第3話

人だかりにはじき出されたなつなは案内係の女性の人に尋ねた

「メリルさんって何者なんですか…?」


メリルと言う名前を出しただけで、ギルド協会の人々が集まり

軽い騒ぎになっている

相当有名な人なのだろうか…

案内係の女性はメリルの人気の理由を教えてくれた

「メリルさんは救済の法術師と呼ばれていて

法術師を極めた人ですよ

あらゆる治癒魔法を使える、治癒魔法特化の法術師です

冒険者のみなさんの間でも有名で

助けてもらった人も何人かいるようですよ」




メリルの周りの人々はメリルにサインをねだったり

感謝の気持ちを伝えたりしていた

そんな人と一緒だったなんて知らなかったなつなは

失礼なことをしてないか気になってしまった

「ところでなつなさん、腕試しにクエストを一個受けてみませんか?

ちょうどいいクエストがあるんです!」


案内係の女性がにこやかに腕試しのクエストを紹介してくれてるが

なつなは乗り気じゃなかった

なんせ初期魔法しか使えないからだ

「1人じゃ不安しかないんですが…」


なつなは乗り気じゃないことを案内係の女性に説明をした

「んー、どうしましょうか…」

案内係の女性も頭を抱えていた


パーティメンバーを集めたところで初期魔法しか使えない人のところに誰が好き好んでパーティを組むと言うのだろうか…

「あ、じゃあ私一緒に行きますよ??」


人だかりに囲まれていたメリルが手を上げている

「メリルさん!!

メリルさんが一緒なら大丈夫そうですね!」


案内係の女性がにこやかな笑顔に戻る

「あのメリルさんとパーティ組めるなんてあいつ何者なんだ?」


冒険者ががやがや騒ぎ始めたところを

スルーするように案内係の女性がクエスト内容をなつなに説明し始める

「今回はヘムニスの町の外にいる魔物のスライムを5匹倒してもらいます!

気をつけて行ってくださいね!!」

クエストを半ば無理矢理受けさせられたなつなは

メリルと共にギルド協会を後にした


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

寝てたらいつの間にか異世界転生していた!?〜だけど初期魔法しか使えない〜 リーシャ @jwpmpmw

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る