3話 入学の日
今日から入学式だ。ウキウキする気持ちはないが少し楽しみな部分もある。歯を磨いているとインターホンが鳴る。母が出ると
「文夜、柚鈴ちゃんがきたよ。」
そうだった今日からあいつが仮にも彼女か。
5分で準備して家を出る
「待たせて悪いな」
「全然大丈夫だよ。私が時間も伝えず来たんだから」
そう言って2人は歩き出した。
歩いて15分ほどで高校に着いた。その間話した事は今日の朝ご飯や月に2回のデートどこ行くとか普通の会話であった。
学校に着いてすぐ掲示板でクラスを確認する
「ねぇねぇ文夜。同じクラスだよ。やったー」
すごく嬉しそうな顔で少し可愛いと思ってしまった。
「そうか。じゃあ教室行くぞ」
落ち着いたような感じで受け応える
俺らが通っている高校は俺の通っていた中学と近いが県内屈指の難関校であるため同じ中学の奴がほとんどいない。どうせ中学時代は友達いなかったんだからどうでもいいけど。
柚鈴と話しながら一緒に教室に入る。柚鈴と入ったのはミスだなとすぐに思った。
少し周りがざわついている。
「おいおい。いきなり女と一緒にだぜ」
教室の後ろから聞こえる。柚鈴は見た目はいいし性格も基本いい。だから中学の時も男女共に人気だった。
「彼女ですか?」
女子グループの1人が聞いてきた
俺らは来るのがギリギリだったためクラスメイトはほぼ来ていた。そして男女共に既にグループができていたのだ。
これは言うべきなのかと隣にいる柚鈴を見る。柚鈴は笑顔で頷く。
「あ、はい。そうです。」
俺が答えると
「リア充かよ。」
冷たい目でみんなが俺らを見ている。
その時先生が来た
「席に座ってください」
と言ったので座った。
その後入学式と明日からの説明で午前で終わったが。その間クラスメイトには誰にも話しかけられなかった。柚鈴は女子のグループにはいれたみたいだ。俺は多分ハブられたかなと思ったが正直気にしてない。だってあと1年だから。柚鈴がハブられなくてよかった。
午前で終わっても柚鈴はまだ話していたので俺は先に帰ることにした。一応LINEはした。
出だしに失敗した入学式だった。
余命と彼女 ラキッチ @utotg
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