第399話 こんなの冗談でもやめてくれ
それに7期の
二人とも
……などと言っても空しい響きにしか聞こえない。なにせ第7期生が召喚されてから、もう28年が経過した。
見た目は当時のままでも、中身はすっかり大人と言う訳だ。
ただ見たに引っ張られているのか本体の時間が止まっているせいか分からないが、あまり老けたって感じはしないんだよな。
中学生の心を持ったまま落ち着いているという不思議な感じだ。
その
顔つきも高校生で十分通じるし、ちょっと童顔な大学生でも通りそうだ。
元々
そしてもう一人の
元々は黒髪だったが、こちらに来て早々に髪を黒と黄のツートンに染めた猛者だ。
まあ傷は日本に帰っても残る事は分かっているが、髪はどうだろう? まあ多分残るだろう。
その辺のことはあえて説明しなかった。面白そうだったし。
いや、何より本人の希望だったからな。余計な事を言うのは無粋というものだ。
それに、ちょっと斜に構えたふてぶてしそうな性格に合っていたからね。その辺は、言葉使いにも現れている。
ちなみに本人は稲妻カラーだそうだが、何故黄色と黒が稲妻なのか分からない。俺としては蜂の警戒色に見えてしまう。
まあそんな勇敢と言うか無謀と言うか猪突猛進な性格だが、とにかく視野が広く判断力に優れ、何より同胞が傷つく事を嫌う。教官にはピッタリだ。
スキルが
残る1チームは
だけど実際話すと陽キャラで、なかなかギャップが凄い。
チューブトップのボタンの無いシャツを、両肩の金具の縫付いた布で止めている簡素な服だな。ちなみに下は男女あまり変わりのない前垂れだ。
女性ほどではないが露出は高い。今日の色合いは青のコーディネイトだね。
金髪に近い程色素の薄い栗色に彫りの深い西洋風の顔立ち。それに中々の美男子だ。
これで
俺と
――これでもう19回目の召喚か。
だけどまだまだ足りない。主に、やはりスキル面か。
奴を倒すには完全な支度と計画が必要だ。相手が相手だけに、どんなに準備をしてもやり過ぎるって事は無いだろう。
問題はやはり、タイムリミットか……。
そうこう考えている内に、7人が召喚された。
予定より少ない事が原因で混乱したことが以前あったが、今回は事前に予測があったのだから皆暢気なものだ。それに連絡が取れない連中が無事な事も確認できたのだからな。
ただ、その7人が問題だった。
正確に言えば一人だけ。それも俺にとってはの話だ。
俺はと言うと、自分でも気が付かないうちに地面にへたり込んでいた。
覚悟はしていた。だけど、それは必ず別の形で訪れると思っていんだ。
今回召喚されたのは、杉駒東高校の人間だった。かつての俺が卒業した高校。
バラ色が一瞬にして灰色になった、思い出したくもないあそこだ。
他の6人は知らない。だけど一人は知っている。忘れようが無い。
「……
俺は、その一言を言うだけで精一杯だった。
「大丈夫? 知り合いなの?」
さすがに俺の動揺の大きさに気が付いたのだろう。
彼女も
そんな訳で、他に一緒にいる
さすがに気が付かない方がおかしいか。
「あ、ああ。ちょっと大事な話になるな。す、少し時間、いいか?」
だめだ、立つこともできない。正常な思考も保てない。
「その様子だけでただ事じゃないのは分かるよ。それじゃあマーシア、今回の召喚者は全員動かさないで。それと、今回の召喚に関しては
「かしこまりました、
「助かります」
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