更新お疲れ様です。
…なるほど。人間として全うで、まともな者から消えてしまったのですね。残りは凡愚と効率を重視する者と、魂の輝きを持たない人形のみ。
そりゃ駄目な世界になる筈です。
まともな人間が世界から退場した時、残った者達はある意味狂ったのかもしれませんね。他社を慈しみ思いやる心と引き換えに、世界を延命するという事に囚われていそうです。
聖女は…心が無いと言いつつごちゃ混ぜの感情に潰されそうになってますね。
なまじに使命感を大事にしているだけに余計に。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
初めはきっと、微塵も希望のない世界というわけではなかったのでしょう。
葛藤が聖女の心の在り処を証明してしまっていますね……
※長文失礼します
自らが何をすべきか決められない、ただ従うしか自らの有り様を肯定できない。そこが洗脳の怖いところである。そんな状態と同じようになってしまった人形と呼ばれる聖女。
捧げる心はないと言いつつ、抗えぬものから目を背けるしか自らを守る方法はないと無自覚に知っている。知らないと思い込んでいる。それは正に人間、その人間の一種の防衛本能によるものと同じである。
また自発的に謝っている。命令されているという訳でもないのに。必ず自発的行動には心が関わってる。でなければ、その行動の出処がなくなるからだ。
よって感情はあると思われる。
この世界には言霊がある故、強い感情を口に出すこともできない。誤魔化すこともできない。そんなストレスを抱えている。そのストレスに気づいた瞬間爆発するのがこの世界の宿命になった。近いうちに知ってしまうだろう。人はそこまで愚かなものではないのだから。そして自滅するだろう。
聖女の願いは、勇者になろうとした者の願いは決して果たされることはないだろう。例え果たされたとして、それは荒廃とした大地や海、空に死者がいるだけ。虚無と言ってしまっても差支えのないほどだ。
緩やかに滅びていくのなら、生にただ執着するのならば、終わらせてやるのが慈悲というもの。人間は賢くてはならないと思い込んでいるからだ。人間は獣ではないと思い込んでいるからだ。そうでなくなったものは見るに堪えないからだ。
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読んでいて思ったのですが、純粋な人間の生きるために必要な水や食糧はどうやって作り出しているのでしょうか?こんな荒廃した世界では、普通に作れるはずがないと思うのですが。謎すぎる…
作者からの返信
長文ありがとうございます。
何も、言うことはございません。わずかな独白から深く読み取ってくださること、書き手の冥利に尽きます。
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人類視点では雰囲気SFディストピア終末世界なので、テクノロジー(人類体系の魔術)で、生かすために効率化した最小限の生産を内部で回しています。
飢えは存在しませんが、娯楽としての食文化は無きに等しいです。
ちなみに魔王陣営は数奇趣味なので、ギリギリまともな食事がありました。美味しくなかったけど。家庭菜園とかやってるタイプの魔王です。
とうに終わった世界が、情念によって何故か続いている。そんな印象を受けました。滅びにはなりふり構わず抗うのが人間なのだから、抗うこと自体には別に思うところはありません。しかし、それを自分たちの手でやらず人形に任せ放棄して、自分で自分の手すら汚さなくなって、あまつさえそのことを認識しもしなくなってしまったのならそれは見るに耐えないと、そんなふうに思いました。
作者からの返信
>とうに終わった世界が、情念によって何故か続いている。
おっしゃる通りです。
初めは放棄するつもりなどなかったのでしょう。
ですが自分で自分の手を汚す覚悟のある者たちはその情念を燃料にするため、勇者候補として死んでしまいます。
その末路がこの世界です。
真っ当に滅びに抗った異世界人類は、最期までぬくぬくと目を逸らしていた同胞を、呪わずにいられたのだろうか
作者からの返信
きっと呪いました。けれどその呪いすらも、儀式によって聖剣の力に還元されたのだと思います。