第15話、人種の壁とイースさん

「明日と明後日の仕事があるけどやらない?色付けるよ」


 冒険者ギルドで報告を終え懐も暖かくなったので明日はいつも通り仕事の次の日は休もうか、働こうかと相談していたらギルドの人に声をかけられた。


「仕事は狩猟で鹿でも猪でも大きめの動物なら何でも良い、ラバと荷車も御者ごと貸すので出来るだけ生け捕り」


 ラバを貸し出す!

 ラバは値段がロバの7倍くらい高いのに、お金持っているなあ。馬より扱いやすくロバのように頑強で飼い葉が馬より少なくて良い。ラバは家畜の中でも人気が高いけど、ほとんど子供を産めないので牝馬と雄ロバと掛け合わすしか無いのが問題だとか。 ロバを使っていた行商人のジョンさんが色々と教えてくれた。ラバがそれだけ欲しいんだろうなあ。


「捕れなくても真面目に仕事をやっていれば日給も出すよ」


 すごくお得な仕事だ!護衛の仕事の後で1日休むつもりだったけど皆と相談して今日は早めに休んで明日から狩りの仕事をする事にした。


 明日の朝に冒険者ギルドで御者さんと合流して出発して大物狙いで狩る、1泊の予定で契約した。


 ついでに今夜泊まる宿も取ってもらった、魚料理が美味しいらしく楽しみだ。この町に来た目的が叶ったなあ。


「イア、イア」

「アイ、アイ」


 夕食まで自由行動になった。そうしたらまたいつの間にかイースさんはここでも職員さんと意気投合してハグしている。ここに住んでいたのかな?


「ココノ町ハ始メテダヨ」


 違うらしい。イースさんは人種の壁も簡単に越えて仲良くなれるなんてすごいなあ。


ピピピピきにしない

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