カクヨムコン6中間結果でました(後編)



 じっさい、選ばれた作品も、海外の翻訳物にありそうな本格SFではなく、今風のラノベにSF要素が加味された、まさに募集時の文言にあったような作品。いや、読んでませんけどね。タイトルからして、そんな感じだったかなと。別にそれが悪いとは言ってないですよ。編集部が求めてるのは、ってだけです。


 そう。だからこそ、今年、SF部門が消え、どんでん返し部門なんて名称に変わったとき、絶望したんです。


 求めてるのは読者をあっと言わせるどんでん返しのふくまれたミステリーやホラーなどです、と書かれてたけど、「そんなこと言って、どうせ、選ばれるのはミステリーとは名ばかりの軽く要素ていどのラノベでしょ?」と思ったので。


 なので最初から参加する気もなかったんですが……皆さん、覚えていらっしゃいますか? 募集開始から一ヶ月以上もたって、急に運営さんからお知らせがありました。「どんでん返し部門で求めてるのは、こういう感じの作品です。参考にしてください」と。綾辻行人さんの『Another』など、三作品があげられました。


 これの意図って、つまり、現状を見かねたってことですよね? 参加作品があまりにも、想定してた作品の傾向と違いすぎたから……。


「頼む。読んで選ぶのはうちじゃなくて、外部の編集部なんだよ。ヤツらが欲しいのはもっと本格のやつなんだ」という意味にとらえてかまわないんですよね?


 少なくとも、僕はそういう意味だと解した。アムールを応募したのはそのせいです。あの発表がなければ出してませんでした。


 さて、それをふまえて今回の中間結果。


 星7000〜5なんて、すごい幅ですよねぇ。まあ、一桁の作品は拾いあげだとしても、じゃあ、通過ラインってどこ? 30くらいだったのかなって。


 去年、SF部門のときも、先達によると、通過ラインは30〜50くらいじゃないかって話でした。去年はたしか三作品出して、星12くらいしか期間中に獲得できなかった作品は落ち、50以上だったのは通ったんですよね。


 ただ、今年のどんでん返し部門、やけに星10〜20くらいの作品が多く残ってるんです。拾いあげと言うには多すぎないか? ってほど。


 なので、もしかしたら、通過ラインじたいがすごく低くて、15とか20とかってのもありうる?


 または、今回の募集のとき、前もって告知がありましたよね? ジャンルが明らかに異なると編集部が判断したときは、読者選考で通過しても選考から外れる場合があります、と。


 あと、星のなげかたについても言われてたなぁ。

 カクヨムコンの参加者同士でつけた星は、不参加の人がつけた星よりも低く評価されます、と。自主企画の参加者同士でつけた星も同様ですと、のたまわれた。


 中間結果の星の数だけを見ても、参加者同士でつけあったのか、自主企画で相互になげた星なのかまでは知り得ません。が、もしかしたら、編集さん側からは単純な星の数ではなく、何かポイント制のようになってるのかもしれません。参加者同士でつけた星が一個につき一ポイントだとしたら、不参加者からの星は一個三ポイントとかね。そんな計算がされてるのかも? 比率的には一対三ではなく、一対二かもしれないし、一対十かもしれない。そこはわかりません。


 もしそうなら、通過ラインはポイント制ですよね。星10だからと言っても、ポイント換算したら50とか100になる人はいる。逆に星100で、ポイントも100って人も……。

 通過ポイントが50なら、両者とも通りますよね。


 これらは僕の憶測にすぎないので、まあ、そんなこともあるかもねぐらいに思っておいてください。

 でも星評価の平等性をうたって始まったコンテストなら、それくらいは徹底してほしいなぁ。


 ここでですね。前回の読み専さんの話がつながってくるんですよ。


 僕のフォロワーさんは圧倒的に読み専さんが多い。アムールにもらった星のほとんども、日ごろから応援してくださる読み専さんからのもの。

 ありがたい……。


 読み専さんは不必要にしゃべりません。だまって読んで、そっと応援ハートや星をなげてくださいます。そういう星が、もともと書くことに抵抗のない書き手さんのレビュー文に劣るかというと、そうではないと僕は思う。

 純粋に作品を気に入ってくださって、なげてくださる星には、そのかたたちの正直な気持ちがつまってます。


 こういう星が少しでも高く評価されるようになったのなら、カクヨムもまだ捨てたもんじゃないかと思ったり。


 今回のどんでん返し部門は、最終結果でも、どんでん返しを見せてほしいな。


 どう見てもジャンル違うだろう。専用のジャンルあるんだから、そっちに出せよ。拾いあげはどのジャンルでもあるんだからさ。通過ラインが低くて安全だからって、弱いやつを押しのけて通るようなマネすんな。正々堂々と自分のジャンルで勝負しろ。


 ——と、思ってる人は、たぶん多いはず。


 ほとんどの人はちゃんと正規のルートで勝負してる。そこで通った通らないと一喜一憂してる。

 ほんの一部の人のために、これだからテンプレは……と言われるのは、テンプレを書いてる多くの人たちに対しても、なげかわしいことじゃないですかね?


 運営さんもまぎらわしいんだよね。どんでん返し部門とか言っちゃうと、どのジャンルでも通用するじゃん。こじつければ、なんでもそう言えてしまう。参考作品があれなら、ふつうに『ホラー・ミステリー・SF部門』でよかったはず。あえて抜け道を作ってあげてる感じですよね。真意はわからないですが。


 とは言え、今回、運営さんは開始前に「途中でジャンル変更したら、それまで獲得した星の評価がリセットされます。また、作品ジャンルにあった部門で応募されたほうが、評価も正しく反映されます」とまで言われた。


 ならば、ぜひとも審査の結果でそれを示してほしいもんです。

 いっそ該当作なしのほうが清々しいよ。

「なんだ。けっきょく、異世界ファンタジーかよ」みたいなガッカリ感を、今年は味わわせないでくださいね。くれぐれもよろしくお願いいたします。


 カクヨム。男気、見せてみろ!

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