ノート1.5 215,590作品って、どれくらい♡をもらってるの?
(注意)本作のデータは全て2021年1月19日から20日にかけて取得されたものです。
――――――――――――――――
俺――
「タケル君、研究サボって何見てるの?」
「『アニマエール!』というアニメだ」
「なんか可愛い女の子がいっぱい出てるわね。どんな内容なの?」
「いわゆる『きらら系』の萌えアニメで、主人公のこはねちゃんがチアリーディングに出会い、高校でチアリーディング部を作っていろんな人達にエールを送り届けていくという内容だ」
「萌えアニメかー。私は苦手だなぁ……」
「そもそも視聴者のターゲットが男性だし、それは仕方がない」
「でもさ、萌えアニメってストーリーが『無い』って聞いたことがあるけど? 大分前に『けいおん!』ってアニメを見たけど、私はあのノリがきつかったなぁ」
「『きらら系』に代表される日常系と呼ばれるジャンルは、登場人物の誰も傷つかずストーリーに起伏がないと批判されることも多い。だけど、『アニマエール!』は萌えアニメとしては珍しく落として上げるのプロットがしっかりと練り込まれた作品なんだ」
「そっか。誰かが落ち込んでないと応援できないもんね!」
「そう言うことだ。ところで、ケイコちゃんはカクヨムの小説で『これは応援したいな』と思った作品はある?」
「もちろんよ! たくさんあるわ」
「そんなケイコちゃんには、是非『応援ボタン』を使って欲しい」
「ん? 応援ボタン――あぁなるほど、今までのフリは全部『ハートマーク』の為だったのね」
「その通りだ。エピソード画面の一番下に表示されているハートマークのことを正式には応援ボタンと呼ぶ。
このボタンを押すためには、カクヨムにユーザー登録を行ってログインしなければならない。荒し対策という意味もあるけど、読者の『見える化』を行って『書き手』のモチベーションを上げるための機能と言えるな」
「後、コメントを書くためには必ず押さないといけないのよね」
「あぁ。ちなみに、後からハートをキャンセルすることも出来るぞ」
「タケル君はどんな使い方をしてるの?」
「俺は読んだエピソードには全てハートをつけている。読書履歴代わりだな」
「へぇ、そうなんだ。私は面白いと思ったエピソードにしかつけないわ。『書き手』の人にぬか喜びして欲しくないし」
「まぁ、人によって使い方は様々だろう」
「と言う訳で、今から俺が集めたデータを見ていくぞ。今回紹介するハートマークの数は、前回のPV数と同様に1作品で獲得した合計だ」
「エピソードにつけられた
「2020年3月のデータと併せてどうぞ」
「よしきた」
――――――――――――――――
統計情報:
――――――――――――――――
総数:♡38,903,130
最大値:♡697,859
最小値:♡0
中央値:♡3
最頻値:♡0
(平均値:♡180.45)
――――――――――――――――
――――――――――――――――
統計情報:
――――――――――――――――
総数:♡20,404,779
最大値:♡595,697
最小値:♡0
中央値:♡3
最頻値:♡0
(平均値:♡121.85)
――――――――――――――――
「3? 中央値がたったの3? 1作品よね? 1エピソードじゃないよね?」
「繰り返しになるが、作品単位の応援数だ。少ないと感じるだろうが、これが事実だ。中央値や最頻値が同じ事から、今回も『べき乗則』が成り立っている様子が見て取れる。作品分布を見てみよう」
――――――――――――――――
統計情報:♡数による作品数分布(出現率, 累計)
――――――――――――――――
♡0:55,993作品 (25.97%, 25.97%)
♡1:28,464作品 (13.20%, 39.17%)
♡2:18,635作品 (8.64%, 47.82%)
♡3:12,901作品 (5.98%, 53.80%)
♡4:9,539作品 (4.42%, 58.23%)
♡5:7,183作品 (3.33%, 61.56%)
……
♡73:145作品 (0.07%, 89.93%)
♡74:160作品 (0.07%, 90.01%)
♡75:170作品 (0.08%, 90.09%)
……
♡120:83作品 (0.04%, 92.46%)
♡121:61作品 (0.03%, 92.48%) (平均値付近)
♡122:96作品 (0.04%, 92.53%)
……
♡2,102:2作品 (0.00%, 98.99%)
♡2,104:1作品 (0.00%, 99.00%)
♡2,105:2作品 (0.00%, 99.00%)
……
♡523,769:1作品 (0.00%, 100.00%)
♡694,616:1作品 (0.00%, 100.00%)
♡697,859:1作品 (0.00%, 100.00%)
――――――――――――――――
合計:215,590作品 (100.00%)
グラフ情報:
https://pbs.twimg.com/media/EsZYopiVkAMDkgt?format=jpg&name=large
(ツイート本体:https://twitter.com/t_kusanagi/status/1352867383598170112)
――――――――――――――――
「平均値付近が見事に何の特徴も無いって感じだわ」
「この現象に大分慣れてきたようだね。まだまだ終わらないからその調子で頼むよ」
「はーい」
「ところでタケル君」
「なんだい?」
「
「当然だ。なんでそんな分かりきったことを――」
「つまり、
「もちろん」
「と言うことは、
「ふむ」
「これは流石に何か意味のある平均が出ると思うんだけど。ね? これに気がついた私、凄くない?」
「1人で盛り上がっているところ大変申し訳ないが……」
「なに? 私をもっと褒め称えなさい」
「これを見て欲しい」
「ん? なんだろう――」
――――――――――――――――
統計情報:ケイコちゃん提案のリアクション率(R = ♡/PV)
注意:PV数が 0(割り切れない)作品は R = 0.00%としてカウント
――――――――――――――――
R = 0.00%:55,994作品 (25.97%, 25.97%)
0.00% < R ≦ 1.00%:13,169作品 (6.11%, 32.08%)
1.00% < R ≦ 2.00%:12,233作品 (5.67%, 37.75%)
2.00% < R ≦ 3.00%:9,849作品 (4.57%, 42.32%)
3.00% < R ≦ 4.00%:8,263作品 (3.83%, 46.16%)
4.00% < R ≦ 5.00%:7,031作品 (3.26%, 49.42%)
5.00% < R ≦ 6.00%:6,063作品 (2.81%, 52.23%)
6.00% < R ≦ 7.00%:5,529作品 (2.56%, 54.79%)
7.00% < R ≦ 8.00%:5,647作品 (2.62%, 57.41%)
8.00% < R ≦ 9.00%:4,630作品 (2.15%, 59.56%)
9.00% < R ≦ 10.00%:5,963作品 (2.77%, 62.33%)
……
30.00% < R ≦ 31.00%:967作品 (0.45%, 90.16%)
31.00% < R ≦ 32.00%:1,037作品 (0.48%, 90.64%)
32.00% < R ≦ 33.00%:607作品 (0.28%, 90.93%)
33.00% < R ≦ 34.00%:3,995作品 (1.85%, 92.78%)
34.00% < R ≦ 35.00%:660作品 (0.31%, 93.09%)
35.00% < R ≦ 36.00%:720作品 (0.33%, 93.42%)
36.00% < R ≦ 37.00%:714作品 (0.33%, 93.75%)
37.00% < R ≦ 38.00%:910作品 (0.42%, 94.17%)
38.00% < R ≦ 39.00%:576作品 (0.27%, 94.44%)
39.00% < R ≦ 40.00%:1,535作品 (0.71%, 95.15%)
……
90.00% < R ≦ 91.00%:1作品 (0.00%, 99.16%)
91.00% < R ≦ 92.00%:0作品 (0.00%, 99.16%)
92.00% < R ≦ 93.00%:2作品 (0.00%, 99.16%)
93.00% < R ≦ 94.00%:0作品 (0.00%, 99.16%)
94.00% < R ≦ 95.00%:0作品 (0.00%, 99.16%)
95.00% < R ≦ 96.00%:0作品 (0.00%, 99.16%)
96.00% < R ≦ 97.00%:0作品 (0.00%, 99.16%)
97.00% < R ≦ 98.00%:0作品 (0.00%, 99.16%)
98.00% < R ≦ 99.00%:0作品 (0.00%, 99.16%)
99.00% < R ≦ 100.00%:1,816作品 (0.84%, 100.00%)
――――――――――――――――
合計:215,590作品 (100.00%)
――――――――――――――――
「ご覧の通り、統計的な指標として使うにはあまりにも分布が酷いんだ。正規分布――俺たちがよく見る基本的な釣鐘型――はおろか、『べき乗則』にすら従ってない」
「うげ、何なのこのデータ? 私の素晴らしいアイディアが台無しじゃん! 1番大きいRの1,816作品って何よ!?」
「要は、小説公開直後の状態でやって来た読者全員が応援ボタンを押したということだ」
「あぁ、なるほど……その可能性を忘れてたわ」
「R = 1.00を外れ値として扱ってデータから除外したとしても、33.00% < R ≦ 34.00% や 39.00% < R ≦ 40.00% の作品数が他と比べておかしいから、やはりこのまま扱うことは不可能だ」
「とっても良いアイディアだと思ったのになぁー。がっかりだわ……」
「ケイコちゃん」
「何?」
「着眼点はとても良かったよ。実は、俺もこのデータを見て一旦はここで解析を諦めたんだ」
「え? そうなの?」
「うん。だけど、見つけたんだ。統計的に見て意味のあるリアクション率を!」
「おぉ! 本当? さっすがタケル君!」
「これが落として上げるプロットさ!」
「これは1本取られたわ! で、タケル君の思いついたリアクション率はどうやって計算するの?」
「それはね――」
「それは??」
「応用編に続くぞ!」
「引っ張るのかよっ!!」
――――――――――――――――
今日の研究ノートまとめ
――――――――――――――――
・他の指標と同様、応援(♡)数も『べき乗則』に従っている
・リアクションのされやすさを表す指標として単純な計算方法(♡/PV)を検討したが、非常に乱れた分布のため分析は難しい
・応用編で統計的に意味のあるリアクション率を提案する
――――――――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます