第40話 新たな友
奇しくも集まった3匹の突然変異の龍達は、周囲一帯に破壊と天変地異を撒き散らしながら戦って戦って戦って、戦い続けた。地上でも戦い、遙か上空でも戦い、拳を使って、脚を使って、爪を使って、牙を使って……そして魔法を使って戦った。
3匹の誰もが龍の中でも最上級レベルの力を持ち、その戦いの余波だけでも国が滅ぶだろう。一撃が相手の命を刈り取れる代物だが、それらを巧みに弾いたり防御したり、態と受け止めたりしてやり過ごし、戦いを激化させていた。そうして戦い続けること
後に大地は広範囲に渡って純黒と化し、黒い雷雲が赫雷の雨を降らせ、超常的な大竜巻を発生させ続ける超危険地帯へと変貌させた。生物は一切住めず、横断しようとした者達は残らず帰らぬ人とさせる、死の地帯だ。そんな区画を作り上げた張本人である3匹の龍は、睨み合っていた。
「はぁ……ぜぇ……はぁ……ぜぇ……っ!!」
「……ふぅ……はぁ……ふぅ……はぁ……っ!!」
「はーッ……はーッ……はーッ……はーッ……っ!!」
但し、疲労困憊である。7日7晩全力で戦い続けた3匹は、全身がズタボロだった。鱗は殆ど砕けて罅だらけだし、バルガスとクレアに関しては全身の7割が純黒に侵蝕されている。その代わりにリュウデリアは鱗が焦げていたり罅が入っている部分が2匹に比べて多い。
最初こそ戦いが終わらず1日が経ち、この程度ならば驚くほどでも無いと思ってはいたが、まさか7日7晩も戦い続ける羽目になるとは思ってもみなかった。3匹が体力を有り余らせていたから、こんなにも長時間戦闘を行えたのだ。普通はここまで休憩無しで戦い続けることは出来ないだろう。
今は息も絶え絶えで肩で息をしているような状態だが、それでも尚睨み合っている。膝に手を置いていたり、フラフラしていたり、尻尾で支えてどうにか立っている状況で、3匹が同時に巨大な魔法陣を展開した。もう限界だ。だから最後の一撃を撃ち込もうと考えていたのだ。しかし、その魔法陣が魔法に使用される事は無かった。
赫い魔法陣と蒼い魔法陣が虚空へ溶けるように消えた。次いでバルガスとクレアが膝を付き、瞳の光を消して大地に倒れ伏した。巨体が倒れてずしんと地響きを鳴らし、2匹が動くことは無かった。唯一立っているリュウデリアも魔法陣が消えてしまったが、意識を手放すことは無かった。
「……俺の……勝ちだ……ッ!!はぁ……げぼッ……ごぼッ……はぁ……はぁ……トドメを……刺さねば……」
戦いはリュウデリアの勝ちだ。倒れ伏した2匹を見下げる、リュウデリアこそが勝者なのだ。故に彼は、心の底からの感謝の気持ちを抱きながら2匹にトドメを刺そうとする。肉体は酷使し過ぎて指一本動かすのも痛くて億劫だが、対してまだまだ有り余っている魔力を左右の手に覆わせて一歩一歩近付く。
よもやここまで戦える存在が居たとは。こんなにも楽しい戦いを繰り広げてくれる者達が存在してくれていたとは。世の中捨てたものではないと実感したリュウデリアは、最上の感謝の気持ちを、トドメを刺すという形で示す。その為の歩み。その為の魔力。だが、やはり肉体は酷使し過ぎたようだった。
口から血を吐き出しながら歩いていると、大量の血が純黒に変色して侵蝕された大地に垂れ落ちる。血に塗れていない箇所が無いという重傷でバルガスとクレアの元までやって来たのは良いが、そのまま前のめりに倒れ込んだ。3度目のずしんとした地響きが鳴り、周囲には静けさが生まれる。こんなところで……そう思いながら、リュウデリアは意識を手放した。
「──────……ッ………くっ……」
「……よぉ……起きたか」
「……私達も……今起きたところだ」
「……どうやら、最後の最後で気絶したようだ……な」
「こんな傷じゃあ……仕方ねーだろう……よ」
体の痛みを感じながら重い瞼を開けて目を覚ますと、目に映るのは赫雷を迸らせる物騒な雷雲だった。快晴の空ならば幾らかのスッキリした気持ちになるのだが、残念ながらこんな天変地異みたいな天気にしたのは自分達である。
気絶している間に寝相が変わったのだろう。仰向けでボーッとしながら瞬きをしていると声が聞こえてくる。すぐ近くだ。記憶にあるバルガスとクレアのものだ。どうやら自身よりも先に目を覚ましていたらしい。
体中から流れる3匹分の血が大地に流れて1つの赤黒い川と化していた。鉄臭い臭いもしていて生々しい。だがこれが自身も負傷している証なのだというと不快には思えない。仰向けに寝ているだけで体が怠くて痛くて辛いが、今は良い気分だ。
天変地異が引き起こされている中、3匹と揃ってボーッとしていた。何をするでもなく、唯ボーッとした。それからどれだけ経っただろうか。恐らく5分程度だろう。だがその5分程度が経過したその時、誰かが吹き出した。クツクツと面白そうに笑い、つられて他の2匹も笑った。大きな口を開けて、鋭利に尖った牙を見せながら、大いに笑った。
「はーっ!腹痛て……色んな意味でいてーけど、清々しいぜ。まさか負けるとはなァ……。初めて負けたぜ」
「……私も……初めての敗北だ」
「勝ったと言っても、最後は気絶したがな」
「トドメは刺さなくて良いのか?オレ達を殺す権利は、オマエにはあるんだぜ」
「……所詮敗北した身。甘んじて……受け入れよう」
「……別に決闘をしていた訳ではない。負けたからと言って命を捨てる必要は無く、勝ったからと言って命を奪う必要も無い。ならば、折角こうして生きているのだ、これから生き続けるのもまた良いだろう。なぁ?好敵手達よ。同じ
「好敵手で友……ねぇ。互いに高め合うってことか。……良いぜ。他には居ない稀少な存在だからな。乗ってやるよ」
「……私も構わない。この戦いは……実に楽しめた。好敵手で友というのも……悪くない」
寝そべっていた3匹は立ち上がった。まだ体中に残るダメージと傷が痛んでヨボヨボとしていて動きに心許なさがあるが、自分の力で自力に立ち上がった。改めて見ても、人型であり、二足歩行の骨格を持って生まれた龍が他にも居たという事実は胸を温かくする。他者から何を言われても何とも思わないが、同類が居るのはやはり心強い。
3匹は両腕を広げて他の2匹の手を取る。3匹で円を描いて輪を作り、魔力を全身から立ち上らせた。赫い魔力と蒼い魔力と純黒の魔力が柱を作り、その光景は何かの儀式にも思えた。これは龍が好敵手と出会って勝負を決しなかった時に行う行為だ。相手を認めて尊重し、友と認める。戦った者達が生きているからこそ行える友の誓いの儀式だ。
立ち上った三色の魔力が螺旋に渦を巻き、混ざること無く螺旋に回り続ける。やがて限界まで回り続けた三色の魔力は弾け、三色の魔力が粉々となった事による色鮮やかな雪のように降ってきた。その中で手を取り合って輪を作るリュウデリア、バルガス、クレアは、それぞれに対して目を合わせる。
「俺達はこの時を以て友となり、好敵手となる」
「互いに互いを認識し、認め、繋ぎ合う」
「……危機が迫り求められた時、友は共に危機へ向かう」
「リュウデリア・ルイン・アルマデュラの名の下、龍の誓いを此処に。クレア・ツイン・ユースティア、バルガス・ゼハタ・ジュリエヌスの2匹を我が友、我が好敵手とする」
「クレア・ツイン・ユースティアの名の下、龍の誓いを此処に。リュウデリア・ルイン・アルマデュラ、バルガス・ゼハタ・ジュリエヌスの2匹を我が友、我が好敵手とする」
「……バルガス・ゼハタ・ジュリエヌスの名の下、龍の誓いを此処に。クレア・ツイン・ユースティア、リュウデリア・ルイン・アルマデュラを我が友、我が好敵手とする」
名を使った龍の誓いを立てた。これで何と言おうと、リュウデリア達は友となり、高め合い、凌ぎを削る好敵手となった。強制や魂の契約等によるものではなく、単なる口頭での誓いとなるが、龍の誓いは己の名を使った己自身への誓い。友を貶め、裏切るような行為は己を己自身で穢したものとなる。だから破らない。
繋いでいた手を離して輪を解放した。三色の魔力の塊が雪が降っているかの如く、綺麗な光景の中で順番に握手をしていった。これからもよろしく。そう伝え合う為のものだ。
痛くて力が入らず、軽く握っているような程度だが、握手した時に感じる鱗の硬さと、同じ5本に別れた指の感触は、私はあなたと同じだと語っているようで不思議な気分になる。改めて自己紹介をしたりして自分という1匹の龍を知ってもらってから手を離したのだった。
最初の殺伐とした雰囲気から一転して、本当に最初から友人だったかのように話し始める3匹の耳に、声が聞こえてきた。聞く人をうっとりとさせる美しい声は、リュウデリアのよく知る者のもの。オリヴィアだった。気配で人間では無いと察したバルガスとクレアは首を傾げて、その動作で発した痛みに顔を顰めつつ、誰なのかと問うた。
「俺の連れで治癒の女神オリヴィアだ。オリヴィア、此奴らは俺の友となった同じ突然変異の龍のバルガスとクレアだ」
「他にも同じ姿形の突然変異が居たんだな。リュウデリアが負傷しているのは初めて見た。まあ、兎に角よろしく頼むぞ、バルガスにクレア」
「……神か。しかも治癒ときた。存在自体が超稀少な上に、治癒の力を持つとなると狙われ案件だな」
「……治癒の力は強力だが……神には手を出すまい。何かをして……報復された場合の規模が……計り知れない」
「私は個人で居るから、何かされても神の報復は無い。それに、そもそもな話リュウデリアが居るから手出しは出来ないし、正体を隠しているから問題無い。それよりも、まずはお前達の傷を治癒しよう。それでは小さな動きにも支障があるだろう」
「あー、そいつァ助かる。正直いってーのなんのって」
「……顎を動かすのも……痛い」
「オリヴィアが居なければ自然治癒力に任せるしか無かったな。ありがたいことだ」
リュウデリアに創ってもらった純黒のローブで魔力による障壁を展開し、この天変地異だらけの地帯にやって来たオリヴィア。遠く離れたところに居たのだが、届いていた激しい戦闘音や衝撃がピタリとやみ、天気が悪いだけになったので心配して来てくれたのだ。3匹が仲良く気絶している間も簡単な魔力による肉体強化をしながら高速で来たオリヴィアには感謝しかない。
傷だらけの血塗れ龍3匹に両手を翳して純白の光を生み出した。凄まじい速度で傷が癒えていく。感じていた痛みも引いていき、流れた血以外は元通りとなった。誰がどう見ても重傷だったのだが、そんな傷は見る影も無い。3匹はしゃがんでいた姿勢から立ち上がり、思い思いに体を動かした。
肩をグルグルと回したり、足踏みをしてみたり、首を回したりして動作を確認していると痛みはもう全く無かった。どれだけ破壊力のある魔法や汎用性の高い魔法を使えるリュウデリア達でも、傷を治す治癒の魔法は使えない。そんな力を目の当たりにして、しかも実際に受けてみて、バルガスとクレアは感嘆の思いだった。
「完治したな。……そういえば、リュウデリア。腹は減っていないのか?もう戦い始めてから8日目だが」
「……言われてみると腹が減ったな」
「お前が満足する程の食べ物は獲って来れないが、酒なら用意できたぞ」
「酒……?」
「しかも『龍の実』で造った酒だ。私の知り合いの女神が酒好きで、昔作り方を教わったから造ってみた。苗を植えたら尋常じゃない速度で成長してな、もう実が採れた」
「『龍の実』で造った酒!?」
「……ッ!それは……美味そうだ」
「なーなーリュウデリア!オレ達にも飲ませてくれよ!代わりにデケー飯持ってきてやっからよ!」
「……私も……何か獲ってこよう」
「だ、そうだが……良いか?オリヴィア」
「折角できた友なんだろう?やることが無くてひたすら造っていたんだ。構わないとも」
「ありがとう。『龍の実』で造った酒……楽しみだ」
「ふふ。たんと飲むといいさ」
龍にだけ本当の味が解るという龍の実は、龍にとっての大好物だ。クレアとバルガスもスカイディアへ呼ばれた時に貰ったが、一口食べただけで悶絶する程の美味さを噛み締めた。残念ながらそれ以来食べておらず、機会があれば是非食べたいと思っていた。その矢先に龍の実で造った酒である。勿論御相伴に預かる為に必死だ。
等価交換として、酒と一緒に食べる飯は大量に用意するとまで言っているので、飯は任せてリュウデリアとオリヴィアは飲み食いするための場所を見つけることにした。この場では流石に酒盛りなんて出来ないので、もっと落ち着ける場所が欲しいのだ。
居場所は気配で解るので一度解散し、別々の場所へ飛んで行った。リュウデリアは掌の上に乗っているオリヴィアに、よく1人で酒が造れたなと言った。彼女も酒はそこまで早く造れないのだが、ローブの魔法を使ってズルをして早く造ったとのこと。酒好きで酒を自分の手で造るくらいの女神の知り合いが居て、聞いてもいないのに教えてくれた。
まあ、そもそも肝心の龍の実が無ければ造れなかったが、貰った苗を植えてみたら、尋常じゃない速度で成長して、光龍王が育てたという大樹ほどでは無いが、普通の木より少し大きい位のものにあっという間に成長した。取り敢えずリュウデリアは、その龍の実が生る木を根っこから土ごと掘り返して異空間に仕舞った。
何かあった時の為に木々が生い茂る森の中の、木が生えていない空間を見つけて待機し、獲物を狩って持ってくるクレア達を待った。早く飲みたいのだろう、己の体より大きな魔物を捕まえて飛んできたクレアとバルガスと合流し、すぐに酒盛りを始めた。
「──────うんめぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!龍の実で造った酒うんめ!?あ゛ーこれはキマるわぁ……っ!!……ひっく」
「……これは……美味いっ!こんな美味いもの……初めてだ……っ!!……ひっく」
「ひっく……ひひひ……うまいなぁ……おりう゛ぃあ……これうまいぞ!!さいこーだ!!……あー……ひっく」
「でろんでろんのリュウデリアも可愛いなぁ……抱き締めてもいいか?」
「あー?ふはッ……おれがだきしめてやるからこい!」
「ふわっ……あぁ……好きぃ……」
「ごきゅッ……ごきゅッ……ぶへぇぁ……見てみろよこれ!尻尾!オレのしっぽぉ……!!だーッはははははははははは!!」
「……ぐごぉー……はッ……ねてないぞ……飲んでるだけだ……だからねても問題……ぐごぉー……」
そしてこの有様である。普通にひどい。大きすぎる魔物はオリヴィアに料理出来ないので、この場では適当に焼いて食べていた。腹がぺっこぺこなのでむしゃぶりついてある程度腹を満たし、オリヴィアが造った酒を、体のサイズを落としながら飲み始めた。
味は最高だった。一応試飲しながら造ったのだが、オリヴィアにとっては普通の林檎のような味にしか感じないので、林檎の酒を造る気分でやっていた。しかしそれは当たりだったようで、そこらにある木を魔法で削って製作したジョッキで一口飲んだ後、リュウデリア達は大声で空に向かって咆哮をした。
人と同じ位のサイズになった3匹の龍は、それはもう夢中で飲んだ。暇だったのは本当のようで、木で製作した大きな四角い入れ物の中に貯蔵された龍の実酒は相当な量だった。元のサイズならば一口だろうが、サイズを落とした事によってガブガブと飲める。
そして酒のアルコールは少し強めだったのが災いし、リュウデリア達は酔った。それはもう完全に酔った。座っていないと平衡感覚が可笑しくなって転ぶくらいには酔っている。オリヴィアはそんなリュウデリアに甲斐甲斐しく酒を注いでいて、隙を見て抱き締めて良いか聞いた。
普通に頼んでもしてくれるだろうが、今だからこそというのもある。だが、良いぞと答えてくれると思いきや、寧ろリュウデリアの方から来た。オリヴィアの手首を掴んで胡座をかいている脚の上に横抱きで乗せた。そこから両腕で包み込まれれば、もう幸せだ。俯きながら顔を両手で覆っているが、顔中が真っ赤で湯気が出てる。手の中の顔はゆるっゆるにニヤけているのは当然だろう。
「クレア!おどりまーす!」
「……ッはは……私も……おどるぞ……っ!」
「いいぞいいぞぉー!龍の舞をみせてやれー!」
「り、リュウデリア……お、お酒……注ぐぞ?」
「あぁ……オリヴィアの肌はきもちいなぁ……ひっく……すべすべだ……おれにはない……あー……だきしめるときもちいい……」
「ぉ……ぉぅふ……こ、声のトーンを落として耳元で囁くように……だ、抱きたいと言ってみてくれないか……?」
「──────お前を抱きたい」
「………………………………………………………はぃ」
お前はどさくさに紛れて何やってんだ。酒に酔って思考らしい思考が出来ていない酔っぱらいのリュウデリアに頼みを聞いてもらい、耳元で囁かれた低音ボイスに全身を真っ赤にしながら悶えるオリヴィアは、心底幸せそうだった。にへら……と笑って、何時ものクールな顔が台無しになっているのに、リュウデリアはそんなオリヴィアの頬にグリグリと頭を擦り付けている。
触りたい放題なので、にへらと笑いながら顔やら腕やら胸板やらを触りまくる。酔っていないというか、酒は一口も飲んでいないのに酔ったオッサンみたいなことをしている。本当に女神だろうか。欲望に忠実だ。狙ってやってるので尚のこと質が悪い。
一方でクレアとバルガスは、良く解らない踊りをしていた。酔って足下がフラつき、酔っ払いが倒れないようにえっちらおっちら蹈鞴を踏んでいるようにしか見えない動きで、上に上げた腕をゆらゆらと揺らしている。無駄に魔法でどんちゃんどんちゃんと適当な音を出してそれっぽく踊っていると、何だか空の天気が可笑しい。
割とやったら駄目な類のものなのか、べろっべろでぐっだぐだな龍の舞で天気が急変して雷雲が発生した。ゴロゴロと雷が鳴って雨が降ってくるが、3匹の内誰がやっているのか解らないが上空で障壁が張られ、リュウデリア達の場所には一滴も雨が落ちてこなかった。
「あ、よいさ!あ、よいさ!くるっとまわっていぇーい!」
「……私たちのおどりは……すばらしいようだ……そらがはれてる……」
「ほんとーだー!いいてんきだー!わはははははははははは!」
「わ、私の目を見ながら言ってみてくれ……っ!」
「──────お前の総てが欲しい」
「~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!!!」
もう訳が解らない事になっていて収拾がつかないことになっているが、全員が楽しそうならばそれでいいだろう。例え殆どが酔っ払いだとしても。クレアはよたよたと踊って龍の舞をして、バルガスは雷雲の掛かった空を見上げて良い天気だ!と言いながら酒を飲んでいる。オリヴィアはリュウデリアに色々な事を言わせて悶え、真っ赤になりつつ、抱擁を噛み締めていた。
こうして、リュウデリアはクレアとバルガスという新たな友を手にし、楽しそうに過ごしていくのだった。最強レベルの力を手にした最強の種族、龍。その龍が突然変異したという存在が3匹。謀らずとも、周りに影響を及ぼす3匹は、これからどう過ごしていくのか。だがこれだけは言えよう。
強い存在は戦いを呼び寄せる。故に、争いも無く、平和だけの日常を送るということは無いだろう。しかし安心すると良い。彼等は根っからの龍なのだから。
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https://twitter.com/kyarameru_tarou/status/1388501406647164931?s=29
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