イスの偉大なる種族の冒険者の機械はピピピピと鳴る。僕とイースさんの冒険記録。
メメント・モリ太郎
1章、デミヒューマンのイースさん
第1話、新人冒険者とイースさん
僕らは冒険者ギルドの初心者講習として薬草採集と動物を狩りに来ている。
カシャ!
簡単な座学講習に飽きていたから町近くの森林に来たのは良いのだけど護衛として先輩が付いてきている。
カシャカシャ!
引率者としてギルドの先輩、斥候のヘンリーさん
戦士の僕アル、魔法使いのイブ、斥候のレン、弓手のエムラエル、研究者のイースさん
そして道中、機械を鳴らしているイースさんは何をしてるんだろ?
「イースさん、そろそろ森林ですけどカシャカシャ何をしているんですか?」
彼はハサミを擦り合わせて声を出した。
「私モ ハジメテ ダカラ 記録 ヲ 撮ッタ」
何かの機械でメモでもしていたのだろうか?
いまいち何をしてるのか判りにくいけど。
特別なデミヒューマンの彼は人間やエルフやドワーフと違って表情がよくわからない。
最初は歩く樽のモンスターにしか見えなくて恐ろしかったが紳士的な対応で色々と教えてくれて慣れた。
このパーティーでは弓手のエムリアルがエルフと
イースさんがイス人。
エルフのエムリアスは人間より細身で何とはいわないが慎ましく、そして眼と耳が良いので弓とスリングが得意だ。
矢の値段が高いのと刺し傷が無い方が皮を高く売れるからスリングも持っているそうだ。
イース人のイースさんは地面まで延びたスカートみたいな木樽みたいな胴体が僕の首くらいまでありそこに左右に1つずつのハサミ、眼が3つある頭、それから垂れ下がる蔓のような指?、細長い3つ束ねた百合みたいな口、そして丸っぽい何かが生えている。
エルフもイース人もここに来て初めて見たデミヒューマンだ。色んな人種があるもんだ。
そろそろ森林だから気を付けて欲しい。
カシャカシャ!
後日、僕達全員はイースさんから本物そっくりの小さな絵をもらった。いつの間に描いたんだろう?
モリ太郎です、軽く読める作品を目指しています。よろしくお願いします。
参考文献
クトゥルー神話事典
クトゥルフ神話怪物図鑑
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