カクヨムロイヤルティプログラムでお小遣いを稼ごう！〜ついでに小説うまくなろう〜

レイティング考察（後編）

　さて、それでは、エブリスタの状況をかんがみて、もしも今、カクヨムのレイティングをR18にしたらどうなるか考えてみましょう。

　いいですか？

　レイティングをR18にするってことは、R18の作品を公開してもいいサイトになるってことなんですよ？

　まず、これまでR15だから、運営から修正依頼が来て、期日内に修正しなければ強制的に公開停止にされていた作品が、依頼も来なくなり、そのままサイトに残ります。R18にまで該当しなくなるわけですから。たとえ、アウト判定だとしても、レイティングをつければ生き残れます。

　ただし、その場合、年齢制限で18歳以下が閲覧できなくなるので、多くの人はタグやキャッチコピーで匂わせつつ、レイティングじたいはつけなくなります。

　僕自身も今レイティングつけてる作品から外すでしょうね。僕のはR18ってほど激しくはないですから。

　完全に大人用ポルノの作品が、なんのレイティングもなく、わさわさ野放しになるわけです。今ですら、修正依頼とエロい作品の増殖はイタチごっこなのに、それどころじゃないさわぎになる。

　小学生がカクヨムで作品を読むとき、どれがエロで、どれがエロじゃないのかわからないまま、まさに闇鍋状態で当たって砕けるしかなくなるんです。

　しかも、何度も言うようですが、お父さんお母さんのスマホを勝手に拝借すれば、全作品を読めるんですよね。

　ちなみにR18オッケーのエブリスタでは、よっぽどのことがなければ、小説本文が強制非公開（カクヨムで言う公開停止）にされることはないです。（絵や写真は厳しい）

　僕が交流ある書き手さんのなかでは一人だけ、それになったかたがいます。僕が読んだのはすでに修正版なんですが、それでもつきぬけてスゴイ作品を書いておられる作者さんです。ただ、僕はその作者さんの作品はただのエログロじゃなく、人間の内包する孤独とか絶望とか狂気、深い葛藤など、文学的な香りが漂うところが好きなんですけどね。修正前って、どんだけすごかったんだろう……。

　R18サイトにしてしまうと、カクヨムもそうなるってことですが、それを望んでるんですかね？

　子どもの目にふれちゃいけないからっていうなら、むしろR12とかに下げるべきでは？

　そうなると、たぶん、カクヨムに投稿されてるほとんどの作品はアウトですよね。つばさ文庫用とかで書いた作品以外は、全部レイティング付きになる。

　問題はその場合でもR15相当の作品を掲載してもいいかってとこですよね。もしもダメってなったら、カクヨムから作品が消える。九割以上、掲載不可になるでしょう。

　むしろ、それなら、子ども用サイトをカクヨムキッズとか言って、新設したほうが早い。

　個人的にはR15でちょうどいいんですよね。ラブシーンは二人の愛情の高まりを表現する上で必須だけど、だからといってその場面を克明に書くのはめんどくさい。そういう作者にとって。

　なので、これ、前々から言ってるんですが、僕としては現状のカクヨムではR15のままでいい。そのかわり、R18相当作品の公開場所を別にもうける。つまり、なろう式ですね。アダルト用、それ以下をサイトごと分断しちゃうわけです。

　もしかしたら、そういうつもりで要望されてるのかもしれないけど、文面にそれについての記載はありませんでした。

　あとですね。

　これはエロ容認派の人の近況ノートに書かれてたんですが、問題視されてる書籍化作品。じっさいに読むと、ぜんぜん健全なんだそうで。もう一人、別の人も「このていどならR18ってほどじゃない」って言われてるんですよね。この二人は最後までちゃんと読んでの感想。

　たしかにキャッチコピーだけ見ると、エロいんですけどね。批判するなら、ちゃんと中身もしっかり読んだほうがいい、とは思います。

　そのエロ釣りじたいがいかんのだってことなんだろうけど、けっきょく読まれる作品は、そのサイトの読者層のニーズにうまくあわせてるんですよね。タグやレイティングがどうこうじゃない。

　タグやキャッチで一瞬、PVを集めたとしても、１ページめがつまらなければ、読者は去ります。だって、似たような作品はほかにもたくさんあるから。

　中身が読者に支持されるかどうかは、作品の面白さにかかってる。

　まあ、いろいろ述べてきましたが、他人が好きで書いてるものにまわりがとやかく言ってもね。ガイドラインを守ってるなら、それでいいじゃないですか。

　ただね。将来的にカクヨムは、アダルトサイト、またはアダルトジャンルだけ別枠で設けるだろうと思ってます。このまま今の流れ（エロにゆるくころがっていく）だと、そうせざるを得なくなるときが来るんじゃないですかね？　それが今なのか、そうでないのか、それは誰にもわかりません。