4 俺は呼び出しをくらう。。。【碧】

俺は6限の授業をいつもと同じく睡眠という手段で乗り切った。


放課後


俺は1人の時間が好きなので赤く染まっていく空を眺めていた。

野球部の声

吹奏楽の音

時より吹く風


そんな自分の時間が好きだ。


「おーい碧」

俺を下の名で呼ぶ者はゲームの世界を除くと片手で

はぁ何なんだこいつは…


「なんだ雄太、お前かよ」

「なんだその言い方は俺だって傷ぐらいつくんだぞ?」

とつまらない冗談を言うこいつは


言うのが遅れたが

たぶん「陽キャ」の部類に入るだろう。


「なんだその目怖いぞ碧」

「お前の陽キャっぷりの方が怖い」

「そうやって一括りにするのは良くないぞ?」

こいつのこういうところが腹立つ。。。

こいつの言い分は否定できない。。。


まぁ俺は陰キャなんだけどな


しばらく雄太とくだらない話をして雄太は部活に行こうとして立ち上がった。


「じゃお前も彼女作るんだぞ~」」

と言い教室を出ていこうとした雄太に

「余計なお世話だよ」と返し


二人は笑って解散した。


雄太が出ていくのと代わるように1人の美少女が入って来た。


ドアを開けこっちに向かって来る。

こいつは『神野 未来』か


「橋本君だよね?」

「そうだがなんか用か?昨日の恨みか?」

「ちがう。あの、その」


彼女はおどおどしていた。


「なんだ?」

「あの、昨日の…」

「やっぱり昨日のことじゃないか。早く言わないと帰るぞ?」

「待ってください」

「なんだ?」

「昨日私の彼氏って言いましたよね?」


俺は思わず笑ってしまった。


「そんなこと気にしてたのかよ」

「1人の乙女ですもの」

「本物の乙女は自分で乙女とは言わないぞ?」

「では昨日のことは無かったことでお願いしますね」

「おう」


神野 未来は教室を出て行った。


よし帰るか



ゲームの大会を終えベッドに寝転がっていると

ピコンッと通知音が鳴るどうせ雄太だろうとスマホを手に取り見ると


鈴木 空:好きな人とかいるの~?


不自然すぎる。。。


なんで?と返した。

不愛想とか言われるがこれが俺だ


空は続けて「幼馴染として知っておきたい」と返してきた

雄太はよく俺に「鈴木さんみたいな幼馴染がいるのいいなぁ」と言うが


みんなよく言う姉や妹に恋愛感情を抱かないと言うように

幼馴染にも抱かないものだ。


「空に言って何になるんだ?」

「いいじゃーん」

「いないな」

「嘘はだめだよ?」

「本当だ」

事実俺は好きな人がいない。


こんなつまらない話は終わらせ俺は眠りについた。

通知は鳴っていた気がする



翌日

雄太が俺の席に急いで来た。


「おい碧、お前カワイイ彼女を持ったのに俺に報告はないのか?」

「はぁ?何言ってんだお前」

「とぼけたって無駄だ。」

「何もとぼけてねぇ」


「お前昨日俺と話した後誰と会ったんだ?」

「神野 未来だが」

「神野さんだ!」

「それがどうしたんだ?」

「この紙をみろ!」


そこには『学校一の美少女、彼氏と密会』と書いてあった

それに写真付き。



「これは誰が撮ったんだ?」

「わからない」



あの会話誰が聞いてたのか

あの写真は誰が撮ったのか


犯人捜しをはじめる前に俺の身体は


神野のクラスに向かっていた。



ところで神野何組だっけ?…

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二等辺な恋 めいの助@不定期投稿 @ta3124

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