一 じょうものの和服の御内儀の亭主は華麗なる一族(現代語訳付き)
宗古流茶の具を集めし館を訪れた時
宗古の文に織部の料理の様子なる云々
唐津の皿にて鯨し々みあへて有
し々みとはさしみなるかな。肉(しし)の身がもとなるか
ある日巷にてかーひーを飲みながらわきのひとの語らうを聞きて
A couple of ladies speaking loud 'bout only their own matters.
じょうものの和服の御内儀の亭主は華麗なる一族そのものと誇らしげに言い切る女の歯は黒からず腹の色はいかばかりなりしや
現代語訳)
宗古流茶道の展示にいったとき、織部の料理の献立の書物があった。クジラの「ししみ」とあったので刺し身のことだろうが、肉の場合は「肉(しし)身」と言ったのだ。
ある日、喫茶店で大声でしゃべる隣の人の曰く:
「私の家と亭主はあのドラマの「華麗なる一族」そのものだわよ!」
と上物の着物を着た年配のご婦人が仰っておった。金持ちで亭主の身持ちが悪いということか。大声で周囲に聞こえるようにしゃべるのも誰かに聴いて欲しいのかい。見栄と虚栄の権化だね。
つれづれなるままにぱろでぃとやらをせんとする 泊瀬光延(はつせ こうえん) @hatsusekouen
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