08 最下位のつるはし
エストが手を握った瞬間、 青い光が流れた。 しかし、 不思議に前に感じていた機運とはだいぶ違った。 ゴブリンたちと戦った際の力と全然違うかんじだった。 光は、 徐々に消えて私の手に入っているツルハシを眺めた。
「…な、 なにこれ」
私は、 身震いをしながら私の手に入っている古いつるはしを眺めた。 今にも、 折れそうな古い木で作られた古びたつるはしの姿で、 深刻になるほど、 さびついていた。
「エスト? あの時とはすごく違うと思うんだけど…」
「……あ、 あり得ない」
つるはしで、 エストの泣き声が聞こえてきた。 今のエストは、 最悪の中で最悪の姿だったし、 僕はエストのこのような姿に背筋を冷や汗が流れた。
「油断するな!」
「……!」
ロリコンやつは、 剣を私に向かってふりまわすしながら叫んて、 私は慌ててやつの攻撃を古いツルハシで受けた。
ううっ…。 腕がしびれてきている。 思ったより、 重い攻撃にまかり間違えば手首が折れたところだった。 ロリコンやつは、 私の今の状況を見ながらあざ笑った。
「案外弱いだな! エゴソードがもったいないくらいだよ!」
「…うっ!」
やつは、 私に攻撃を継続して浴びせた。 私は、 反撃をできないほど大変、 攻撃を食い止めるのが全てだった。 古いつるは、 しに変わったエストは反撃を加えることができない私に怒った声で催促した。
「このばか! 早く、 何とかして! そ、 そうだ! ピュラ! ピュラを使って!」
「……ううっ! ピュラってなんだよ? そんなこと、 知らない!」
私は、 歯を食いしばってロリコンやつの攻撃を継続して、 つるはしで受けた。 ここで、 少しのミスでもした瞬間、 私の手首は切られてしまう。 相手は心から殺気がみなぎった表情で、 私を攻撃している状況だ。
私は、 ゆっくりと後ろにのき、 私に向かって一直線に攻撃してくる、 彼の剣を精いっぱい阻止した。 しかし、 それもつかの間やつは、 蛇のようなじゅうなんな動きで僕が持っていたつるはしを上に跳ね弾くた。
「…うっ!」
…しまった!
あまりにも、 速い動きに私は慌てた表情でやつを見て、 私の手にして、 いたつるはしはやつの剣とぶつかって床に落ちた。
「戦う時は集中しろ!」
あっ…! すきまが…!
つるはしが、 弾く時点で私の腹部にすきまが生じてしまった。 すべては映画の一場面のようにゆっくり見せ始め、 やつは、 私のげきを見ながら目を輝かせた。
「大剣流! 第一型!」
「……!」
やつは、 自然な動きで剣を盾のように持ち上げた。 やつは、 何かを集中しても呼吸を大きくし、 剣では、 変な青みが流れているのが目に見えた。 青みを輝かせた最高検察庁は、 妙な気運を吐き出した。 やつは、 精いっぱい私の腹部に剣を抜いて、 注文を叫んだ。
「ベントス! (風)」
「…うわっ!」
やつの剣で、 私の腹部に押し出した瞬間、 私は、 とてつもないな波動とともに壁があるところに飛んでいき、 そこに、 ぶつかって床に倒れた。
「ケケキ…ケッ!」
腹部から始まって私の体全体が、 破れそうな苦痛が押し寄せた。
すごく痛い。 内蔵が千切れるほどに痛い。私は、 腹部を許してやっと起き上がっしようとしたら、 それを見守っていたロリコンやつは、 私の手の甲を足で踏んだ。
「う、 うわぁっ!」
「ハ、 ハル!…」
床に落ちていたエストは、 心配の混じった声で私の名前を叫んだ。 手の甲を踏んでいたやつは、 そんな私を情けないというように見下ろした。
「お前みたいな弱いやつが、 塔を登るって? 本当に、 愚かだな。 そのまま、 諦めたらどう?」
「や、 やめ… うわぁっ!…」
指が、 折れそう!…
私は、 やつの言葉に情けないと感じられた。
そうだ。 私は弱い。 今も、 昔も変わったことは一つもなかった。 小心な性格にできることは、 ただ、 一人で本を読みながら、 友達たちの群れにも含まれないような存在だった。 それで、 私はいつも一人だった。
やつは、 踏んでいた私の手の甲で足を片付けており、 体を回してエスタがあるところへ近づいて行った。
「私は、 すてきなエゴソードかと思ったのに。 私が、 勘違いをしていたよけど、 最下位級のつるはしだとは思わなかった…」
「い、 今なにを…」
エストがいる所に近づいた彼は古い木でできている取っ手を見ながら、 深いため息をついた。 私は、 そんな彼の行動に不吉な予感がし始めた。 やつは、 手に持っていた剣を挙げ、 エストを見下ろした。
「こんな、 武器奪はいたくもないし必要もない」
「……!」
私は、 そんな彼を見てせっぱ詰まった声で叫んだ。
「今、 何してるの?… やめ…やめろ!—」
「私が、 代わりに廃棄処分してあげる」
やつは、 殺伐とした笑みを浮かべて私を眺めている。 変な気がした。 手の甲が、 熱くなり始めた。 やつに踏まれた私の手の甲には、 青い色がちらついていた。
守らなければならない… 何があっても守らなきゃ…
私は、 そんな彼の行動にエストに手を伸ばし、 何か強い力が取りざたされている感じを受けた。 その瞬間、 ごみ女神のマナの声が、 聞こえてきた。
『エストを、 よろしく』
「……!」
正気に返った私は、 目を光らせた。 そして、 エストに向かって手を伸ばした。
「エストに、 触れるな!!」
「うっ!…」
瞬間、 ばくだいな青みがエストと私の手の甲から発散した。 やつは、 戸惑いながら、 後ろにしりぞき、 青みのために腕で視界を遮った。 エストから、 流れ出る青みは私に徐々に吸収されていった。 表現できないほどの不思議な力は、 私の体全体に広がった
ゴブリンたちと戦った際のあの感じ。
エストと私が、 一つ身になったような感じ。
私が、 着ていた平凡な服は真っ白な制服に変わっており、 赤黒い手袋をはめていた。 私は、 ゆっくり席に立って手に聞こえているエストを見た。 適当な大きさのデスサイド姿の真っ白なつるはし。 そして、 正の中央にはめ込まれている光る玉。 ロリコンやつは、 そんな私の変わった雰囲気に冷や汗を流しながら、 姿勢を正して私に剣を向けた。
「…何だ、 お前、 力を隠してたね」
「たぶん」
やつは、 私の冷たい反応にたじろいだ。 しかし、 それもつかの間やつは、 剣を振り回しながら私に走ってきた。
「だ、 誰が、 そんなことづ怯えると思う? Eランクのくせに!」
「……」
慌てた表情で、 私に駆けつけて来るやつを見て私は何の話もしなかった。 私は、 つるはしを両手でつかみながら目を閉じた。
『左側だよ』
エストの声が聞こえてきた。 私は、 エストの言葉通り、 左に向きを変えた。 すると、 やつの攻撃 を自然に避けることができた。 エストは、 事前に知っていたというように続けて、 私に次の攻撃パターンを教えてくれた。
私が、 継続して攻撃を避けると、 やつは怒りに満ちた表情で継続して襲いかかった。
「うっ! ちくしょう! ちくしょう! うぬぼれるな!」
とても興奮した表情で、 私に剣を振りかざし、 さっきよりはるかにはるかに、 軽くなった私の動きにやつはお手上げだった。
私に悪口を言って、 攻撃を続けていた彼は他の方式の攻撃姿勢を取った。
「大剣流! 第2型! ミティア…!」
その時だった。 今回は、 やつが攻撃を試みたりも前に、 私が先にやつに近づいた。 急速に、 やつがいるところで寄り付いた私は姿勢を低めた。
『玉の中心に、 精神を集中して』
私は、 エストの言葉通り、 行動に移した。 鶴嘴を取ってあった両手に精神集中をし、 つるはしの中心に、 刺さっていた玉に光が集まるのが見えた。 やつは、 そんな私の反応に驚いた表情であとへ退こうとした。
私は、 殺伐とした表情で彼と目を合わせてまたエストの声が聞こえてきた。
『今よ、 武器を振りまわして』
…わかった。
つるはしの中心に刺さっていた玉で、 魔法陣が繰り広げられた。 青と赤が交差し、 回転する魔法陣では、 私の体の中に流れている力と同じだ。
「あ、 あり得ない…」
ロリコンやつは、 初めて感じた殺伐さに唾を飲み込んで、 おびえた表情をしていた。 つるはしを捕っていた私の腕は、 は熱くなった感じでいっぱい、 いつのまにか私は、 金色に輝く瞳で、 やつをにらんで、 手にいるつるはしを力の限り振り回した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます