第2話

 この仕事が終わったら。

 彼は帰ってしまう。

 彼が好きだった。何回か二人で夜も越えている。でも歳の差があるから、結局、私は踏み出せない。


「これもお願いできる?」


「えっ」


 せめて、仕事では。少しでも長く一緒に。


「ごめんなさい早上がりします。予定あるんで」


「うっ」


 そんなあ。


「とりあえず課長がんばってください。おれ、すぐに戻ってきますから」


「え?」

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この仕事 春嵐 @aiot3110

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