第25話、夜の巨人とイースさん
「どうして、それを?」
テーブルに落とした肉を拾い食べながらピックマンさんはイースさんを見ながら聞。
「ヤッパリ、コチラノ月ニモ猫達はイルノダネ」
イースさんは燭台の灯りに浮かび上がりながらコップの水を右のハサミで飲んだ。
「ダイタイノ 予想ハツクヨ」
イースさんは何を知っているのだろう?
「近々、月ヘノ門ガ開クノカナ?」
ピックマンさんは肉の骨を食べ終えコップの水を飲み干し話を続けた。
「もう開い……てい……て、2……週間後に……閉……まる予定……、友達……も大勢……来……てい……て、僕の人間とし……ての手続き……を終えたら皆と月……へ行……くのさ」
隠る声で聞こえ難いが早く購入を決めて欲しいそうだ。その分安く値引いてくれるそうだ。
「コノ屋敷ガ ソノ価格ナラ手ガ届クネ」
何でその時に値段の事しか頭に無く、こんな大きな屋敷なんて手に余る事に気が付かなかったのだろう。
「
屋敷を購入する話も終え強い雨音と燭台の蝋燭の揺れる光に照らされるなか外から
レンと僕は奇声が聞こえた方の窓を開けると雨の中に光る落雷に浮かび上がる手足の生えた人間大の蝙蝠が数匹飛んでいた!
「イブ、光の魔法を撃ち上げてくれ!」
「は、はい。わかりました」
そして雷雨の夜空に浮かんだのは蝙蝠獣人だけでなく地には毛の少ない犬獣人達が20人以上、そして一瞬の雷では大きすぎて樹だと思ってしまったのは左右に2本ずつの手に体長6メートルの異形の巨人! 顔の中心に顔の上から下まで縦に口が裂けていて蝙蝠獣人の1人を捕まえて喰っていた。
「ガグだ!」
「ガグガ 門ヲコジ開ケテキタカ」
この町の塀よりも高く大きすぎて肩から上の四つ腕が見えそうだ。
「何だありゃ、見た事も聞いた事もない巨体のバケモンだ!」
斥候のレンも魔術師のイブもエルフのエムも知らないなんて!
「タマニ 夜ノ月デ遭遇スル巨人ガグ ダヨ」
たまたま門をこじ開けて出て来たそうだ。
縦の口から奇声を上げる四つ腕巨人と獣人と蝙蝠人を見なかった事に出来ないかと僕は木窓を閉じた。
「手伝イニ 行コウ」
そうなりますよね。
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