数学の計算問題、論理クイズ23問 

 今回は番外編として数学の問題を23問用意しました。23にしたのは『ヒルベルトの23の問題』にちなんだものです。算数の知識で解ける面白い問題もあります。最後は東京大学の入試問題を改題しました。難易度は高めです。


 問題1 生徒の人数

 生徒が一列に並んでいる。ある生徒は前から数えて15番目、後ろから数えて14番目にいる。生徒の人数を求めよ。


 





 答え 

 28人

 

 問題2 同じペアを作る

 星座と血液型が同じペアを確実に1組作りたい。何人集めれば可能か。最も少ない場合で答えよ。






 

 答え 

 49人


 問題3 時間の変換

 0.2日は何時間何分か。






 

 答え 

 4時間48分

 

 問題4 2人で協力したら

 Aは宿題を終わらせるのに4日、Bは6日かかる。

 2人で協力すると何日で終わるか。






 

 答え

 2.4日(2日と9時間36分)


 問題5 10代の割合

 ある町の男女比率は男性が60%で女性は40%である。

 男性のうち10代は20%、女性は30%だった。

 10代の割合は町全体の何%か。


 





 答え

 24%


 問題6 歪んだサイコロ

 歪んだサイコロが1個ある。6の目が出る確率は、1から5の目が出る確率の2倍である。

 このとき、6の目が出る確率を求めよ。ただし、1から5の目が出る確率はすべて同じとする。





 


 答え

 2/7(約29%)

 

 問題7 曜日を求める。

 日曜日の100日後の3週間前の5か月前の7年後は何曜日か。ただし、閏年は考えないものとする。






 

 答え

 土曜日

 

 問題8 反論するには

 次の命題の否定を述べよ。


「すべての学生は勉強をしていない」







 答え

 勉強をしている学生が少なくとも1人はいる


 問題9 魔法のバット

 3本のバットがあり、そのうち1本は必ずホームランが打てる。

 1人の選手がバットを1本取った。残った2本のうち1本は普通のバットである。

 選手はバットを変更することができる。確率を考慮したとき、選手はバットを変更するべきか。







 答え

 変更するべき


 問題10 動画の総再生時間

 10分の動画がある。

 動画を2倍速にして、元の動画につなぎ合わせる。

 次は元の動画4倍速にして、つなぎ合わせた動画につなぎ合わせる。

 同じ作業を8倍速、16倍速、32倍速……と速度を2倍にして延々に進めていくと、動画の総再生時間は何分に近づくか求めよ。







 答え

 20分

 

 問題11 少しいじわるな問題

 ?に当てはまる数字を答えよ。

 

 1=34 

 2=58 

 3=56 

 4=60  

 5=42 

 6=? 







 答え

 52


 問題12 正しくない理由

 次の2つの説明はどちらも正しくない。なぜか。

 

 (1)西暦2000年は21世紀かつ閏年である。

 (2)西暦2100年は22世紀または閏年である。

 






 答え

 (1)西暦2000年は20世紀だから

 (2)西暦2100年は22世紀でも閏年でもないから


 問題13  対数を使わなくても計算は可能

 3 48は何桁の数か。 








 答え

 23桁

 

 問題14 未来に行ける確率

 目の前に3つのドアA、B、Cがある。

 1つは未来、もう1つは過去の世界につながっている。最後のドアは普通のドアである。

 彼はAのドアを選んだ。未来へ行きたいが、できるだけ確率を上げたい。

 ドアに近くには見張り番がおり、どのドアが未来行きか知っている。

 質問は1回だけ許されているが、直接答えを訊くことはできない。


「普通のドアはBとCのどちらですか」

「Bです」


 この時点で彼が未来に行ける確率を求めよ。







 答え

 1/4(25%)


 問題15 ある意味ひっかけ問題

 100!は100で何回割りきれるか。







 答え

 12回


 問題16 最小の組

 連続する3つの自然数がある。

 最も小さい数は3の倍数、次が5の倍数、最も大きい数は7の倍数である。

 その中で最小の組を求めよ。

 


 




 答え

 54、55、56

 

 問題17 範囲を広げて因数分解

 整数同士の比で表せる数を有理数、表せない数を無理数。有理数と無理数を合わせたものを実数という。


 x 2-6x+4を実数の範囲で因数分解せよ。

 






 答え

 (x-3+√5)(x-3-√5)


 問題18 素数ずくめの問題

 彼は彼女にバレンタインのお返しを、ホワイトデーより早く渡した。お返しを渡した日は素数だった。

 彼女が彼にチョコを渡したのは、お返しを貰う1ヶ月前で、渡した日は素数。その月の最終日から渡した日を引いた数も素数になる。引いてできた素数と、彼女の年齢は双子素数である。

 彼が彼女にお返しを渡した日と、彼女が彼にチョコを渡した日はそれぞれ何月何日か。また、彼女の年齢はいくつか。

 なお、双子素数は3と5、5と7など、差が2の素数のペアを指す。

 






 答え

 彼がお返しを渡した日 3月13日

 彼女がチョコを渡した日 2月11日

 彼女の年齢 19歳


 問題19 計算力より論理力が必要

 3人で次のゲームを行う。

 1から30まで数字が書かれた30枚のカードを全員に10枚ずつ配る。

 書かれた数字の積を求め、積の最も大きい人を勝ちとする。

 このゲームで全員の積が等しくなることはあるか。ならないときは理由を簡潔に述べよ。

 

 




 

 答え

 1から30までに1つしかない素因数(17、23、29など)があるので、全員の積が等しくなることはない

 

 問題20 生年月日のパラドックス

 とある会場に平成生まれの人が365人いる。

 双子を除いたとき、生年月日の同じ人が少なくとも2人いる確率はおよそ何%か。次の5つから選んで答えよ。


 (1)11%

 (2)33%

 (3)55%

 (4)77%

 (5)99%

 





 答え 

 (5)の99%


 問題21 整数の場合より難しい

 n 3n 2+n+1が、n 2+3n+5で割りきれるようなnをすべて求めよ。ただし、nは有理数とする。





 



 答え

 -3、2、-1、-4/3


 問題22 図形パズルに近い難問

 以下の2つのグループは、ある法則によってふり分けられている。


 グループ1 SNS、USJ、CNN

 グループ2 fx、カメ、十七


 では、「アニソン」と同じグループに入るのは次のうちどれか。


 (1)りんご

 (2)ニラ

 (3)アジ

 (4)いわし

 (5)さば






 


 答え

 (2)のニラ 


 問題23 東京大学の数学入試

 3以上9999以下の整数aで、a 3-aが10000で割りきれる最も大きい奇数と偶数をそれぞれ求めよ(2005年度・改題)

 

 




 

 答え 

 9375と9376


 あとがき

 問題22と23は初見で解くのはかなり難しいと思います。問題20は電卓を使っても相当な時間がかかるので選択式にしました。問題を作るのって大変……。

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