応援コメント

史実と真相のはざま――三妖妃の履歴 ※猟奇的表現あり」への応援コメント

  •  女媧自身は、例のハレンチポエムを歯牙にもかけていなかった、と言うのは、確かに自然に感じられました。
     封神演義の小説を読んでいて、冒頭で「こんな事をしでかした為に後々あんな事に……」と思う所はありましたね。
     実際、我々人間ですら子供の頃と大人の頃の、流れる体感時間の速さはまるで違いますからね。
     女媧からすれば、ポエムをチラ見せされた一瞬の出来事の為に、三妖妃の支払った代償はあまりに不釣り合いだったのかも、と思いました。
     勿論、体感時間のみならず、人生経験からの度量もあって気にしなかった、とも思いますが。

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。
     ハレンチポエムに対する女媧様の対応に関しましては、実は私の自己解釈だったりし致します。実際の封神演義では、女媧様は「ぶしつけな事を!」と腹を立て、紂王を堕落させるために三妖妃を派遣した……と言う流れなのですね。
     ですが女媧様自体は人間などを超越した神様ですし、いかな王様と言えども人間の戯れに目くじらを立てるお方では無かったのではないかと、私は思ったのですね。それよりも弟子であり、女媧様よりも「俗物」だった三妖妃たちの方が画策し独断で動いたと考える方が自然だと思われたのです。もちろん、後々に女媧様が三妖妃を処刑するために動いた事も込みで、です。独断で動いた部下の不祥事の尻ぬぐいをした形になりますからね。

     体感時間に関しては、やっぱり妖怪も年数を重ねるにつれて変化すると思われます。五十歳未満の若妖怪ならば人間のそれに近いかもしれませんが、うんと長生きした妖怪ですと全く同じとはいかないでしょうし。

  • 今回も萩尾丸さんがハラハラするような発言が目立ちましたね。
    そんな彼への対応も、王鳳来様は穏やかだと感じました。
    いろいろな見方がありますが、つい都合の良いように、もしくは自分の尊敬している方の意見が正しいと思ってしまうところってありますよね。

    作者からの返信

    うぱ子様
     いつもコメントありがとうございます。
     萩尾丸先輩の発言は本当にハラハラしますよね。私もこんな人が上司だったら怖いかも……と思いつつ執筆しております。なお、第一部最終話まで彼の鋭いトークは楽しめますね(苦笑)
     王鳳来様は元々穏和な方なのですが、永い年月を生きてきた事、その中で色々あった事でより一層優しい性格になったのかもしれません。
     真実ではなく自分の信じたい意見を信じてしまう……これは妖怪社会でも起きてしまうというお話ですね。

     ではまた。

  • ごきげんよう、史書と真実は必ずしも一致しないものですね。
    誰が、何の目的で書いた史書なのかによって書き方は変わりますし、読み手によっても当然変わりますものね。書き手、読み手、それぞれにフィルターがかかるのはやっぱり仕方のないことでしょう。フィリターをかけること自体が目的の場合もあるわけですし。歴史は勝者が作るとはよく言いますが、書かれたことに嘘や歪みがなくても、文体や語り口、主語述語や形容詞の使い方、省略などの技法でいくらでも誘導は可能になりますものね。
    島崎くんにとっては、歴史の教科書的な読み方で因果関係を認識していたのでしょうが、歴史の教科書だってフィルターがかかるものです。
    読んで得た知識をどこまで受け止めるのかは、訓練次第、島崎くんにはまだ訓練が必要、ということでしょうか(萩尾丸さんや王さん、紅藤さんの仰っていることすら、フィルターがかかっていないとは言えませんものね)。

    作者からの返信

    斑猫です。
     確かに仰る通り、史実と真相が合致するというのはごく稀、むしろほとんどないと言っても良いでしょうね。もちろん、ご指摘の通り王鳳来様たちの意見のみならず、この物語にも多少のフィルターはございますし。
     いずれにせよ、当事者ではなかった島崎君は書物にてあれこれと考えを巡らせるほかないわけですが、その辺りの考えはまだ浅かったのかもしれません。
     作中では明記しておりませんが文系の島崎君は実は漢文・古文の成績は割といい方なのですね。しかしもしかするとそういう先入観も、真相を知るための妨げになっていたのかもしれません。

     いつも深い考察をありがとうございます。
     ではまた。