『現代ドラマ』のキャラクターはわかりにくい!?

 今回は『現代ドラマ』の魅力第二弾ということで、『現代ドラマ』と『異世界ファンタジー』におけるキャラクターの違いについて述べたいと思います!


 さて、この二つのジャンルにおけるキャラクターの違いについてですが、一番良い切り口が髪の色だと思います。


 『異世界ファンタジー』で出てくるキャラクターの髪の色って、とてもカラフルじゃないですか?


 例えば、桃色の髪色や白色の髪色は『異世界ファンタジー』のキャラの特徴としては結構メジャーですよね。


 一方で『現代ドラマ』のキャラクターの髪の毛って、多くは黒か茶が殆どだと思います。仮に赤とか青の髪色のキャラクターが出ても、その髪色の位置付けとしては「異質さの象徴」が多いんじゃないでしょうか。


 なぜ髪の色がこうも違うのか。まあ、それは「異世界と現代だから違うのは当たり前だろ!」と言われればそうだと思います。けれど、その言葉を深掘りさせた先に、キャラクターの違いの根本があると思います。


 初回で述べたように現代は異世界ではありませんし、ファンタジーもありません。現代ドラマで描かれる世界はあくまで現代であり、そこに出てくる人達もあくまで現代人なのです。


 『異世界ファンタジー』などのキャラクターを『属性』を使って説明するのをよく見かけますが、現代においてこの『属性』に当てはまる人はどれほどいるのでしょうか。


 例えばツンデレ『属性』。現代ではツンデレっぽい人はちょくちょく見かけますが、全くのツンデレはあまりいないと思います。


 ぶりっ子『属性』も、真面目『属性』もそうではないでしょうか。ずっとぶりっ子の人が現実にいたら少し引きそうですし、全くの真面目人間はつまらないですよね。


 そもそも一人の人間の性格が、何らかの『属性』に当てはまるんでしょうか。


 現代社会において、人はとても多面的で、場面や時間ごとに性格が異なったり、自分についての葛藤もあります。そういう意味では現代人は不可解でわかりにくい存在がなのかもしれません。


 となると、『現代ドラマ』のキャラクターは『異世界ファンタジー』のキャラクターよりもわかりにくいかもしれませんね。それぞれ『属性』に当てはめにくいし、葛藤もします。


 少しまとめに入る前にもう少し突っ込むと、『現代ドラマ』と『異世界ファンタジー』のキャラクターの違いは、共感が先か、異質感が先かにあると思います。


 『現代ドラマ』にでてくるキャラクターは現代人であり、そういう意味では読み手と同じ世界の人間であるという共感が前提にあります。


 一方で『異世界ファンタジー』のキャラクターは、読み手と異なる世界の人間ですので異質感が前提です。


 そこから、キャラクターを深掘りするのにあたって共感と異質感のバランスを調整するのでしょう。


 『現代ドラマ』なのに周りが現実にありえないような人達ばかりだったり、『異世界ファンタジー』なのに周りが現代人ばっかりというのは、読み手の作品を読む前提が崩れてしまうのではないでしょうか。あっても前提を崩さないほどのバランスに調整していると思います。


 というわけで、まとめますと、『現代ドラマ』と『異世界ファンタジー』のキャラクターの違いは、共感が先か、異質感が先かになるかなと。


 まあ、私はどちらのキャラクターも好きですがね!


 というわけで『現代ドラマ』と『異世界ファンタジー』の違い第二弾、キャラクターについてでした。次回は描写について書きます!お楽しみに!


*あくまでも本作は個人の一意見ですので、皆様のの意見や感想をいただけると、今後のためにも嬉しいです!

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現代ドラマに何ができるか 五味千里 @chiri53

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