02 勇者とつるはし
「…はっ!」
私は、ぎょっとして目を覚ました。
冷たい山風が私の、顔をなでる。 気がついた私は、エストと一緒にどこか分からない森の中に横たわっていた。
カーカー
鳥の鳴き声は、大きく鳴り響いた。 私は、ぼんやりと空を見上げた。 頭が痛いし体が重い。 私は、隣に横になっているエストを眺めた。 エストは、反復的な呼吸をし、唾液まで流しながら寝ていた。
高くそびえて上がった大きな木らは、日を隠すほどでいっぱいだった。 私は、周りを回りながら体を起こして立てた。
「うっ!…」
私は、筋肉痛によって眉をひそめた。 私は、ゆっくり体をたどって傷がないか確認した。 平凡なシャツとジーパン、そして、ポケットに入っているスマホ。 私が、現実世界にいた時の服装そのままだった。
私は、周りを見回した。
周りの雰囲気は、私が生きた現実世界とは全く違う雰囲気だった。 ごみ女神が、心より私をこの世界に送ってしまったようだ。 私は、慎重に席から立ち上がり、ポケット俗眼に入っていたスマホを取り出した。
幸い、スマホには何の故障がないことを確認した私は、あんどのため息をついた。 もし、スマホが故障していたら私は、絶叫しただろう。 私は、座っていた席で起きてスマホの電波のかくにんの、ためにあちこちを歩き回った。 しかし、結果は悲惨だった。
「…ちくしょう!」
電波信号がなかったのを確認した私は、絶叫しながら、その場に座り込んだ。
「これじゃ、何の役にも立たないだろ!」
私は、こみ上げてくる憤りに手に持たせていたスマホを、投げた瞬間足を止めた。
だめだ。落ち着こう。 ハル。 もし、スマホまで故障したら、私に残っているものは、何もなくなる。 やっぱり、やめたほうがいいかも…
私は、深いため息をつきながら安らかに眠っているエストを、きょとんと眺め、悩みをしようとする瞬間、どこかでがさっと、音が聞こえてきた。
「……?」
私は、音が聞こえてくる方向に視線を集中した。 何か、不吉な感じがした。 瞬間、おびえた私は、慌ててそばでよだれを垂らして寝ているエストを、揺すって起こした。
「エスト!エスト!起きろ!」
「うぅ… 起こさないで… 5分だけで、いいから…」
「早く! 早く、起きて! あそこに、何かがあるよ!」
「…うるさい」
「……」
全くのきざしが、見えない。
エストは、面倒という表情を浮かべて私に、「あっち行け!」という、手ぶりをした。 私は、到底起こりそうな気配が、見えないエストを送ろうとしたが見、冷汗を流す。 恐怖に震えていた私は、がさっと音が聞こえてくるフルの中を注意深く眺めて、おりそこでは、黒色の物体が急に飛び出した。
私は、驚いて悲鳴を上げた。
「ウアアア! 怪物が! 怪物が、現れた!—」
草の中から、飛び出してきたやつは、他ならぬ短剣を持っている、緑色の変に生じた怪物だった。 怪物は、よだれを流して短剣で脅威をしながら、私に飛びかかった。
「キャアアアッ!」
「うわぁぁぁぁっ!」
私の悲鳴にエストは、印象を使って目が覚めた。
「…うるさい!!—」
エストは、嫌気が混ざった声で叫びながら、私に暴力を振るった。 まるで、映画の一場面のように、すべての時点が遅く感じた。 エストの拳は、私の顔を向け、私は、それをつくづく眺めた。 エストの拳を避けたかったけど私の体は、先天的に運動神経がゼロインだけに、体が動いてくれなかった。 その瞬間だった。 エストの拳はやっと私を、襲いとした怪物の顔を強打した。
「クエッ!!-」
エストの拳に迎えた怪物は、力なく倒れた。私は、冷ややかに気絶した怪物を見て仰天してな表情でエストを眺めており、エストは眠い目で、気絶している怪物を見ながら首をかしげた。
「…何で、『ゴブリン』が気絶しているんだ?」
…あんたが、気絶させたじゃん!
エストは、自分が今、何のまねをしたのか、全く自覚していないようだ。 私は、きょとんと気絶しているゴブリンとエストを見ながら、口を閉じられなかった。しかし、それもつかの間草の中で、さっきのようにごそごそする音が聞こえてきた。
私は、びっくりしてエストの後ろに隠れた。 私を、悲惨と思うけど、仕方ない。とりあえず僕の命がもっと重要だ。 私もより、ずっと強いエストが、あの怪物を相手にしてくれるものだと、私は固く信じているよ!
「助けて! エスト! 私は、あんたしかいない!」
「むかつく! くっつくな! ばか! 変態!」
エストは、面倒というように私に、脱しようとしたが。私は、必死にエストにヒルのようにくっついた。 最初から、私は力もないし、運動神経もないし、体も弱い平凡な青少年だ。 運動をしてみたこともないし、好きでもない。 もちろん、普通すぎて、周りに友達がないというのが悲しいけど。
「「「キャアアアッ!」」」
「ひーっ!」
気絶している怪物やつと、同一の怪物が一つずつ草の中で出始めた。 エストは、私の反応に首を振って、「こいつ、本当に無理だわ」と一人でつぶやいた。
ゴブリンたちの殺気が、盛り込まれている目つきに私は、泣きながらエストの腕にすがって哀願するように話した。
「私、死にたくない!…いや、もう、一度死んだんだけど… それでも、また死にたくない!」
「うるさい!それより、重い! あたしに、しがみつくな! くっつくな! ああ! まったく! どうして、マナ様は、こんな、ばかをあたししに!…」
「「「ケルルルル…」」」
ゴブリンたちは、短剣を持ってエストと私に鋭い歯を見せながら、ゆっくり、近づいてきた。 エストは、ゴブリンたちを見て情けないというように鼻で笑った。
「ふん!最も弱い、モンスターゴブリンのくせに」
エストは、自信ありげに腰をかたくなにすいながら、私に手を差し出した。 私は、きょとんと彼女の、手を見て首をかしげている。 エストは、じっと自分の手を眺めている私の反応に顔をしかめた。
「何を、やってるの! 早く、手を捕まえて!」
「な、何で…?」
「あんた、ばかなの? このまま、ゴブリンにやられたいの?」
頭の中が、混乱した。
エストは、鋭い目つきで僕を見て腹を立てた。 私は、そんなエストの反応に身をすくめた。
「俺、俺には、できない!… どうやって、戦えと言うんだ! 私は、力もないし、今まで戦ったこともないんだよ!」
「誰が、あんた一人で戦えと言ったんだ? 私が、力を貸してくれるってことだろ!」
私は、俺たちを警戒しているゴブリンたちとエストの手を眺めながら、かっとうに陥った。 すると、ゴブリンたちは、ちゅうちょしないで、私に飛びかかってきだした。
「「「キャアアアッ!!—」」」
「う、うあっ!」
「…ちぇっ、 ちくしょう!」
ゴブリンたちは、鋭い歯を剥き出し、手に持たせていた短剣を、私たちに刺そうとした。 エストは、私の反応に深いため息をつきながら、私の手をむんずと取った。
「マナ様のせいで、仕方なく助けてあげるんだから! 誤解、しないで!」
エストが、私の手を握った瞬間、眩しい光がエストと私をくるみ始めるた。 ゴブリンたちは、光のために目が眩しくたのか腕で、目を覆いながら目を細めた。 エストが、手を握った瞬間、初めて感じる力が体全体を覆う感じがした。 いつも、重く感じられた肩も軽くなっており、普段とは、違ったこぼれるような力が感じられた。
私は、「何でも」できるような自信ができた。 私は、重たい感触移転してれてきた手を見つめた。
私の手は、使臣たちが使用するデスサイドの形をしている、小さな大きさの白い「つるはし」が、手に持たせていた。 つるはしの中心には、大きな赤い玉が打ち込まれており、玉は、赤い光を放つた。
私は、冷ややかな表情でゴブリンたちをにらんだ。
けっきょく、私は神の武器 「エスト」と契約が成立した。
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