07 能力

私は、 そんなエストの反応にじっと見上げた。 そうだ。 エストは、 ここにいる必要がない。 ただ、 100ゴールドのために(エストは、 全く知らない事実だ)こちらへ来ることになっただけだ。


最高の兵器として認められたエストが、 瞬く間に最上位武器で私の能力ふそくにより、 最下位の武器であるつるはしに変わることになってしまい、 エストには最も大きな衝撃だったのだ。


私はおしりについたほこりをはたいて、 エストのそばに座った。


「…ごめん」

「ふん!」


エストは、 私の視線を避け頭をちょいと傾けた。 かわいそうなのは事実だが。 やはり、 無作法なエストの性格を直してくれたい。 私が、 エストに当たって死ぬことがあっても、 髪を一台ぐらいは打っても「大丈夫なんじゃないかな」という、 気がした。


「お~ お前、 ゴソドだろう?」

「…どなたですか?」

「だれ?」


誰か、 エストに近寄ってきて話し、 エストと私は声が聞こえてくるところを見ながら首をかしげた。 黒髪の男性は、 エストを注意深く見て不思議な表情を浮かべた。 彼の背中には大きな剣をかばんのように締めており、 赤黒いマントを着用していた。


「お前、 エゴソードだろう? 今まで、 見たものの中で最上級だよ!」


彼は感嘆をし、 エストに手を伸ばしとし、 それを見守っていた私は、 自分も知らずにエストを触っていた彼の手をはばんだ。 私の体は、 本能的に反応するように黒髪やつをにらんで話た。


「エストに触れるな」

「…ん?」


エストは、 突然の私の反応に驚いた表情を私を眺めており、 黒髪の男性は笑みを浮かべて私に目を向けた。 彼は、 鋭い銀光の瞳を輝かせながら出て目を対面した。


「お前が、 こいつの主人なんだね?」


彼は、 貪欲に満ちた表情で私に近寄ってきた。 私は彼の表情に緊張をし、 黒髪あいつは私の手に持たせていた受験票を見て私をあざ笑った。


「なんだ? Eランカー? 面白い奴だね」

「うっ…」


私は、 彼の言葉に急速に受験票をポケットに入れた。


「ああ、 で、 もEランカーにはちょっと惜しいエゴソードなんだけど… 私に、 くれない? 私が大事にしてあげられるのに…」

「…はぁ?」


エストは、 黒髪やつの言葉に眉をびくびく動かし印象を書いた。 エストは、 私の後ろで殺伐とした声で「殺そうか?」だとし、 小さくささやき、 私は、 エストの言葉に背筋がぞっとしてきた。 最大限、 エストを落ち着かせなければならない。 エストの性格上で今までよく我慢してきたのだ。 もし、 私が止めなかったなら、 私たちの前にある黒髪やつはここになかっただろう。


黒髪のやつは、 背中にいた大きな剣を取り出して私に狙いをつけた。


「俺と決闘はどう? 勝った方が相手に望むもの一つを持っていく。どう?」

「……」


とんでもないことだ。 私にいるのはスマホや学生証がいる財布だけだ。 一体、 何を奪いたくなのだろうか? お金ないし力のない生徒にひどいじゃないの?


やつは、 エストを横目でちらっと見ながら話し、 私はそんな彼の提案を受け入れることが、 勇気が出なかった。 そもそも、 私は力も弱くエストを使用することもできない。 だからって、 オレが剣を使うことができるわけでもない。 本当に、 悩みだ。 この状態で逃げるか?


私が、 悩みをしている途中私の裏側にあったエストは私の肩に手を上げた。


「悩むことがある? あいつをぶっ殺そう」

「必ず暴力を使わなければならないの?…」

「俺は、 神の武器エステリオンさ! 絶対負けない!」

それが問題じゃないと思うんだけど…


私は今、 私たちがやぶれることを心配するのではなく、 あいつが、 けがをしないだろうか 心配しているのだと….


エストは、 意気揚々とした表情で私を見て目を輝かせた。 私は、 冷汗をかきながらエストを見ていっしゅんためらった。 それを見守っていた黒髪やつは、 羨ましい目で私たちを見ながら話した。


「うらやましいな~ 美少女エゴソード! 性格、 もとてもすてき! もっと、 奪いたくなった…」

「…うっ、 気持ち悪い」


と言うエストは、 顔をしかめて舌を出した。 どうして、 エストに執着をするのか理解できていないが、 一つは知ることができた。 あいつは、 変態だ。 それも、 子供ばかり好きな変態に違いない。 エストは、 12歳くらいに見える外見だ。 ところが、 あんなにまで、 エストを執着する程度に行動したらそれにふさわしく、 銀のブレスレットを着用させても返す言葉がないだろう。


エストと私は、 お互いに目で話をした。


『あの、 変態野郎の四肢を裂いてしまってもいい?』

『それはだめ。 どうしてそんな、 考えができるの?』

『じゃ、 ふぐにしてもいいの?』

『それもだめ! かわいそうだよ! 』

『それでは、 二度と発情しないようにそこを切ってしまうのはどう?』

『……』


どうして、 そのような残忍な思いだけなの? 全く対話が成立されてないじゃん!


私は首を垂れた。 ひたすら会話することを放棄しよう。 エストは私たちの前で、 剣を狙っているロリコンやつに宣戦布告するように叫んだ。


「かかってこい! 二度と発情させないから!」

「…私の意見は!?」

たぶん、 私の意見はいらないようだ。


私は、 エストの発言でとんでもないという表情でエストを眺めており、 エストは意気揚々とした表情で胸を張って私の手を握った。


「う、 うわっ!」


私は、 エストの突然の行動に戸惑いし、 エストは黒髪やつをにらんだ。

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