33.それはそうですけれど
占領軍に、満足に稼働している対空迎撃兵器はなかった。
機体を乗せた
過剰出力を
降下装置は、機体を卵のように包む
地表への到達直前、
機体の手を伸ばす。
民族衣装の
動きと着衣に乱れはない。リベルギントの、
「良い色ですね。血の汚れが、
「ずいぶん早かったですね」
「降下目標の補正は最終段階でも可能だ。ジゼルの最後の指示を統合軍司令本部に即時展開、
空は、星で満ちている。
「夜明け前だ」
「それはそうですけれど」
ジゼルが、口に手を当てて笑った。
「なんですか、そんなに私が心配でしたか」
「無論だ」
「……嬉しいです」
「お尻の穴がちょっと痛みますが、まあ、指の十本や二十本、ものの数ではありません」
「指を損傷した、ということか」
「
「文脈が不明瞭だが、同意する」
「では、参りましょう」
後頭部から背面に伸びる積層装甲が、
両腰に二振りずつの
建物を縦に、横に切り払う。
充分に自重を乗せ、
次々と崩壊し、巻き上がる
廃墟と化した敷地内から
「ジゼル様……っ!」
こちらとマリリ、メルデキントとジゼルは、相互に音声同調している。
互いの
大聖堂の屋根の上から、
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