■ 今日（きょう）の伏字（ふせじ）漢字（かんじ）（❶（いち）～（から）❻（ろく）は（わ）小１（しょういち）～（から）小６（しょうろく）、❼（なな）は（わ）中学（ちゅうがく）で覚（おぼ）える常用（じょうよう）漢字（かんじ）です）

　※ 日本（にほん）で暮（く）らす全（すべ）ての人（ひと）は、すべからくこれらの常用（じょうよう）漢字（かんじ）を知（し）っておくべきとされています。

小１,❶：五,休,天,女,子

小３,❸：屋

小４,❹：昨

小５,❺：版

小６,❻：砂

中学,❼：房

■ 学習（がくしゅう）コンテンツ

　※ 読（よ）み仮名（がな）で漢字（『かんじ』）（『かんじ』）の様（よう）に括弧（かっこ）の付（つ）いた漢字（かんじ）は原書（げんしょ）で読（よ）み仮名（がな）が付（つ）いている漢字（かんじ）です。これらは伏字（ふせじ）から除外（じょがい）します。

作品（さくひん）名（めい）：私（わたし）の著作（ちょさく）集（しゅう）

著者（ちょしゃ）名（めい）：太宰（だざい）治（おさむ）

　最初（さいしょ）の創作（そうさく）集（しゅう）は（わ）「晩年（ばんねん）」でした。昭和（しょうわ）十一（じゅういち）年（ねん）に、❻❶❸（すなごや）書❼（しょぼう）から出（で）ました。初❺（しょはん）は（わ）、❶百（ごひゃく）部（ぶ）ぐらゐ（い）だつたでせうか。はつきり覺（おぼ）えてゐ（い）ません。その次（つぎ）が「虚構（きょこう）の彷徨（ほうこう）」で新潮社（しんちょうしゃ）。それから、❺畫（はんが）莊（そう）文庫（ぶんこ）の「二十（にじゅ）世紀（せいき）旗手（きしゅ）」これは（わ）絶❺（ぜっぱん）になつたやうです。

　しばらく❶（やす）んで、一❹年（いっさくねん）あたりから多（おお）くなりました。紙（かみ）の質（しつ）も、惡（わる）くなりました。一❹年（いっさくねん）は（わ）、竹村（たけむら）書❼（しょぼう）から「愛（あい）と美（び）について」❻❶❸（すなごや）書❼（しょぼう）から「❶生徒（じょせいと）」❶生徒（じょせいと）は（わ）、ことしの❶月（ごがつ）に再❺（さいはん）になりました。

　❹年（さくねん）は（わ）、竹村（たけむら）書❼（しょぼう）から「皮膚（ひふ）と心（こころ）」京都（きょうと）の人文（じんぶん）書院（しょいん）から「思（おも）ひ出（で）」河出書❼（かわでしょぼう）から「❶（おんな）の決鬪（けっとう）」が出（で）ました。

　ことしは（わ）、實業之日本社（じつぎょうのにほんしゃ）から「東京（とうきょう）八景（はっけい）」が出（で）ました。二、三（にさん）日（にち）中（ちゅう）に、文藝春秋（ぶんげいしゅんじゅう）社（しゃ）から「新（しん）ハムレツト」が出（で）る筈（はず）です。それから、すぐまた❻❶❸書❼（すなごやしょぼう）から「晩年（ばんねん）」の新❺（しんぱん）が出（で）るさうです。つづいて筑摩書❼（ちくましょぼう）から「千代❶（ちよじょ）」が、高梨（たかなし）書店（しょてん）から「信❶翁（あほうどり）」が出（で）る筈（はず）です。「信❶翁（あほうどり）」には（わ）、主（しゅ）として隨（ずい）筆（ひつ）を收録（しゅうろく）しました。七月（しちがつ）までには（わ）、みんな出（で）るでせう。

　少（すこ）し❶（やす）みたいと思（おも）ひます。私（わたし）は（わ）ことし三十三（さんじゅうさん）であります。❶（おんな）の❶（こ）がひとりあります。

■ コンテンツ（こんてんつ）

作品（さくひん）名（めい）：私（わたし）の著作（ちょさく）集（しゅう）

著者（ちょしゃ）名（めい）：太宰（だざい）治（おさむ）

　最初（さいしょ）の創作（そうさく）集（しゅう）は（わ）「晩年（ばんねん）」でした。昭和（しょうわ）十一（じゅういち）年（ねん）に、砂子屋（すなごや）書房（しょぼう）から出（で）ました。初版（しょはん）は（わ）、五百（ごひゃく）部（ぶ）ぐらゐ（い）だつたでせうか。はつきり覺（おぼ）えてゐ（い）ません。その次（つぎ）が「虚構（きょこう）の彷徨（ほうこう）」で新潮社（しんちょうしゃ）。それから、版畫（はんが）莊（そう）文庫（ぶんこ）の「二十（にじゅ）世紀（せいき）旗手（きしゅ）」これは（わ）絶版（ぜっぱん）になつたやうです。

　しばらく休（やす）んで、一昨年（いっさくねん）あたりから多（おお）くなりました。紙（かみ）の質（しつ）も、惡（わる）くなりました。一昨年（いっさくねん）は（わ）、竹村（たけむら）書房（しょぼう）から「愛（あい）と美（び）について」砂子屋（すなごや）書房（しょぼう）から「女生徒（じょせいと）」女生徒（じょせいと）は（わ）、ことしの五月（ごがつ）に再版（さいはん）になりました。

　昨年（さくねん）は（わ）、竹村（たけむら）書房（しょぼう）から「皮膚（ひふ）と心（こころ）」京都（きょうと）の人文（じんぶん）書院（しょいん）から「思（おも）ひ出（で）」河出書房（かわでしょぼう）から「女（おんな）の決鬪（けっとう）」が出（で）ました。

　ことしは（わ）、實業之日本社（じつぎょうのにほんしゃ）から「東京（とうきょう）八景（はっけい）」が出（で）ました。二、三（にさん）日（にち）中（ちゅう）に、文藝春秋（ぶんげいしゅんじゅう）社（しゃ）から「新（しん）ハムレツト（はむれつと）」が出（で）る筈（はず）です。それから、すぐまた砂子屋書房（すなごやしょぼう）から「晩年（ばんねん）」の新版（しんぱん）が出（で）るさうです。つづいて筑摩書房（ちくましょぼう）から「千代女（ちよじょ）」が、高梨（たかなし）書店（しょてん）から「信天翁（あほうどり）」が出（で）る筈（はず）です。「信天翁（あほうどり）」には（わ）、主（しゅ）として隨（ずい）筆（ひつ）を收録（しゅうろく）しました。七月（しちがつ）までには（わ）、みんな出（で）るでせう。

　少（すこ）し休（やす）みたいと思（おも）ひます。私（わたし）は（わ）ことし三十三（さんじゅうさん）であります。女（おんな）の子（こ）がひとりあります。

■ 原書情報（青空文庫）

図書カード：No.52292（旧字旧仮名）

https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card52292.html

https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/52292_45480.html

底本：「太宰治全集11」筑摩書房

　　　1999（平成11）年3月25日初版第1刷発行

初出：「日本學藝新聞　第百十二号」

　　　1941（昭和16）年7月10日発行

入力：増山一光

校正：阿部哲也

■ 今日（きょう）の漢字（かんじ）の説明（せつめい）（カタカナは（わ）音（おん）読（よ）み、平仮名（ひらがな）は（わ）訓（くん）読（よ）みです）

❶：五：ゴ・五（いつ）・五（いつ）つ【五度（いつたび）／四（よん）の次（つぎ）の数（かず）・値（あたい）・順位（じゅんい）／六（ろく）の前（まえ）】

❶：休：キュウ・休（やす）む・休（やす）まる・休（やす）める・休（やめ）る・▲休（いこ）う・▲休（や）める・▲休（さいわ）い・▲休（よ）い【寛（くつろ）ぐ／心身（しんしん）を休（やす）める／活動（かつどう）を一定（いってい）期間（きかん）停止（ていし）する】

❶：天：テン・㋙天（あめ）・天（あま）・▲天（そら）【地上（ちじょう）を離（はな）れた遥（はる）かに遠（とお）く高（たか）い所（ところ）／大空（おおぞら）】

❶：女：ジョ・㊥ニョ・㋙ニョウ・女（おんな）・㊥女（め）・▲女（むすめ）・▲女（めあ）わせる・▲女（なんじ）【婦人（ふじん）／人間（にんげん）の雌（めす）】

❶：子：シ・ス・子（こ）・▲子（み）・▲子（おとこ）・▲子（ね）【子（こ）共（ども）／親（おや）から生（う）まれたもの】

❸：屋：オク・屋（や）・▲屋（いえ）・▲屋（やね）【人（ひと）の住（す）む建物（たてもの）／その職業（しょくぎょう）の家（いえ）または人（ひと）／専門家（せんもんか）】

❹：昨：サク・▲昨（きのう）【前（まえ）の日（ひ）／昔（むかし）／以前（いぜん）／一（ひと）回（まわ）り前（まえ）の時期（じき）】

❺：版：ハン・▲版（ふだ）・▲版（いた）【印刷（いんさつ）の為（ため）に文字（もじ）や図形（ずけい）を彫（ほ）った板（いた）／バージョン／文字（もじ）を書（か）く板（いた）／札（ふだ）】

❻：砂：サ・㊥シャ・砂（すな）・▲砂（いさご）【岩石（がんせき）が細（こま）かく砕（くだ）けて小（ちい）さな粒（つぶ）になったもの】

　※ ▲は常用（じょうよう）外（がい）の読（よ）み方（かた）です。㊥は中学（ちゅうがく）で、㋙は高校（こうこう）で習（なら）う読（よ）み方（かた）です。漢検（かんけん）・漢字（かんじ）辞典（じてん）の記載（きさい）に準拠（じゅんきょ）しています。

　※ 漢字（かんじ）説明（せつめい）はモジナビ https://mojinavi.com/ の各（かく）ページを参考（さんこう）にしています。

■ 今日（きょう）の漢字（かんじ）の書（か）き順（じゅん）や詳（くわ）しい説明（せつめい）を知（し）りたい方（かた）は此方（こちら）をどうぞ。

小１,❶：五 https://mojinavi.com/d/u4e94

小１,❶：休 https://mojinavi.com/d/u4f11

小１,❶：天 https://mojinavi.com/d/u5929

小１,❶：女 https://mojinavi.com/d/u5973

小１,❶：子 https://mojinavi.com/d/u5b50

小３,❸：屋 https://mojinavi.com/d/u5c4b

小４,❹：昨 https://mojinavi.com/d/u6628

小５,❺：版 https://mojinavi.com/d/u7248

小６,❻：砂 https://mojinavi.com/d/u7802

中学,❼：房 https://mojinavi.com/d/u623f

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★（通常（つうじょう）版（ばん））全部（ぜんぶ）の漢字（かんじ）にルビ（るび）を振（ふ）ってみたくはありませんか？

　　https://kakuyomu.jp/works/1177354055305889978/episodes/1177354055371751992

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★（カタカナ（かたかな）版（ばん））このクラシカル（くらしかる）なエッセイ（えっせい）にフリガナ（ふりがな）を！

　　https://kakuyomu.jp/works/1177354055324161539

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★（ローマ（ろーま）字（じ）版（ばん））こんな漢字（かんじ）にローマ（ろーま）字（じ）が振（ふ）れるわけがない！？

　　https://kakuyomu.jp/works/1177354055360859507

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https://www.aozora.gr.jp/

青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）とは（わ）？

　青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）は（わ）、誰（だれ）にでもアクセス（あくせす）できる自由（じゆう）な電子（でんし）本（ほん）を、図書館（としょかん）のようにインターネット（いんたーねっと）上（じょう）に集（あつ）めようとする活動（かつどう）です。

　著作（ちょさく）権（けん）の消滅（しょうめつ）した作品（さくひん）と、「自由（じゆう）に読（よ）んでもらってかまわない」とされたものを、テキスト（てきすと）とＸ（えっくす）ＨＴＭＬ（えいちてぃえむえる）（一部（いちぶ）は（わ）ＨＴＭＬ（えいちてぃえむえる））形式（けいしき）に電子（でんし）化（か）した上（うえ）で揃（そろ）えています。

https://www.aozora.gr.jp/guide/aozora_bunko_faq.html

Ｑ（きゅー）：青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）って、何（なに）ですか？

Ａ（えー）：1997（せんきゅうひゃくきゅうじゅうなな）年（ねん）に始（はじ）まったボランティア（ぼらんてぃあ）活動（かつどう）で、誰（だれ）にでもアクセス（あくせす）できる自由（じゆう）な電子（でんし）本（ぼん）を、共有（きょうゆう）可能（かのう）なものとして図書館（としょかん）のようにインターネット（いんたーねっと）上（じょう）に集（あつ）めようとしております。現在（げんざい）は（わ）、日本（にっぽん）国内（こくない）で著作（ちょさく）権（けん）保護（ほご）期間（きかん）の満了（まんりょう）した作品（さくひん）を中心（ちゅうしん）に、ボランティア（ぼらんてぃあ）のみなさんの力（ちから）によって電子（でんし）化（か）作業（さぎょう）を進（すす）めています。青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）は（わ）そういった電子（でんし）化（か）活動（かつどう）のための、またその成果（せいか）物（ぶつ）をアーカイヴ（あーかいゔ）しておくための場（ば）でもあり、そこからコピー（こぴー）された本（ほん）の集成（しゅうせい）や活用（かつよう）事例（じれい）もまた〈青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）〉と呼（よ）ばれることがあります。詳（くわ）しくは（わ）「青空（あおぞら）文庫（ぶんこ）のしくみ」（http://www.aozora.gr.jp/aozora_bunkono_shikumi.html）をご一読（いちどく）ください。