第5話

お昼休みの記憶がほとんどない…。

…なんだか体が浮いているように感じる。浮いているというか抱えられてる?

そう思って目を開けると目の前の教室のドアが開いた。


「はあ、間に合ったー…!」

「めっちゃギリじゃん。…はあ、航、凪咲は起きた?」


激しく息切れしている荒瀬と葉月が見えた。

あれ?じゃあ私はなんで抱えられてるんだろう?と思った次の瞬間、

「おい、凪咲。起きたか?」

「…うん。って、航?!ごめん!重かったよね?」

「別に重くないから大丈夫。…で、スッキリしたか?」

「あ、ありがとう。スッキリしたから大丈夫。…てか降ろしてくれない?恥ずかしい。」


と言った時にはもう時すでに遅し。

クラスのみんなから茶化されたのだった。

「篠崎ー、お前やっぱり双葉と付き合ってんだろー?笑」

「絶対そうでしょ!」

「凪咲ちゃん顔が真っ赤になってるー。笑」


教室のあちらこちらからそんな言葉が飛んでくる。

とても恥ずかしい。


「ごめん、今降ろすわ。」

と言ってそっと降ろしてくれた。

「これ、荷物な。

あんまり無理すんなよ。」

そう言いながら頭を撫でて自分の席に向かう航。

「凪咲、航にときめいちゃった?」

「え?いやそんなわけ…」

「顔が赤いよー笑」

「ちょっと、葉月ぃ…」


そんなことを話しているうちに、先生が来て授業が始まった。

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嗚呼、このふざけた素晴らしい世界で 心澪 @cokoha115octa

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