第4話 告白Ⅰ
ホームルームが終わり、鞄の中にノートと筆箱をいれ、タブレットがあるか確認した。
「風輝くん。屋上、一緒行こう。」
ことりはリズムよく言葉を発した。
「あー。いいですよ。こんな可愛い子と一緒に歩くなんてむしろ光栄です。」
「なにそれ。ウケる!」
2人はそのまま屋上に行った。
「えーと、ことり。話って?」
「あ、いきなり!?最初は世間話でもしようと思ったんだけど、まあいいよ。」
そう言いながらことりは話した。
「話ってね。」
ことりは風輝の方を向き、手を後ろに組み、斜めに倒れる感じの姿勢になった。
「風輝くん、言うのが遅くなった。多分今から言うことは風輝くんは覚えてないかもしれない。「風輝くん久しぶり。」」
「・・・・・・」
風輝はどういうことなのか理解できずぽつんと立っていた。
「それもそうだよね。風輝くん実は、昔ね会ったことがあるの。小学6年生の時。風輝くんに助けてもらったの。」
「え?・・・もしかして・・・」
「そう。私が車に轢かれそうになった時、風輝くんがとっさに私をかばってくれた。多分あと1秒でも遅かったら私死んでいたかもしれない。」
「その時の話覚えてる。あの時俺が助けないとあの子が・・・。って思って助けに行った・・・。」
「これも言うのが遅くなったね。「助けてくれてありがとう。ほんとにありがとう。」」
頭をさげ綺麗な礼をした。
「いいよ、ことりそんな。」
ことりは10秒間ぐらい頭をさげた。
「実はね私、風輝くんにお礼を言うためにこの学校に来たの。友達のその友達の友達に聞いて、どこ受験するか聞いたのよ。大変だったなー。」
「えー。なんか怖っ。」
「嘘、冗談よ。」
「ほんと?」
「ほんと!友達の友達から。」
「1人減っただけじゃん。」
「ほんとにありがとう風輝くん。あの時から風輝くんのことが・・・。風輝くん目瞑って。」
「え?なんで?」
「いいから。」
風輝は目を瞑った。
ことりは風輝の前に立って、風輝のほっぺたにキスをした。
風輝はすぐに目を開いた。
「え?ことり・・・」
「いいでしょ?これぐらい。」
「ことりさんにキスしてもらった。明日俺死ぬのかな。」
「ばか」
最後に恋をさせて下さい。 風凪漆黒 @meaty
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