こういう時の返事はちゃんとしそうなのにもう何回目よ.......ほんといつか痛い目合う前に治しなさいよ。その自分でなんとかしようとする癖」
「気を付けるよ」
また、ため息をつかれた。
「まぁ、いいわ。で、先輩からは他にも聞いてるんだけど?雪奈」
「えーと、茶水学院の話?」
「そうよ」
先に話されてたのか。
「なんて聞いたの?」
「うちの娘のために雪奈君を茶水に転入させてくれないかって。学費とか必要なら塾代も払うからって言ってたわよ。もちろんすぐOKしたわ。お父さんが」
「父さん??!!」
「だって茶水学院に転入ってハーレムだぞハーレム!!羨ましい!!」
いきなり父さんが目を見開いて言ってくる。
母さんが冷たい目で父さんを見ていた。
父さん.......初のセリフがそれでいいのか.......?
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3/16追記
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