20ランクとギルド②

私は、 ますます不安になり始めた。 エストから不吉なおらがもぞもぞ流れ、 「変態、 バカ、 浮気者、 死んでしまえ」など、 異常な言葉を継続して一人でつぶやき始めた。 エストの反応に女の子は少し慌てたのか、 理解できなかった顔でエストと私を交互に眺めた。


「え? あれれ? 私、 何か間違いでもしたのか?…」


やっと事項の把握になっていくのか、 女の子は「ああ!」と手のひらを軽くぶつけ合いながら、 「わかった!」という表情をした。 女の子は、 暗くなった表情をしているエストの二手を取りながらぎこちない笑みを浮かべた。


「あはは~ 悪い~悪い~ 嫉妬する妹くんだなんて~ お兄ちゃんを奪おうとしてごめんね! 妹くん!」

「…うぅ」

「……」


エストの反応がよくない。 エストは、 暗くなった顔で「むかつく」と述べている。 エストは、 手を取り合っている女の子を殺しそうににらみつけている。


私は冷汗を手の甲で拭いて、 唾を飲んだ。


トーナメントが、 終わった私たちは脱落者を除外した合格者だけが、 ここに残るようになった。 私たちを含めた15人の人々は、 今回のトーナメントを管理する『ルリ』という女性選別委員の前に立っている。 依然としてパジャマ姿の女の子は、 私の右からにこにこ笑う表情で立っていたが、 私の左にはとても暗い表情をしているエストが、 立っていた。 お互いが極と極で温度差がひどすぎて、 両方の間に挟まっている私はとてもつらかった。


「……」

生きる意欲がなくなる感じが、 まさにこんな感じかな? とても不便だ。


私は、 解脱した表情で私たちを見ながら塔について、 こんなあんなことを説明している選別委員を何も考えずに眺めた。 変な話し方を使用し、 もこもこしたパジャマ美少女の名前は「ヒカリ」という。 ヒカリは私と同い年の15歳で、 超能力を使用する超能力者という。


特に、 ヒカリは熟眠を取るときに夢遊病の似たような病気を持っているため、 急に現れ、 私の肩に頼り、 寝ていた理由がまさに病を持っていたためとし、 説明してくれた。 普段にも寝ることが多くて仕方がなかったとし、 エストと私に何度も謝罪をし、 どうにかく、 状況を良く引き渡すことになった。 ただし、 エストは依然としてすねた状態のようだった。


どうしても、 「妹」扱いを受けることになってそうか自尊心に大きな打撃を受けたようだ。 まあ、 それはそうだし…


「ふんふん~♬」


ヒカリは何が、 そんなに楽しいのか幸せな顔をしている。 本当に特別なやつだ。 この世界は平凡なやつは存在しないのかな? だとし、 一人で物思いにふけった。


選別委員ルリは、 15人の人員を見て回りながら、 壁面に映し出されるスクリーンを指さし説明を続けた。


「今回の合格者は、 総勢15名! 失格者1人を除いた不合格者は、 計15人! 君たちは、 これから各自、 実力に見合ったランキング階級とギルドに所属する予定だ!」


選別委員の言葉にここにある15人全員はみな息を殺して静かにルリが指すスクリーンに視線を集中した。 そこには、 私たちを含めた15人の人員たちの名前が書かれており、 名前の隣には階級と所属ギルドの名前が書かれていた。


控室の中にあるすべての人員たちは、 緊張感をたたえた顔だったし、 僕も彼らのように緊張するようになった。


ごくり!—


私は、 唾を飲み込んで、 エストと私の名前を見ながらその横にあるランクと所属を確認し、 「Eランク」という階級とともに 「ワイルドセブン(WildSeven)」 という、 所属の名前とともにその横にも「Eランク」と書かれていた。

なに? なで、 私たちがEランクなんだよ? それもギルドまでEランク? まさか、 私の目が間違っているのではないだろうね? だよね!?


私は、 目を何度も揉みながら、 スクリーンに書かれているエストと私のランクを確認し、 とんでもないという表情を浮かべた。 エストも私の心を理解したのかいきなり選別委員に叫んだ。


「ど、 どうして、 私たちがEランクなのよ! この、 ばかが一生懸命戦ったのに!」

エスト、 私のためを思っているのはいいですけど…。 ばかという言葉は抜いてほしいんだけど…。


エストは、 私を指差して選別委員をにらんで話し、 私はエストの発言にむやみにびびった。 ルリは、 怒った表情をしているエストを殺伐とした表情で見守った。


「武田ハル、 そして最下位級、 武器のエゴソードだろ?」

「…ど、 どこを見て最下位級だというんだよ!」


エストは、 ルリの 『最下位級』 という言葉にかっとなって叫んだ。 選別委員ルリは腕組みをして、 傲慢な表情でエストと私を見て情けないという口調で話した。


「戦闘実力50点、 環境適応40点、 ピュラの使い方20点、 締めて110点、 そして、 相手選手の棄権で戦闘を仕上げられなかった点数、 減点150点。 締めて40点。 もし、 言いたいことがもっと残っているなら、 今言うように。 情けないちびたち」

「…ま、 マイナス40点!?」

「…はっ!」


私は選別委員の言葉に息が詰まった。エストは「マイナス40点」という言葉に驚いた表情を隠せなかった。


「棄権がどうやってマイナスなんだ? 何としてでも勝ってもいいと言ったでじょ!」

「ばかなやつら」


私たちをばかと言ったルリは、 「情けないな」とし、 小さな声でつぶやいた。 そして冷たい灰色の瞳に15人全員を見て回りながら、 もう一度大きな声で叫ぶように話した。


「よく聞け、 ここは神の塔! これから君たちは、 もっと多くの相手と戦わなければならず、 もっと高いランカーに進入しなければならない! そのためには今よりもっと厳しく戦って勝ち抜かなければならないだろう。 『誰みたいに』慈悲を施したり、 棄権をしてもらうような情けない行動は 『ランカー勇者』 失格だ!」

「…うっ」


そう言いながら、 ルリはエストと私をじっと見つめた。 エストは、 的を射たルリの話に肩を下げて固く口を閉ざした。 私は、 自分のために情けないな扱いを受けるエストにすまなさが入った。 私の間違った選択によって、 横にあるエストに被害を与えるという罪悪感に私は自分が限りなく恥ずかしくなってきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る