要点篇

『ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる』の3つの要点

 この「要点編」では、これまでトピックごとに部分的に引用・紹介してきたフィルムアート社の創作系書籍を一冊ずつ、押さえておきたい「3つの要点」にフォーカスして改めて紹介していきます。

 今回紹介するのはこちら。



書名:ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる


著者:K.M.ワイランド

2014年03月24日|四六判|304頁|本体2,000円+税|ISBN 978-4-8459-1325-1

本書を読み解くキーワード:三幕構成、プロット、シーン

レベル:初心者 ★☆☆☆☆ 上級者



 フィルムアート社刊行の創作系書籍の中で、最も評価されているシリーズのうちのひとつがK.M.ワイランドによる一連の著作です。現時点でフィルムアート社から以下の5点が刊行されています。


画像はhttps://www.kmweiland.com/about-k-m-weiland/より引用


K.M. ワイランド (K.M.Weiland)

アメリカ合衆国ネブラスカ州出身。インディペンデント・パブリッシャー・ブック・アワードを受賞する他アメリカ国内でその実績が高く評価されている。『アウトラインから書く小説再入門』『ストラクチャーから書く小説再入門』『キャラクターからつくる物語創作再入門』『〈穴埋め式〉アウトラインから書く小説執筆ワークブック』『テーマからつくる物語創作再入門 ストーリーの「まとまり」が共感を生み出す』(以上フィルムアート社)など創作指南書を多数刊行。また作家としてディーゼルパンク・アドベンチャー小説『Storming』や、中世歴史小説『Behold the Dawn』、ファンタジー小説『Dreamlander』等、ジャンルを問わず多彩な作品を発表している。ウェブサイト「Helping Writers Become Authors」やSNSでも情報を発信中。


『アウトラインから書く小説再入門 なぜ、自由に書いたら行き詰まるのか?』

『〈穴埋め式〉アウトラインから書く小説執筆ワークブック』

『ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる』

『キャラクターからつくる物語創作再入門 「キャラクターアーク」で読者の心をつかむ』

『テーマからつくる物語創作再入門 ストーリーの「まとまり」が共感を生み出す』


 K.M.ワイランドの創作本の大きな特徴は、小説執筆に関するさまざまなトピック(「アウトライン」「ストラクチャー」「キャラクター」「テーマ」)を一冊丸ごと使って徹底的に掘り下げている点にあります。多くの創作本が創作に関するいろいろなトピックをひととおり網羅している「網羅型」であるのに対し、K.M.ワイランドの創作本はいわば「特化型」といえます。特化している分、そのトピックについて多くの事例を交えながら非常にわかりやすく詳細な解説がなされています。

 また、K.M.ワイランドの著作は、それぞれが相互補完的につながっているのも特徴のひとつです。ぜひすべての著作に目を通してみてください。


 今回は「物語の構成」に特化した一冊『ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる』の要点を3つにまとめました。


■要点その①:小説の執筆に三幕構成を応用する


 シド・フィールドが著書『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』で体系化した三幕構成理論は、ハリウッドの脚本構成用メソッドとして知られています。そのため「映画脚本には利用できるが、小説には応用できないのではないか」という疑問をもつ人も少なくないでしょう。

 しかし、本書の著者K.M.ワイランドは自身も小説家としての著作をもつプロの作家であり、その経験から「三幕構成が小説執筆に使える」ことを身をもって知っているのです。

『GOTH』や『失はれる物語』で知られる乙一さんが、執筆に三幕構成を取り入れていることは有名ですが、『ミステリーの書き方』(幻冬舎)で次のように述べています。

 シナリオ理論は、科学であり技術だ。(中略)しかしこれまで、私自身の経験において、執筆における科学性の部分をないがしろにされることがおおかった。(中略)理論や技術によってオリジナリティがなくなるのではないか、という危惧は自分も抱いたことがある。しかし学んでみると、シナリオ理論は道具でしかないということがわかったのだ。鉛筆やボールペン、パソコンのワープロソフトとおなじように、物語を紡ぐためのツールの一種なのだ。全員が同じワープロソフトを使用したところで、完成する小説が似てくるなんてことはありえない。画一的になることを心配するよりも、ひとまず頭の片隅にこの理論をインストールしておくことを私は友人にすすめた。

――日本推理作家協会編著『ミステリーの書き方』(幻冬舎)

 乙一さんはこのように述べた後、短篇集『GOTH』に収録されている「暗黒系」という短篇作品を事例に、三幕構成を用いてどのように執筆したのかを具体的に解説しています。「長篇ならともかく三幕構成で短篇は書けないのではないか?」という疑問にも、乙一さんは回答を示してくれたことになります。『ストラクチャーから書く小説再入門』には、「構成についてよくある質問」という項目があり、そのうちのひとつに「Q.短篇や中篇でも構成のしかたは同じですか?」という質問があります。本書の答えは次のとおりです。


A.はい。作品の長さにかかわらず、構成の基本配分は同じです。短篇や中篇を書く時も、全体のページ数から理想的な配分を割り出して下さい。


 三幕構成は小説に応用できるということ、そして長篇だけではなく中篇・短篇にも応用できるということを具体的な実例(有名作品)を交えながら、わかりやく解説してくれているのが本書の大きな特徴です。


【本書に登場する小説作品(の一部)】

『高慢と偏見』ジェーン・オースティン

『エンダーのゲーム』オーソン・スコット・カード

『移動都市』フィリップ・リーヴ

『白鯨』メルヴィル

『アンナ・カレーニナ』トルストイ

『ハンガー・ゲーム』スーザン・コリンズ

『ザ・ロード』コーマック・マッカーシー

『レイチェル』ダフネ・デュ・モーリア

『フランシス・マコーマーの短い幸福な人生』ヘミングウェイ

『オリバー・ツイスト』チャールズ・ディケンズ

など


 日本でよく知られている「起承転結」や「序破急」を使って物語の構成を考えるのもよいですが、もしそれでうまくいかない場合はぜひ三幕構成を使った小説執筆にチャレンジしてみてください。

■要点その②:三幕構成を10個の要素で理解する


 先にも述べた通り、K.M.ワイランドの創作術の大きな特徴は、小説執筆に必要なさまざまなトピックを一冊ずつ徹底的に掘り下げている点にあります。K.M.ワイランドはストーリーの三大要素として「構成、キャラクター、テーマ」を挙げていますが、本書『ストラクチャーから書く小説再入門』は、その三大要素のうちのひとつ「物語の構成」に特化した一冊という位置づけになります。

 物語は第一幕(発端)、第二幕(中盤)、第三幕(結末)の三幕で構成されている、と考えるのが三幕構成理論の原則です。ただ、それだけでは構成用のテンプレートとして「使う」には少し物足りません。シド・フィールドが三幕構成理論を体系化してからというもの、多くの人たちが三幕構成理論を発展・応用させたオリジナルのメソッドを提唱してきました。K.M.ワイランドもそのうちの一人です。本書で次のように述べています。

 専門家の中には、まことに複雑な理論を主張する人もいます。ジョン・トゥルービーは名著『The Anatomy of Story』(『ストーリーの解剖学 ハリウッドNo.1スクリプトドクターの脚本講座』フィルムアート社)で22個もの要素を挙げています。一方、映画脚本術のバイブルとして名高いシド・フィールド著『Screenplay』(『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術』フィルムアート社)は物語を三つに分ける「三幕構成」(脚本家はもとより、小説家にも役立つ本です)。どちらの主張も基本は同じ。ただ、トゥルービーの理論の方が、より細分化されています。

 この本では両者の中間をとって、10個の要素を挙げることにしました。ストーリーを10ステップに分解し、書き手も読者も最大限の効果が得られる構成術を提案します。

――K.M.ワイランド『ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる』

 つまり、構成で覚えるべき要素は全部で10個だけ、ということです。本書を初学者の方にオススメしたい理由は、まさにこの「全部で10個だけ」という点にあります。「物語を3つに分けて考えましょう」だけだとなかなか書けないという人(少なすぎる)も、覚えるべきポイントが22個もあると大変という人(多すぎる)も、全部で10個であれば、うまく使いこなせるはずです。

 では、その10個の要素を見てみましょう。


①フック

読者の心を「掴む」。根底にあるのは「疑問」。読者に「もっと知りたい」と思わせる。


②インサイティング・イベント

ストーリーが動き出す出来事

※オープニングから25%地点までの間に必ず置く


③キー・イベント

主人公を事件に巻き込む出来事。インサイティング・イベントの後に置く。

※オープニングから25%地点までの間に必ず置く


④プロットポイント①

ストーリー全体の25%ぐらいまで進んだところで訪れる転機。その時から状況が一変する。この先、主人公は後戻りができなくなる。


⑤ピンチポイント①

敵対者が腕を振りかざし、強大な力を見せつけてくる(主人公も負けじと対抗する)。


⑥ミッドポイント

物語全体の50%地点で起きる新鮮でドラマチックな出来事。主人公はそれまでのやり方を変える必要に迫られる。もはや、ただ反応するだけでは立ち行かない。

人物が受け身で反応する部分と攻めの行動をする部分を均等にすることと、中心点として際立たせることが目的。


⑦ピンチポイント②

再び敵対者の力が直接的に、あるいは何らかの方法で表れ、主人公に脅威を与える。


⑧プロットポイント②

第三幕へつながる大きな転機。主人公はどん底に落ちる。望みが叶う一歩寸前でだめになり、これまで以上に落ち込む。そこから再び戦う力を呼び起こし、クライマックスへ向かう。


⑨クライマックス

全体の90%地点あたりで起きる。ラストシーンか、そのひとつ前のシーンに相当する。人物はクライマックス付近で重要な「気づき」を体験し、変化を遂げる。


⑩解決

クライマックス直後から最終ページまで。主要な物事の結末を書き、読者の疑問に答える。ただし、情報を事務的に出すことは避ける。できるだけ短い方がよい。


 これらの10個の要素を三幕構成の図に落とし込むと次のようになります。


 本書では10個の要素それぞれについて詳細な解説がなされているだけでなく、小説作品を中心とした豊富な事例や各章のラストに「まとめ」を付すことで、物語の構成について知識のない方でも、しっかりと理解できるようなつくりになっています。

 ストーリーの創作で大切なことなのに、書き手が見過ごし、誤解しているものは何でしょう? 本書を手にして頂いた今、答えは「構成[表現上の諸要素を独自の手法で組み立てて作品にすること]」だとご想像頂けるかもしれません。手探りで小説を書き始めた人々の反応は二つに分かれます。「わかって書けたらすごいけど、僕のような素人には無理だな」。あるいは「構成って、型にはめて書くことでしょう? それじゃ個性がなくなっちゃうわ」。

――K.M.ワイランド『ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる』

 物語の構成について考えることは決して難しいことではありません。本書こそは読むべき最初の一冊であり、決定版となる一冊です。

■要点その③:「シーン」の構成について考える


 本書のもう一つの大きな特徴は「シーン」について数多くの頁が割かれている点です。「シーン」とはいったい何なのでしょうか。またとはどのような意味なのでしょうか。本書は、そのような疑問に答えてくれます。

 さて、ひっかけ問題です。小説の構成で一番おろそかにされているものは何でしょう?

 実は、ちゃんとした答えがある、ちゃんとした質問です。正解は「シーン」です。

 信じられないかもしれませんが、本当に見過ごされているものです。「ラブシーンを書く」とか「ラスト

シーンを書く」などとよく言いますが、ではシーンとは何かと言われたら、多くの人が首をかしげます。

 では、シーンとは何? 解釈は次の通り、人によって異なるようです。


1.話の展開を表す単位(なるほど。でも、「単位」をはかる基準は?)

2.同一の舞台設定で起きる話の一単位(そういう時と、そうでない時があります)。

3.同一の登場人物で展開する話の単位。つまり、人物が登場してから退場するまでがワンシーン(これはハズレ。そういうケースもありますが、同一人物がずっと登場している間に脇役たちが出入りして話を展開させる場合もあります)。

4.複数の段落で構成される単位。ページの変わり目や※印などで区分けされている(これは、むしろ任意のペース配分に近いです。構成の観点から見ると少し違います)。


 あなたなら、どう答えますか? 少し考えてみて下さい。「シーンとは何か説明しなさい」と言われたら、意外と難しいでしょう?

 なぜかと言うと、シーンの定義が曖昧だからです。物語を創作するには基本の理解が必要ですが、シーンの捉え方がうやむやだから、うまくいかないのです。

――K.M.ワイランド『ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる』

 本書では「シーン」を以下の2つに分類しています。


シーン:主にアクション=出来事や行動を描く部分

シークエル:出来事に対するリアクション=人物の反応を描く部分


 そして、ストーリーに三幕構成があるように、「シーン」にも「序盤=掴み」「中盤=発展」「終盤=クライマックス」という基本的な構成(3つのブロック)があるとしています。シド・フィールドも「シーンには、他のシークエンスや幕、脚本全体と同様に、必ず、“発端”“中盤”“結末”を持っている」と本書と同様のことを述べています。


 そのうえで、シーンとシークエルの3つのブロックを次のように整理しています。シーンとシークエルでは3つのブロックで描く内容が異なります。


《シーンの3つのブロック》

1. ゴール:人物がシーンの中で目指すゴールを設定する

2. 葛藤:ゴールに向かう人物が障害にぶつかり、葛藤する

3. 災難:葛藤や対立をどこかで主人公に不利な方向=「災難」で決着させる


《シークエルの3つのブロック》

1. リアクション:語り手が前の出来事を振り返って考える内容を描く

2. ジレンマ:「災難」に遭遇した人物は(大部分は反射的に)反応した後、ジレンマに襲われる

3. 決断:人物はジレンマを経て決断する。次のシーンに移るためには新たなゴール設定が必要


 このように、シークエルの終わり(決断)が、また新たなシーンのはじまり(ゴールの設定)へと繋がっていくことになります。

 については、三幕構成を中心にいろいろなメソッドやテンプレートが紹介されていますが、より小さな単位である「シーン」をどのように構成すればよいのかについて教えてくれる本はそれほど多くはありません。本書では各ブロックの役割と内容について、物語全体の構成と同様にかなりの分量と豊富な実例を用いて分かりやすく解説してくれています。


 さて、ここでは『ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる』を3つの要点で解説してきました。物語の構成について徹底的に掘り下げた唯一無二の創作術です。構成についての理解が深まるだけでなく、すぐに実践可能な「使える」テンプレートとして本書をご活用ください。



【目次】

イントロダクション なぜ、構成は大切なのか?


[パート1|part.1] ストーリーの構成


[第1章|chapter.1] 掴み(フック)

初めの一行を魅力的にする五つの要素/映画と小説の例/まとめ


[第2章|chapter.2] 物語をどこから始めるべきか?

登場人物/アクション/舞台設定/出来事の途中から始める「イン・メディアス・レス(In Medias Res)」/ドラマ的な疑問(物語が提起する疑問)


[第3章|chapter.3] 最初の章の注意点

読者に抱かせてはいけない疑問/そのプロローグは必要?/夢の描写/フラッシュフォワード(未来への時間転移)/バックストーリー(背景、いきさつ、おいたち)の扱い方


[第4章|chapter.4] 第1幕 パート1:登場人物の紹介

人物を発見する/紹介が必要な人物は?/登場人物の適正な数は?/読者を惑わせないために


[第5章|chapter.5] 第1幕 パート2:危機と舞台設定の紹

「危機に晒されている大切なもの(stakes)」の紹介/舞台設定の紹介/舞台設定の選び方/人物のパーソナルな環境を使う/映画と小説の例/まとめ


[第6章|chapter.6] プロットポイント1

映画と小説の例/まとめ/「インサイティング・イベント」と「キー・イベント」/映画と小説の例/まとめ


[第7章|chapter.7] 第2幕の前半096

第2幕前半/ピンチポイント1/映画と小説の例/まとめ/ミッドポイント/映画と小説の例/まとめ


[第8章|chapter.8] 第2幕の後半

ピンチポイント2/サブプロット/映画と小説の例/まとめ


[第9章|chapter.9] 第3幕

プロットポイント2/人物の変化をまっとうさせる/映画と小説の例/まとめ


[第10章|chapter.10] クライマックス

「クライマックス」とは何か?/速く、大きく!/映画と小説の例/まとめ


[第11章|chapter.11] 解決

オチをつけるか、つけないか/心に響く結びを書くための五要素/映画と小説の例/まとめ


[第12章|chapter.12] エンディングをさらによくするために

ハッピーエンドか、サッドエンドか? /エンディングの失敗例/クライマックスで唐突な「デウス・エクス・マキナ」展開をしている/クライマックスで人物を置き去りにする/トリックで読者をだます/「解決」で解決せずに終わる/エピローグで余韻を台無しにする


[第13章|chapter.13] 構成についてよくある質問

Q.三幕構成でない作品を書こうとしています。出版の可能性は低くなりますか?/Q.ストーリーの構成はジャンルによって異なりますか? /Q.回想(フラッシュバック)は、構成のどこに入れるとよいですか? /Q.プロローグとエピローグを入れようと思います。構成上、どこに配置すればいいですか? /Q.一冊完結の小説本と、シリーズの一作として出す本とでは、構成に違いはありますか? /Q.シリーズ物の一冊で、ドラマ的質問はその本の中で答えを出すべきでしょうか? 続きの本に持ち越していいでしょうか? /Q.原稿を書いたらプロットポイント1が18%地点ないしは27%地点にずれそうです。大丈夫でしょうか? /Q.小説は映画に比べ、プロットポイントの位置が厳密でないのはなぜですか? /Q.私はアウトラインを作らず、いきなり原稿を書くタイプです。構成を考えるにはどうしたらいいですか? /Q.二人の主要人物が、それぞれ独立したプロットラインを持つ場合、どうすればいいですか?/Q.短編や中編でも構成のしかたは同じですか?



[パート2|part.2] シーンの構成


[第14章|chapter.14] シーン

「シーン」を二つの部分に分ける/シーン部分/シークエル部分/シーン部分を作る三つのブロック/第一ブロック:ゴール/

第二ブロック:葛藤/第三ブロック:災難/シーン部分の目的を考える/シーンを停滞させずに進める方法/シーンの実例


[第15章|chapter.15] シーンの「ゴール」の選択肢

プロットのゴールvs.シーンのゴール/共通のゴール/シーンのゴールの選択肢/シーンのゴールを考える時に/シーンのゴールの実例


[第16章|chapter.16] シーンの「葛藤」の選択肢

葛藤はプロットに合っているか? /登場人物の中から葛藤を生み出そう/会話の中で葛藤させるには/会話の中で葛藤させる時の注意点/シーンの葛藤の選択肢/シーンの葛藤を考える時に/シーンの葛藤の実例


[第17章|chapter.17] シーンの「災難」の選択肢

「災難」を災難らしくするために/「うまくいったと思いきや(Yes, But!)」の災難/シーンの「災難」の選択肢/シーンの「災難」を考える時に/シーンの「災難」の実例


[第18章|chapter.18] シークエル

シークエルを作る三つのブロック/第一ブロック:リアクション/第二ブロック:ジレンマ/第三ブロック:決断/葛藤かテンションか?/シークエルの実例


[第19章|chapter.19] シークエルの「リアクション」の選択肢

読者を退屈させることを恐れずに/シークエルの「リアクション」の選択肢/シークエルの「リアクション」を考える時に/シークエルの「リアクション」の実例


[第20章|chapter.20] シークエルの「ジレンマ」の選択肢

ジレンマの三段階/振り返り(Review)/分析(Analyze)/計画(Plan)/ジレンマの選択肢/ジレンマを考える時に/ジレンマの実例


[第21章|chapter.21] シークエルの「決断」の選択肢

長期のゴールと短期の決断/ストレートな決断か、遠回りの決断か/決断をはっきり書くべきか? /シークエルの「決断」の選択肢/シークエルの「決断」を考える時に/シークエルの「決断」の実例


[第22章|chapter.22] シーン構成のバリエーション

「シーン」のゴールのバリエーション 語り手以外の人物のゴールに向けて「シーン」が進む/「シーン」の途中でゴールが見つかる/ ゴールをはっきり書かないで、ほのめかす/「シーン」の葛藤のバリエーション 「シーン」のゴールを提示せず、いきなり葛藤で始める/ 葛藤を控えめに書き表す/「シーン」の「災難」のバリエーション 「災難」をはっきり書かない/「シーン」全体のバリエーション シーン部分を丸ごと省略、暗示、要約する/ 「シーン」に別の「シーン」を割り込ませる/「シーン」のように見えるが、そうでないものもある/ 通過点(The Incident)/ハプニング(The Happening)/ シークエル部分のバリエーション/「リアクション」のバリエーション 出来事や行動とほぼ同時進行でリアクションを書いていく/出来事や行動が起きた後、しばらく間を空けてリアクションを書く/リアクションに回想を入れる/「ジレンマ」と「決断」のバリエーション 「決断」して行動を始めるが、行き詰まる/シークエル全体のバリエーション シークエルはわずか一瞬の時もある/シークエルは一文の半分で済む場合もあれば、いくつかの章にわたる場合もある/「リアクション」「ジレンマ」「決断」の分量はアンバランスでもかまわない/「リアクション」「ジレンマ」「決断」は順番を変えてもかまわない/ シークエル部分に次のシーンを割り込ませてもよい


[第23章|chapter.23] シーン構成についてよくある質問

Q.人物メインで「シーン」を書くと、プロット主導のものに比べて退屈になりませんか?/Q.シーンを語るのでなく、目に見える形で書くにはどうすればよいですか?/Q.「シーン」を構成する時に、内容を一つの文で書き表すと役に立ちますか?/Q.本のオープニングをシークエルで始めることはできますか?



[パート3|part.3] 文の構成


[第24章|chapter.24] 文の構成

刺激̶反応ユニット/刺激/反応/その文は「刺激」か、「反応」か? /情報を出す順序/「刺激―反応」のバリエーション/よくある文の誤り/2つの文節/不完全なフレーズ/「ながら」を使う語句/代名詞が指すものが曖昧/バリエーションの不足/不必要な名詞化/不要な言い回しを削除する


あとがき


【お知らせ】

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