妄コンのコツ オマケ



 数回に渡り、書いてきた妄想コンテストのコツ。

 最後は、これってほんとに効果あるの? な感じの、ぼやーっと感じたオマケのコツを。


 たぶん、審査じたいにはあまり影響ありません。ただ、選考係の人に目を止めてもらって、「どんな話だろう? 読んでみたい」と思ってもらうためのコツはいくつかあります。


 カクヨムでもキャッチコピーって大切ですよね。読者の目をひくために。

 それはエブリスタでも同じなんですよ。選考係って、まずは下読みさんがいるんだと思います。

 もしかしたらブーストつきの常連さんは、下読みが落としても、編集部の人があらためて読むときにひろいあげてるかも。だからこそ残りやすいのかなと。やっぱりシールド制ですね。


 シールドに入ってない人は、下読みさんに強い印象を残すために、外から見たとき、本文以外のところでも工夫をこらしたほうがいいでしょう。


 キャッチコピー、何も書かずに白いより、『意味がわかると怖いホラー。ゾクゾクします』みたいなのが一、二行でもついてるほうがいい。


 それで考えると、アカウント名もですが、エブリはまじめな名前が多いなという印象がありますね。名字、下の名前、というふつうの日本人のネーミング。


 つまり、僕は東堂薫名義でした。カクヨムに来てからは、涼森巳王。妄コンに残る人の多くは、そういう名前らしい名前のような気がします。


 カクヨムではわりと、ウィットのきいたハンドルネームっぽいものが多いですよね。

 たとえば、

 夜の生き物(朝は死んでる)

 病んでる猫

 未来から来た人

 コンニャク〜

 ほらほら、書くよ

 ただの書く人

 塩対応可能

 とか、今、思いつくものをてきとうにならべてみました。もしも、ほんとにその名前の人がいたら、ごめんなさい。

 妄コンの受賞者には少ないかも? ていうか、最初はふざけた名前で登録してても、いざ結果が出始めると、書籍化などのタイミングでまじめな名前に変更する人が多いです。結果的にいろんなイベントで上位に残る人はふつうの名前になる。


 エブリは文芸よりのサイトなので、変なアカ名より、まじめなほうが編集者さんのウケがいいのかも。好感度のあがる名前にしたほうが、やっぱりいいですよね。


 あとはですね。これがけっこう大きい要素なんじゃないか? と思うことが。


 それは、表紙ですね。

 結果発表の入賞作品を見てください。ほとんどの作品がオリジナルの表紙ですよね?

 まれにエブリスタで用意されてるテンプレや、無表紙の人もいますが、95%はオリジナル。


 表紙からして、「わあっ、キレイ」とか「可愛いなぁ」とか「ふんいきある!」って感じの、なんか読みたくなるイラストや写真が多いです。それも、内容を読むと本文とピッタリなんですよね。


 表紙で目をひき、なかを読んだあと、その絵がより強く記憶に焼きつく。そういう表紙は本文そのものの印象も残りやすいと思うんですよ。


 そういえば、僕も佳作以上とった作品は全部、オリジナルの自作絵だった。テンプレでは優秀作品まで。


 それに、妄コンの話ではないんですが、青蘭のBLバージョンって、前にエブリの最恐コンテストに出して最終候補になってるんですよ。


 そのとき、もともとはテンプレの表紙をつけてたんですが、なんか新しいのつけたほうがいいかなと思い、のちにギュスターヴ・モローのオルフェウスの絵を自分で模写したやつを表紙にしたんですね。真夜中に。そしたら朝目をさますと、強制非公開にされてましてw オルフェウス、男なんですけどね。局部隠してるし。ただ、ほぼ全裸だったためにアウトととられたようで。作品じたいは非公開のままだったのに、表紙を消されました。


 腹が立ったので、表紙つけずに白いままでコンテストに出したんてすよ。そしたら貰った選評の項目に、熱意ってのがあるんですが、それがB判定なんですね。前に『異空人』のときは熱意Aなんですよ。でも、僕的により力をこめて書いたのは、青蘭なんですよね。


 つまり、表紙が白いから、熱意がないととられた、とも考えられるわけです。そういうとこ以外で、作家の熱意なんて、編集部の人には判断できませんよね?


 たぶん、表紙とかキャッチコピーとか、タグ、あらすじの丁寧さも熱意の評価に入ってるんだと思います。だとしたら、最恐だけでなく、妄コンでもそれが採用されてる可能性は高い。


 いい話を書いてるつもりなのに、ちっともひっかからない、と思ってる人は、ちょっとめんどくさくても、ひと手間くわえてみてはいかがでしょうか。


 文字入れまでできないよって人は、ただそのへんの風景を撮った写真でもかまいません。フリー素材とかね。

 たかが表紙のことで評価あがらないのは悔しいじゃないですか。


 無表紙よりはテンプレ。

 テンプレよりは自作。

 そのほうが熱意を感じてもらえるかも。


 さて、数回に渡って妄想コンテストのコツ。

 いちおう、これでおしまいです。また気づいたことがあれば補足で書くかもですが。


 どちらかというと、「カクヨムで結果が出ない! 読まれない!」と悩んでる人のほうが、妄コンでは残りやすいかもしれません。


 妄コンは8000字と比較的少ない文字数で応募できる上、月二回開催なので機会も多く、結果がすぐ出て腕試しには最適です。読者選考ではないので、PV0、星評価0でも大賞になれますしね。そこはほんとに、ちゃんと読んでくれます。


 短編をたくさん書くと、プロット作りの練習にもなりますし、苦手なジャンルにチャレンジしてみたり、勉強の場にしてみるといいでしょう。


 結果を気に病む人もいるんですが、僕はむしろ練習とわりきってたから二年以上、毎回応募が続いたんだと思います。


 いっしょうけんめい書いたものが落ちて、試しに出したのが入賞したり、時の運もありますので、あんまり思いつめないことが最後のコツですね。

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