第4話、猪とイースさん
昼食後、僕らは兎探しに出掛けた。これで狩れても見つからなくても夕方には町に戻る。
そんな予定で小鹿でも出ないと出発だ。
鳥の鳴き声は聞こえるけど獣は斥候のヘンリーさんやレン君が先行して2時間かけて見つけたのが猪だった!
大きさは僕の両手を広げたくらい、重さは人間の大人2人分くらいだろう。
「正直相手をするのは危険だ、やり過ごそう」
ヘンリーさんの判断通り猪の突撃で新人の僕らは吹き飛ぶだろう。
僕のショートソードや弓手のエムや魔法使いのイブやイースさんのハサミでも当たっても軽傷が良いところだろう。
大人しくしてどこかに行ってくれるのを待つしかない。
あまりお祈りに行かないけど神様お願いします。
神は休みだった。
「来るぞ、全員気合い入れろ!先ずは飛び道具からぶち当てろ!」
「「「「はい!」」」」
「ハイ、ツカイマス!」
猪と僕らの悲壮な覚悟はイースさんのハサミが持つ機械が打ち砕いた。
それは細長い金属の卵に取っ手が付いた物から黄色い魔法がピピピと甲高い音と共にジグザグ飛び出て猪に当たる!
猪は勢いのまま滑るようにして倒れた。
「何だそりゃ!」
「何で!」
「……!」
「おいおい!」
僕もそう思うがイースさんだから気にするほどでもないか。
「
猪は内臓を取りロープで縛って川に沈めた。肉を1晩冷やさないと血と肉が生臭くなって美味しくないそうだ。
そしてイースさんの解体が上手で作業の前と終わった後に手を石鹸で洗うように僕らとヘンリーさんも言われた。皆、持ってなかったので小さい石鹸をくれた。これを忘れるとお腹を壊したりするそうで忘れずに手を洗おう。
彼は持っていた細身のナイフでスイスイとこなす、解剖は得意だそうだ。新人なのにいつ練習したんだろう、山育ちなのかな?
今日の作業は終わり、食べられるキモとハツはその場で焼いて食べた。続きは明日!猪肉が食べられるぞ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます