三十路男 考える
ゆき
第1話
「そういえば今日は休みだったな」
朝の5時、いつもの時間に起きて思い出した。
といっても、別に何か特別なことをするわけでもなく、休みの初日は、いつものように過ごすだけ。
朝起きて、すぐにスマホを取り出し、漫画とネットニュースを読む。
いい感じに読み終えたら、ベットから起き上がり、朝食を準備する。
その後は、普通にご飯を食べて、コーヒーを飲みながら、テレビや動画を流し見をして、午前8時までダラダラと過ごす。
よくもまあ、飽きもせずこのルーチンをしているものだ。
朝だからと言っても、巷でやっているウォーキングとか勉強とかの「朝活」なんてやろうとは思わない。
テレビ画面を見ながら「ふーん」とか「なるほどね」とか適当な相槌を打つほうが気楽なのだから。
男は27歳、よくいる普通の会社員である。
彼は、大学院を修了してから、いわゆる社会人となったのだ。
そりゃ、最初は社会人になったからあれやろうとかこれやろうとか、やっぱり初めてだからそう思う。
実際に一人暮らしで、働いてみたらどうだ。
仕事が終わってから、疲れてなんにもやる気がない、料理なんて食えればいい、なんか眠たくなったから寝る・・・
そんなもんである。
そんな生活を続けてはや3年目、時々、いや、週に3~4日はこう考えてしまう。
「こんな生活でいいのか」と
三十路男 考える ゆき @Dyuki
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