物語を作ろう! アハッ!

渋谷かな

第1話 鎧

「ああ~、何を書いていたか、忘れた。」

「先生、アルツハイマーですね。」

「アハッ!」

 作家さんは認知症。

「職業が侍忍者で主人公の名前を真面目に考えろっと。」

「朝起きて、やっと記憶がよみがえってきたぞ。」

 村上春樹は朝の4時30分から小説を書くらしい。でも、あの人売れっ子だから1日300文字だけ。執筆速度が遅くても出版社に怒られない。お金も余っているから痛くもない。売れた鬼滅の刃の作者も同じ状態。

「戦国大名の末裔、名字をいただくか?」

「サムライトルーパー方式ですね。」

「それを言うなよ。パクリ作家って言われるじゃないか。」

「もうオリジナルはありませんよ。それに現代人はサムライトルーパーなんて知りませんよ。共通や置き換えの毀滅も進撃もパクリで同じなんですから。」

 ピキーン!

 その時、作家さんにアイデアの神が降臨する。

「名字を捨てて、名前だけにしよう。忍者らしい。名字は後付けだ! ワッハッハー!」

「先生はニュータイプですか?」

「他の作品の用語も1回は使えますね。」

「2021年 ニュータイプの伝説が始まる。これでどう?」

「ガンダム好きが関心を持ちますね。」

「別に匂わせなだけで、パクリではないとしておこう。」

 落ち着こう。


「主人公1文字に決定! 忍びらしい。ワッハッハー!

「ごり押しでも少しづつでも設定を決めていく所が先生の恐ろしい所だ。」

 ある意味で感心する編集くん。

「昴!」

「それはエックスでしたっけ?」

「翔!」

「それはヤンキー。」

「泉!」

「ザードですか?」

「ローラ!」

「一文字じゃないし。」

「・・・・・・ダメだ!? もう使われていない漢字一文字なんてねえよー!」

 遂にキレる作家さん。

「もう何でも使ってください。誰も気にしませんから。パクリは共通。」

 釜土丹次郎はオリジナル・・・・・・しかし変な名前。エレンは被り多数。ということで気にしないでいこう。

 ピキーン!

 作家さんに笑いの神が舞い降りる。

「夢と書いて、ムと読もう。忍びらしい。」

「落ち着ける所がさすが先生ですね。」

「アハッ!」

 夢。やっぱり作家さんの想像力の既定路線で落ち着く。

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