第22話 ヒロの悩み

「…すまぬ 私は我を失いあのような失態を…」


「大丈夫だよリアナ 失敗は克服する度に成功へと近付く避けては通れないものなんだ、だから大丈夫。リアナは成功へと近付いたんだよ」


「リュウ殿…リュウ殿ぉぉ ウワァァン…」


リアナは暫くリュウにすがり泣いていた、それを冷やかす者は居なかった、それほどリュウの言葉、失敗は成功へと近付く避けては通れないものと言う言葉に感銘を受けていた。


「だよな、俺も失敗から学んだぜ。よしちょっくらセリ殿の父上に話してくらぁ」


「頼んだトラ。」


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「シタル子爵様の領地アマセルにございます。」


「うむ兵達よ戦闘ご苦労、我らは暫し休むとしようぞ、一月程も自由にするがよい、但し実家への連絡や帰宅は遠慮願いたい、あくまでも今は戦闘中故にな」


「了解しましたシタル子爵様。」


「バウンスすまなかった…兵を多く失ってしまった、私は貴族と言う物に毒されていたようだ、メンツだの立場だの元は傭兵だと言うのにすまんバウンス隊長…」


「シタル子爵…いや変幻のシールよ貴族を強いたのは俺達だ、いいか目的はこのノールマンを変える事だ、機会をみていつの日か…しかし何故オース副隊長を敵の中へ放ったわざと悪態までついて」


「あれは根っからの帝国貴族思想がすぎるんだ、伯爵付きのメイドの子だろうと本来関係ないが、どうやらオースは我らの情報を横流ししていた伏しがある。」


「まさかあの真面目なオースがか?!」


「それ本当の話、オース寝かせて思考読んだ時オースは伯爵である父に認めて貰おうとかねがね怪しんでいた私達の情報を伯爵に流していた。」


「メグ!マジなのか!?」


「マジなのよ!」


「まぁでもよ、敵でも味方でも最後に生き残ったもんが正義だろ」


「キリングは殺戮馬鹿!」


「っんだとメグ!やるかぁ?」


「うるさい…ほれっオヤスミ!」


ドガッ!!!


「ったく何やってんだか…ネリ、メグに頼んでキリングを運んでやれ」


「分かったよメグお願いね。」


「ワオッン!!」


「あと弟のノクタルはどうするんだ?あれは貴族として慣れすぎて今さら傭兵稼業にゃ戻らんだろっ?」


「大丈夫ですよ隊長!あれでも情報収集は今でも天下逸品ですからね。」


「まぁ弟はお前に任せた。」


「とりあえずだ、バウンス革命傭兵団今より休暇に入る各自次の指令を待て以上」


「はっ!」


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「すいません、こちらはセリ殿のご自宅ですか?」


「あぁー鍛冶屋のコリンズだ、あんたは確か大工のトラ組の組長さんか?」


「組長さんって(笑)…一応セルシ隊の一員でトラです。今日はセルシ隊よりコリンズ殿に依頼がありご相談をと思い隊長よりの伝言をお伝えしに参りました。お聞き届け願いますか?」


「あぁあんたらに救われたこの村だ今度は俺の力を見せる番だよな!」


「感謝いたすコリンズ殿。」


「それはさておき…随分と最近娘が楽しげでな…いつもトラさんがね…トラさんがねと俺に言うのだが心辺りはあるかねトラさん!」


ビクッ!


「いやっ私は…私はセリ殿の事を惚れております。未だセリ殿に思いも伝えてはおりませんが、是非ともお許し願いませぬか!」


「だってよセリ!こいつめお前に告白する前に俺に告白の許可取りやがったぜ!気にいったっ。トラさん娘の事頼んだぜ。」


「コリンズ殿…感謝いたす」


「トラさん…私も大好きです…」


「セリ殿、いやセリ俺もだ。セリと父上と母上はこの私が守る。」


「ありがとうトラさん大好きよ…」


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「なんすかっリュウさんもトラさんも皆幸せになって…俺寂しいっす」


「ヒロお前はお前にしか見つけられん最愛の人を見つけるんだ、この世界は広いぞチャンスなんてどれだけ有ることか」


「そうっすよね、へへっ隊長ありがとうっす。何か元気でたっす」


「そうか。ならば俺はコリンズ殿との話し合いに行く。ヒロ村の見廻りと子供達の世話頼んだぞ」


「任せるっすよ、子供は大好きっすから」











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