第2話、デミヒューマン?のイースさん

 イースさんと初めて会ったのは数日前の冒険者ギルドだった。


 僕は地元から冒険者になりにこの町ダニッジに来た。山からも海からも近く冒険者ギルドもそこそこ大きい。



 そこの建物に入ったら怪物がいた。


 僕の首の高さの台形のタルから2本のハサミと目玉の付いた頭と百合を束ねた何かが生えて受付にいて襲われている!


「か、怪物!」

 びっくりしてショートソードを抜いた。


「少年ヨ、落チ着キタマエ」


 えっ、怪物が喋った!?


 片手のハサミから言葉を鳴らし、頭部に付いた箱がピピピピと鳴り、こっちを向いた。


ピピピピキニシナイ



「すみません、少しびっくりしました」

 僕は何で驚いたんだろう。良く見たら当たり前じゃないか。慣れない剣をゆっくりと納刀した。


「イス人ニ 会ウノハ 初ジメテ カナ?」

 そういって閉じたハサミをつき出してきた。これは握手なのかな?


 僕の初めて出会ったデミヒューマンはイス人のイースさんだった。何だか知らないけどこの音を聞いていると気持ちが落ち着く。


 それから僕らは誤解を解いて仲良くなった。

 イースさんは新人研修の説明をされてたそうで僕もいっしょに受ける事になった。誰か知り合いと受けるのならちょっと安心だ。


 こうして僕はイースさんと知り合った。

 とても変わった見た目だけど良い人だ。出かけ用の買い物の時もアドバイスしてくれたし、肩に落ちていた僕の髪の毛も取ってくれた。でも透明な入れ物に仕舞っていたけど何をするんだろう?


ピピピピキニシナイ


 まあいいか。明後日は薬草の採集のやり方、捕まえられたら兎の血抜きと皮の剥ぎ方と覚える事がいっぱいで楽しみだ。



ピピピピキニシナイ

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