第15話 始まり

「この村にて拠点を開設する事をセト村長に許可頂いたセルシ隊と言う傭兵団です、村の皆様宜しくお願いします。」


「あーおっちゃん おじちゃん、さっきはありがとう( ´∀`)」


「よーお前ら、後で俺の手伝いしろな。」


「やるやる、友達も呼んでいい?」


「よし、こいこい!皆に大工仕事教えてやる。」


「わーぃ!楽しみだねリク君。」


「おじちゃんありがとう( ´∀`)」


「おじちゃんね…そんな老けてるかね?俺…独身だぞ?」


「まぁまぁ、取り敢えず自己紹介だ、この大工のおじちゃんがトラだ。」


「大工のおじちゃんて…まぁなんだ宜しくな!」


「私はリュウと言います。あと肩に乗ってるのがマルと言う小鳥ですね。」


マルはピュ!と鳴くと自己紹介のように胸をはり頭を提げたのだった。


…言葉理解してるよなw


「ヒロっす。足の早さは誰にも負けないっすよ、鬼ごっこは負け知らずっす。」


「ガイルだ、村の皆すまん。以前世話になったにも関わらず仲間を失う怖さから逃げてしまった、頼むもう一度チャンスをくれ。」


「大丈夫だぜ、ガイルさんあんたは元からこの村の仲間だろ胸張れ胸!」


「…皆ありがとう」


「最後にセルシです。薬師の心得えがある、もし体調の悪い人がいたら私の所へ来てくれ。そして村長、この村に拠点を構えるにあたり村の防御力を高めたい、掘り割りや石垣、城壁など今後立てて行く許可が欲しい」


「大丈夫です、皆様にお任せ致します。うちの妻も貴方達の来訪をそれはそれは喜んでおりました。」


「宜しくなセルシ隊!」


「おじちゃん遊ぼうよ」


「リュウさん…戦ってみたい!?」


「マルちゃんと遊びたい…」


「大工仕事大人も教えて貰えるか聞いてみようぜ。」


「私でも薬師の見習いなれるかしら…」


村人達も期待とワクワクが止まらないそんな日々の始まりであった。


「今…戦ってみたいって声が??…」


「リ リュウ殿!! こ この私と た 戦って下さい。私は村のただ一人の戦士リアナだ!」


「デ デカイ! リュウさんよりデカイっす。2m位ないっすか?」


「デ デカイのは生まれつきだ! 私と勝負だリュウ殿」


「貴女は先ほど帝国兵の残党を熨していた方ですね、分かりました一手お願いします。」


「おー!さすがはリュウ殿、では参る。」


突然、大太刀を構えたリアナはリュウに猛然と突っ込んでくるのだったが…


キィーン!


守護の白剣が鞘から一瞬抜かれたか?と思ったその時にはリアナは地面に伏していたのだった。


「……全く、全く見えなかった、多少の心得はあったのに…」


「リアナよ次元が違うのだ、私とて叶うものではない。」


「ガイルさんまでが…」


「まぁリュウさんの剣術は本当に訳が分からないっすね(笑)」


「…リュウ殿!結婚してくれ!」


「(。・´_`・。) えっ?! ハァ?!」


「私は強き男を求め世界を旅しここまで来た、だがそなたこそが最強!私の伴侶となってくれ!」


「…隊長助けて下さい、俺独身ですが、結婚とかまだ考えられないです。」


「リュウ殿、良いのだ結婚とは少しずつ分かり合うもの私はリュウ殿以外目には入らぬ、断られたとてついて参るぞ!」


「…隊長…!」


「リュウ、ここで彼女を捨てて行けばいずれ後悔するぞ、今はこのセルシ隊の隊員として迎え、いずれ伴侶とするがいい、大和男児なれば覚悟も必要!いいなリュウ!」


「彼女の焼く肉は旨いぞ、まぁ肉しか焼けんがな…」


「ガイルぅ〰️…!」


「悲痛な叫びとは裏腹にリアナは歓喜に満ち溢れるのであった!」


「遂に遂に見つけたぞぉぉぉ!最強の旦那様だぁ!」


「隊長ぉ〰️ぉ!」











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る