第6話 最後のポップ
周志の引っ越しをお互いに受け止めた後も、周志は引っ越しまでポエムに現れては、栄養ドリンクコーナーに行って、真緒のポップを眺めていた。4週間毎だから、毎日通う周志には目新しいとは言えなかったが、何度も何度も、見返しては、励みにした。
真緒は、その姿を見ては、寂しさの中を漂うが、最後のポップにどんなメッセージを描こうと我武者羅に書いては捨て、書いては捨てた。
そして、周志の引っ越しの前日の夜、周志は、ありがとさんとしてポエムに現れた。そして、最後のポップに何が書かれているのか、この歳になって感じた事のない高揚感に満たされながら、栄養ドリンクコーナーに足を運んだ。
そこには…、
「頑張れ!!!!!!!!!!」
と一言書いてあった。
「ははは。はい。頑張ります」
周志は笑いながら、泣いていた。
それを遠くから見つめる真緒も、泣いていた。
「ねぇ、みんな、色々辛い事あるけどさ、前向いて、頑張って行こうぜ!」
誰が書いてるかも分からないポップに、このおじさん元気もらってます。 涼 @m-amiya
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